文/Webikeバイヤー:けんたろう

価格も機能もちょうどいい

ツーリングシーンで何かと便利なシートバッグ。そのシートバッグ界で急速にシェアを拡大しているのがドッペルギャンガーです。
どのくらいすごいかというと半年かそこらで5本の指に入る人気ブランドになるくらいすごい!

そこで今回はそんなドッペルギャンガーのシートバッグの中から、最も使えるシーンが多いであろう定番のターポリンドラムバッグをインプレッション!

車両を選ばないやわらか系バッグ


まず注目すべきはこのシートバッグが、四角くないという点。
今までの人気バッグというと、ソフトタイプでありながら型崩れしない底面と側面を持っており、一見すると箱に近いというのが特徴でした。
しかし、今回のターポリンドラムバッグは、見るからに形状が変化しやすそうなドラムバッグ。

まずはこの形状のメリットについて確認しておきましょう。

荷物の形状に多少融通が利く

箱型と最も大きく違うのが、荷物の形状に合わせてある程度バッグ側が合わせられるという点。
リュックをイメージしてもらうとわかりやすいですが、リュックってやわらかい素材が多いので、縦横いずれかのサイズがちょっとはみ出るくらいなら、ギュッと押し込めますよね。ソレです!
とはいえ過度に積み込むのはNGですが。

車両のデザインを選ばない


どうでしょう。悪くない、結構アリな見た目だとは思いませんか?
いかにもなツーリングバッグより、よく目にする街中で使うバッグに近いシルエットなため、アドベンチャーからネオクラやストリートバイクまで幅広い車種に似合いやすいのです!

これなら最近発表されたメグロK3にも似合う!?

持ち歩きやすい


シートバッグというのは積載するものではありますが、宿などの目的地に着いた際には、持ち運ぶ必要があります。
そのようなときでも付属のストラップ1つで自然に持ち運べるというのはドラムバッグのメリット。
積載しなければ一般のドラムバッグそのものなので、持ち歩く姿も自然です!

容量は日帰り~一泊二日に最適な30L


このターポリンドラムバッグの容量は30L。
30Lというのは、日帰りから1泊2日程度のツーリングにちょうどいいサイズ感です。
夏であれば荷物が減るので、2泊3日くらいは行けちゃうでしょう!

バッグの構造はシンプルで、ロールトップ構造の開口部と広いメインポケット、そして上側は特徴的なフローティングトップフラップが被さる構造です。

このトップフラップにもファスナー式の開口部を持つポケットがついています。
開口部の広い、メインポケットはかなり荷物が入れやすく、大物も入れやすい印象でした。
チャックも大きな持ち手でグローブでも使いやすい!

また、ロールトップ構造なので、荷物が少ない場合は多めにロールして荷室を圧縮、荷物が多いときは逆に少なめのロールすることで、バッグ内の荷物がズレることを防止できます。
よく、箱形状のバッグだと容量以下の小物だけでは、バッグ内で動いて煩わしいという現象が起きますが、このバッグはそれとは無縁!


前後長も抑えられているので、タンデムシートが小さいスポーツバイクでも、ライダーの着座スペースを確保できるのも特徴。
バッグ付けたら座るスペースが狭くて走りに集中できないとか本末転倒ですからね。

拡張性もかなり高い

このバッグならではの特徴の1つ、上部に被さるフローティングトップフラップですが、これが結構革新的です。
今まで僕がインプレッションしてきた、他社のシートバッグも、容量以上の荷物を積載できるように、ネットをつけるためのフックや、コード状の積載装備がありました。
このフラップはそのどれとも違う形状です。


使い方は簡単で、フラップ前後にあるバッグ本体との接続ベルトの長さを伸ばします。
すると、フラップとバッグ本体の間にこのようにスペースが生まれるので、その間に荷物を積んで、最後にもう一度、前後の接続部分を調整して押さえつけるという方法。


ここにたとえばいつも使ってるリュックを追加してもいいでしょうし、雨具やウェアもはさめます。
このフラップを使いこなせば、キャンプツーリングとは言わないまでも、30Lの容量で挑める以上のロングツーリングにも対応できる懐の深さがある!


もちろんネットを装着したり、何かを吊るしたりできるできるDリングやデイジーチェーンも各所についているのでネットでの積載拡張もできちゃいます。

ターポリンなので防水もばっちり!


横断幕やテントなど、屋外の過酷な環境下でも使用されるターポリンを使用しているので、その防水性は折り紙付き!
360度あらゆる部分がターポリンでできているので、雨水はもちろん、バイクが跳ね上げる水しぶきや泥水も通しません。
また、水に強いということは洗いやすいということ。汚れてもすぐ清潔にできるというのもポイントです。

防水性のないバッグの場合は、専用のレインカバーをつけてあげる必要がありますが、これが正直非常に厄介。
カバーをつけるために止まらなければいけない煩わしさと、風圧で飛んでしまう可能性が常に付きまとう非防水タイプより、最初から防水バッグのほうが使い勝手がいいというのは自然の摂理。円環の理。運命(さだめ)。

取り付けは一般的な4点止め


車両への積載は、よくある車両側に4つのベルトを装着し、バッグ本体のバックルと合体させるという形式。
この積載方法は、多くの車両で積載ポイントをとれる形式でシンプルなので、初めて使うライダーでも簡単に積載することができます。


今回はヤマハのMT-09へ取り付けましたが、テンションを調整してあげるだけで、しっかりズレない積載を実現することができました。
バッグの底面が比較的柔軟なので、車両のシートとシートカウル形状に沿うように密着するというのも固定感がでた要因でしょう。


余ったベルトはこんな感じでバンドで止めることができます。

はみ出た部分が垂れにくい!


シートバッグあるあるの1つ!テールカウルの外側にはみ出たバッグが垂れ下がってしまう問題!
非常にあるあるで、柔らかいバッグほどこの現象に悩まされるわけですが、このバッグは意外と垂れない!
ソフトなバッグなので、何らかの方法で工夫する必要があるかと思ってましたが、これは予想を裏切られました。
もちろん全く垂れないというわけではありませんが、これくらいであれば十分合格点でしょう。

※今回は柔らかい衣類しかいれてないので、硬いものを詰めて撮影のために剛性を出そうなんてセコイことはしてませんよ。


この秘密は、バッグ内3か所に備えられたPEボード骨格が型崩れを防止しているため!
やわらかいバッグのデメリットである剛性感がなさすぎる問題もしっかりクリアしています。

いろいろな車両に乗せてみた


今回も様々な車両に合わせてみましたが、結構イケてますね。
テール周りのコンパクトなYZF-R25でも、古き良き時代のCD125でも、ベスパでもばっちり似合う!
そしてしっかり装着できる。

サイドバッグとの相性もグッド!


別売りのドッペルギャンガー製サイドバッグと一緒につけてみましたが、統一感も出てかなりいい感じ!
お手頃価格でそろえやすいのでドッペルギャンガーで統一するというのは結構アリなんじゃないでしょうか

走ってもずれない!動かない!


さて、せっかく装着したので、ちょっとそのあたりの山までツーリングです!
今回は、気温の変化が怖いので衣類を多めに積載して走ってみました。

「う……、動かん……。」

シートバッグって最初に使ったときは、固定方法の調整がうまくいかなかったりで、ちょっと手直ししたくなるもんなんですが、結局この日は調整する必要なし!
つまり初回からバッチリずれない積載ができたということ。僕の腕前が上がったとみるかシートバッグが素晴らしいか。僕は後者を推します。
それは積載した段階からずれる気配がしなかったから。

ライディング中も左右に振られることもなく非常に安定感のあるバッグという印象です。

山の上は案の定寒くて、頻繁に荷物を出し入れしたわけですが、これも開口部が広いおかげでかなり出し入れしやすい!荷物も探しやすい!


ここまでべた褒めなので、1つ気になった部分を上げておきます。それがドッペルギャンガーのバッグでよく採用されているGフックの使い勝手。
開口部など、開け閉めする部分に採用されている独自のフックで、引っ掛けるだけで固定できるという便利なヤツです。一般的なバッグではここにワンタッチバックルがついています。

おおむね使いやすいのですが、荷物がパンパンに入っているときは引っ張って、引っ掛かりを解除する必要があるので、ちょっと時間がかかりました。
もちろん脱落の危険とか、勝手に開きましたなんてことはないので、厳しめ採点で気になった個所ですが。これは今後に期待です。

カラーはブラックとストームカーキの2タイプ!


カラーラインナップは定番のブラックと、薄目のストームカーキの2色から選べます。
ブラックは、ドッペルギャンガーのロゴなど随所にオレンジがあしらわれたデザイン。
一方ストームカーキは、クリーム色に近い色合いに、ブラックアウトされたGフックやロゴでかなりシックな仕上がりです。

やっぱり人気なのはブラックですが、個人的に実物を目にするとストームカーキがおしゃれ!
あまり見ない色合いですが、意外といろいろな車体に似合うカラーでした。僕はクラシックな黒いバイクにストームカーキを合わせるというのが一番おしゃれだと思います。

安い!コスパヨシ!機能ヨシ!


なかなか使い勝手のいいターポリンドラムバッグ。
実は今凄まじい人気を誇るヒット商品なのですが、その秘密はここまで紹介した機能が驚愕の1万円を切る価格で手に入るというところ。
これはコスパ良すぎます。

実際使ってみるとわかりますが、一番活躍するサイズということもあり、1つ持っておくとかなりいろいろなシチュエーションで使えるということがわかりました。
ツボを押さえたコスパ最強ツーリングバッグとして非常にオススメできます。

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