
文/Webikeバイヤー:あきら
路面に合わせて選ぼうタイヤ!
ひとくちにオフ車といっても、競技用のガチ系から、街乗りや林道ツーリングも楽しめるトレール系まで様々!
今回はそんなオフ車の中から、最も人気の高いトレールバイク向けのおすすめタイヤを紹介!
ちなみにトレールとは、山中などの小道などを指す言葉で、一般的には公道走行可能なオフロードバイクのことを言います。
目次
タイヤサイズをおさらい
まずはトレールバイクに採用されているタイヤサイズを確認しましょう。
様々なメーカーからリリースされているトレールバイクですが、基本的なタイヤの構成はそう変わりません。
ほとんどの車両がオフロード走行がしやすいように、フロント21インチ、リア18インチで細めのタイヤを採用しているというのが特徴です。
実際にタイヤサイズを実際に確認したい場合は、タイヤのサイドウォール(横側)に記載されています。
下の表は特に人気なトレールバイク7車種のタイヤサイズをまとめたもの!年式の違いや社外ホイールの場合はこの限りではないので最終的には現車確認が基本です。
フロント | リア | |
---|---|---|
ヤマハ・セロー250 | 2.75-21 45P | 120/80-18M/C 62P |
ヤマハ・WR250R | 80/100-21M/C 51P | 120/80-18M/C 62P |
ホンダ・CRF250L | 80/100-21M/C 51P | 120/80-18M/C 62P |
カワサキ・KLX250 | 3.00-21 51P | 4.60-18 63P |
カワサキ・KLX230 | 2.75-21 45P | 4.10-18 59P |
カワサキ・スーパーシェルパ | 2.75-21 45P | 4.10-18 59P |
スズキ・ジェベル250XC | 3.00-21 51P | 4.60-18 63P |
トレールバイク向け!タイヤ選びのポイント
オンメインかオフメインか
オフロードバイクだからと言って、オフタイヤがピッタリかと思いきやそんなことはありません!
例えばオンロードをメインで走る場合は、ブロックの山が低いものか、そもそもオンロード向けのタイヤを履いたほうが、グリップや耐久性の面で有利です。
林道ツーリングをする場合はやはりブロック形状がオススメですが、目的地まで高速移動をする予定なら、ある程度オンロード適正もほしいですよね?
そう!オフ車=オフタイヤではないのです!愛車の使い道、すなわち走る道の舗装度合によって選ぶというのが公道向けオフロードバイクのタイヤ選びです。
ちなみに、玄人級になると、オンロード用のホイールとオフロード用のホイールの二種類を使い分けたりしますが、そういうオンオフ問わない走破性の高さもトレールバイクの魅力の一つになります。
オフタイヤといっても大きく分けて4種類がある
オフロードといっても、路面状況は様々。その様々な地形に対応するために大きく4種類に分けられるタイヤが存在しています。
いずれも路面に合わせて選ぶというのが大前提ですので、いつもどんな道を走っているかを考えながら選んでいきましょう。
モトクロスタイヤ
MXタイヤともいわれるモトクロスタイヤ。
このタイヤは、モトクロスコースと呼ばれる人工のコースで行われる競技で使用されるタイヤで、固めのブロックをコースに刺しながらグリップを発揮するタイヤです。
また、モトクロスタイヤの中でも、走行する路面に合わせて、ソフト、ミディアム、ハード、サンドといくつかの柔らかさの中から選択します。
エンデューロタイヤ
モトクロスと違い、こちらは自然の地形を使ったコースで行われるエンデューロと呼ばれる競技向けのタイヤ。
自然の山を使っているため路面状況が悪く、倒木や石や岩、川、泥のような地形まで様々な環境を走ることになります。
そのような一言でいうと「荒れたオフロード」全般でグリップ力を発揮するように作られているタイヤがエンデューロタイヤです。
コンパウンドは柔らかめで、ブロック形状は泥が詰まりにくいように排土性に優れているものが多い傾向です。
トライアルタイヤ
岩や崖などを乗り越える、トライアルという競技で使用されるタイヤです。
このタイヤは見た目に特徴があり、ブロックが均等に配置されたキャラメルブロックとなっています。
タイヤ全体で岩を掴むというグリップの出し方のため、コンパウンドは柔らかめで、摩耗が早いという特徴があります。
トレールタイヤ
公道で使用するタイヤのメインはこのジャンルです。
今までの3種のように特殊なタイヤではありませんが、オフロードはもちろんオンロードでも一定の性能を発揮できるオールラウンダーなオフタイヤです。
また、公道=アスファルト走行もある程度考慮されているので、耐久性もほかのタイヤに比べ高いというのもポイント。
本格的な競技に参加するのではなく、簡単なコースや林道ツーリングを楽しむという使い方ならピッタリのタイヤです!
公道走行不可タイヤもある
ブロックタイヤの中には競技利用、すなわちクローズドなコースで使うことを前提として作られているタイヤがあります。
それらのタイヤは公道で使用する要件を満たしておらず、公道走行が禁止されているのものがありますので、自走派オフローダーは注意が必要です。
オフを楽しむ/ツーリング=林道なライダーにオススメのタイヤ
最寄りの林道まで自走で移動して楽しむ林道ツーリングライダーにオススメのタイヤをご紹介!
適度にオンロード適正があって、林道という何が起こるかわからない多彩な路面に対応できるバランスの良さがポイント!
- ロングライフ
- コスパヨシ!
IRC TRAIL WINNER TR-011 TOURIST
セローの定番タイヤとしてとても人気の「ツーリスト」!
ブロックの配置はトライアルタイヤのそれですが、ごつごつした岩や石、林道にありがちなシチュエーション全般で抜群にグリップするということで大人気です。
コンパウンドも柔らかく、路面をつかむようなグリップ感が特徴です、ハイスピード走行は得意ではありませんが、トコトコ林道を走る楽しいツーリングにはもってこい!
DUNLOP Buroro D603
オフロード適正の高い林道ツーリングタイヤ!見るからに大き目のブロックが得意分野はオフですと自己紹介してくれます。
もちろんオンロードグリップも安心できる程度には備わっているので、攻めなければ安心のオングリップを発揮します。
オフロードでは、ブロックがやわらかいこともあって、かなりグリップ力高め!テクニカルな林道にも対応できる底時からのあるタイヤです。
ただし、いわゆる消しゴムタイヤの一種。価格も安いので林道アタック用にはおすすめですが、摩耗が早いので街乗り向きではありません。
オンロード比率高め!たまには林道に行きたいライダーにオススメ!
林道ツーリングといっても、そこにいたるまでの道のりは様々!
中には高速を使用するライダーもいるでしょう!また、7割オンロードツーリング、3割林道というようにオンロード走行の頻度が高いというライダーもいるでしょう。
その場合オススメなのは耐摩耗性も兼ね備えたオフタイヤ!つまり絶対的なオフグリップでは劣る(ことが多い)が長持ちということ。
BRIDGESTONE TRAIL WING TW301/302
セローの純正タイヤであり、オンロードでのグリップと耐久性。そしてオフロードでの適度なグリップが楽しめるタイヤです。
耐久性の秘密はオフロード用タイヤ初のトレッド3分割構造を採用したところ。
これにより、舗装路やマンホール上でのグリップ力と耐久性、そして、オフでのグリップ力の両方を兼ね備えることに成功したタイヤなのです。
高速走行字のハンドル振れを軽減するデザインなのも特徴。
イメージとしてはオンロード7割オフ3割で、軽めの林道ツーリングを楽しむライダーにオススメのタイヤです。
PIRELLI MT21 RALLYCROSS
摩耗に強く、剛性もあるため、スパイクタイヤの素材としても選ばれるMT21。
林道で出てくるガレた道でも安定感あるグリップを発揮するので林道愛好家の中では定番となっています。
ちょっとハードな林道ツーリングに是非履いていきたいタイヤです。
オンロード100%!舗装路に強いタイヤ
オフ車だからってオンロード走っちゃいけないなんてことはないんです。軽量で細身なオフロードバイクはその機動性を活かして、オンロードでも十分戦えます。
特に、通勤通学といった都市での中、近距離移動では、そこら辺の大型バイクより高い適正を誇ることもしばしば。
そんなオンロードを走るオフ車の場合にオススメしたいのはブロックタイヤではなくオンロードタイヤ!
ちなみにヤマハのMT-09の開発には、通勤で使われているバイクにトレール車が多いということも影響したそうですよ。
- オンロードでのグリップ力に優れる
- 摩耗ペースも穏やか
- 舗装路でのハンドリングも向上する
IRC PROTECH TRAIL WINNER GP-210
抜群のオンロード性能で、定番の地位を確率しているタイヤです。
人気の秘密はオンロードグリップ力の高さで、中にはミニサーキットをこれで楽しむというライダーもいるほど。
レイングリップもあるので通勤通学はもちろん、高速を使ったロングツーリングでも活躍できるタイヤです。
オフは、軽めの林道程度であれば十分対応可能です。
MICHELIN SIRAC
ツーテンよりもう少しブロック感が欲しいという場合はミシュランのSIRACもオススメです。
比較的大型で高さの低いブロックが土っぽさを感じさせる良いデザインのタイヤです。
コンパウンドも街乗りを意識したロングライフなものを使用しており、剛性も高いので、毎日使える安定感のあるオンロードタイヤに仕上がっています。
近年アドベンチャーバイクでもこのタイヤのような、ちょいブロックタイヤが流行っているので、このジャンルは今後さらに盛り上がるかも!?
本格的にオフ競技に参加するならオススメのタイヤ
本格的にクローズドコースで開催されるエンデューロ競技やパークで遊ぶことを考えると、やはりそれ用のタイヤを選ぶのがおすすめです。
公道走行不可のため街乗りや移動で使うことはできませんが、その分オフロードグリップに関しては公道用の比ではない性能を発揮します。
ここでは、実際にオフ競技に参加するスタッフにチョイスしてもらった、高みを目指すならオススメのタイヤご紹介!
- グリップ感とハンドリングは最高!
- 街乗りはできない
- 耐久性よりグリップ力
IRC VE-33s GEKKOTA
Webikeでも飛ぶように売れる人気のエンデューロタイヤといえばこのゲコタ!
ハードエンデューロからクロスカントリーまで幅広い環境で使用できる懐の深さが人気の秘訣。
インプレッションではマディでも乾いた路面でもガレ場でもグリップするとあって万能タイヤと評価する声も多いです。
競技を始める際の最初の一本としてもオススメ!
BRIDGESTONE BATTLECROSS E50 EXTREME
2018年に登場したBATTLECROSS E50をベースにハードエンデューロレースに求められる力強いグリップ感と操舵安定性を追及したタイヤです。
通常のE50が整ったダートを得意としていたのに対し、このタイヤではマディやガレ場、丸太越えや木の根の多い道など、荒れたオフロードを得意としている玄人向けのスペックになっています。
タイヤがちょうどよくつぶれるので、路面や障害物をタイヤ全体が包み込むように掴むグリップ感が生まれ、それがライディング全体の余裕につながると好評です。
シチュエーションにあわせて正しいタイヤ選びを!
街乗りから、林道、本格的なオフロードまで、活躍できるフィールドが非常に広いトレールバイクですが、その性能を活かしきるにはシチュエーションに沿ったタイヤ選びが必須です。
失敗しないタイヤ選びのコツは自分のライディングスタイルや土道を走る頻度を考えて選ぶということ。それぞれ定番のタイヤがあるので、まずはそこから試してお気に入りのタイヤを探すというのがいいでしょう!
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