
日本中のツーリングライダーが、一度は旅をしてみたいと想いを馳せる聖地のひとつ……北の大地・北海道。
どこまでも続く直線道路、遥かなる地平線と水平線、圧巻のパノラマが迎える世界遺産の絶景、大自然が生み出す美食の数々……魅力を挙げていったらキリがありませんね。
もちろん筆者も御多分に洩れず、まだ若いと思える内にロングツーリングに挑戦し、沢山の思い出を作ることが出来ました。
今回のWebikeウェブマガジンでは、筆者が過去に体験した北海道ツーリングの素晴らしさを、ギュギュギュッ!とまとめてご紹介したいと思います!
……いえ、先に言っておきます。あのデッカいどーをたった1記事にまとめる?
見どころがありすぎて出来るわけないでしょ!!
北海道だけで日本の約5分の1の面積ってどんだけ!?
ということで、今回は北海道ツーリングの主な5つの魅力をダイジェストにご紹介しますので、まだバイクで訪れたことがない方や北海道に興味のある方の参考になれば幸いです。
※北海道ツーリング玄人の方は生温い目で見守ってくださいませ。
目次
とにかく走ることが楽しすぎる!
北海道ツーリングといえば、真っ先に思い浮かぶのが「どこまでもまっすぐに伸びる直線」ではないでしょうか?本当にその通りで、ひたすらまっすぐ走ることができるのが北海道の道路の魅力です。
場所によってはしばらく信号すら出てこない道も珍しくなく、道幅も広く、本州では味わえない解放感を得られることがなによりの醍醐味。
交通量は少なくまばらで、自然が豊富で空気が美味しく、バイク本来の楽しみ方を思い出させてくれる、まさに聖域のような場所です。
まずは、北海道の各地の道路と風景の魅力を箇条書きにしてみました。
道選びの参考になれば幸いです!
【道央】
・ザ・北海道。頭に浮かぶ広大な風景の代表格と言えるのがこのエリア。
・10km以上に渡るロングストレートが多く、とにかくまっすぐに進める。
・札幌、小樽、富良野、旭川などの人気観光地もここ。
【道北】
・こちらもまっすぐ派のライダーにとって垂涎のストレート解放区。
・北海道を代表する有名道路が多数点在し、原風景が広がる道も。
・三国峠などスケールの大きいワインディングもあり、北海道を総括するエリアといえる。
【道東】
・知床半島や釧路湿原を有し、北海道の自然本来の姿を味わえる。
・湖が点在し、俯瞰かつパノラマな風景を楽しめる場所が豊富。
・道央に向かう海沿いでは、これまた何もない直線が延々と続く。
【道南】
・函館の夜景や室蘭の工場夜景など、他とは異なった都会的な景色を有す。
・羊蹄山やニセコ連峰の麓など折り返しの多いワインディングが続き、走り応えがある。
・温泉地が多いので、道北へ向かう前にちょっと一息。
以上、ざっくりし過ぎておりますが、これだけでもなにか日本じゃない感じがしませんか?
そう!北海道はスケールが大きくて、どこかの他国のような場所なのです!
北海道を走る上での注意点
北海道は交通量も少なく直線が続くため、ついついスピードを出しがちになってしまいます。
ボーっと走りながらいつの間にかスピード感覚がマヒしたところで、以下の数々の危険が待ち受けているのでご注意を!
・信号機に気付かない
・オービスに気付かない
・警察に気付かない
・対向車に気付かない
・キツネに気付かない(大マジ)
これらが本当に危ないんです!
「またまた~拙者は大丈夫でござるよ」と思っているそこのあなた!
北海道の2019年の死亡事故率は、全国ワースト3位!これが毎年のように続いています。
また、本年はコロナウィルスの影響により、解放感を得られるバイク人気が高まったことなどの背景から、死亡事故が過去5年間平均件数のおよそ3倍にまで増加しています。
解放感と危険は背中合わせ。
決してスピードの無法地帯ではないので、安全なライディングを心がけてくださいね。
■以下外部リンク
・2019年 都道府県別死者数ベスト5・ワースト5
・2019年 二輪車の交通死亡事故統計
・コロナで急増?北海道のバイク死亡事故、例年の3倍
ライダーハウスに泊まってみよう!
ホテル、旅館、キャンプ場など、宿泊地は様々ですが、一度はライダーハウスに泊まってみることをおススメします。
ライダーハウスとは、バイクブームが盛んだった頃の80年代に発祥した、ツーリングライダーやチャリダーが主に利用する簡易宿のことです。
「え~でもバイクオタクのクサーイオサーンばっかりでしょ?」
「夜は一人でゆっくりしたいんだけど……」
その気持ち、よくわかります!筆者も初めはイビキの巣窟でオサーンに囲まれて寝たくはない!絶対無理!そう思ってました!ライダーハウスによって細かいルールなどはありますし、民間経営でキレイじゃないところもそりゃあるし。
でも、それらのデメリットを補って余りあるメリットがあるんです!
■めちゃくちゃ安い
北海道ツーリングはなんだかんだでお金がかかります。1~2週間の旅程の方が多いと思いますが、宿泊費はバカになりません。
北海道は比較的宿泊費が安いですが、それでも安いビジネスホテルで3、4000円はかかります。
ならば、そこはライダーハウスの出番!
なんと利用料は……500円!300円!無料!!そんな施設がたくさんあります!
もちろんそこまで安い場所だと食事は付きませんが、電熱ポットや電子レンジの置かれたキッチンを併設している場所がほとんどですので、セイコーマート(北海道を中心に展開するコンビニエンスストア)などで事前に食料を買い込んでおけば問題なし。
宿によっては有料の食事やシャワー設備もあり、とっても経済的なんです。
■ディープな情報収集が可能
ツーリングを計画する上で、皆さんは何を基に情報収集していますか?ツーリングまっぷる?地方グルメ情報誌?
私はライダーハウスを巡るうちに、それらの媒体を見ることが少なくなりました。
世間に公開されている観光地や食事処は広く認知され、既に人気スポットになっている可能性が高く、せっかく訪れても人でごった返していたりします。
ところが、ライダーハウスで出会うライダー達の話はとても新鮮で、かつ情報量がハンパじゃない。
当然バイクを停車できる場所の情報が確保できるのもライダー同士の会話ならではで、各地の穴場情報がこれでもかと収集できるんです!
10代の若者から70代のベテランまで幅広い年代の方々が集まるので、私は話を聞いているだけでも楽しく過ごせました。
もちろん疲れているときや朝早いときは、会話に参加せずさっさと寝る時もありました(笑)
だまされたと思って、勇気と酒と耳栓を持ち一度飛び込んでみてください!クセになるかも!?
ホクレンフラッグを集めよう!
はるばる北海道まで来たんだし、なにかツーリングにちなんだ記念品が欲しいですよね。
そんな思いにうってつけのアイテムが「ホクレンフラッグ」なのです!
ホクレンフラッグとは、ガソリンスタンドのホクレンSSがツーリング期間限定(2019年度では7月初~9月末)で販売している記念旗で、毎年恒例となっているキャンペーンイベントです。
販売場所は道央、道北、道東、道南の各ホクレンSS。人気観光地などのSSでは早めに売り切れになってしまうほどの大人気企画!ホクレンSSのホームページから在庫状況を確認できます。
デザインは毎年変わり、北海道を代表する動物達が描かれた年もあれば、漫画ワ〇ピースとのコラボも!昨年は道内地域エリアの図面と各地の名所が描かれたクラシカルなデザインとなりました。
また、めったに手に入らないスペシャルデザインのレアフラッグも用意され、まるで各地のドラゴン〇ールを集める旅に出ているようなRPG感覚を味わうことができます。
2019年時の販売価格は一本150円!この価格ならお土産としてお財布にも優しいですね。
なおフラッグをシートバッグに刺して走ることが、一部の北海道ツアラーには一種のステータスとなります(笑)
中にはフラッグ専用の取り付け器具を作製し、バイクに装備している猛者もいました。
ひと夏のしっかり形に残る思い出として、はたまた未踏ライダーへのドヤ顔アピールアイテムとして、道内制覇するかの如く全種類のホクレンフラッグを集めてみませんか!?
あなたはだんだん北海道に行きたくな~る……
さて、前半では筆者の独断と偏見によるおススメポイントを3つご紹介いたしました。
北海道はガソリンスタンド間の距離が遠く、意外となかなか見つからないものなのです。
筆者のバイクは燃費が20km/L、タンク容量が13Lしかないので、走行距離が170kmを超えたら必ず給油していました。
ご自分のバイクの燃費とタンク容量から換算して70%くらいの距離を走行したなら、迷わずガソリンスタンドへGO!!
後半では、北海道において外すことのできない2つのエピソードをご紹介します。
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