一年の半分は“付けっぱなし”でもいい。
ナックルバイザーが生む快適ライディング

【ハンドル周りの防風対策、いま見直したい5つの選択肢】

秋風を感じる頃になると、朝晩の冷え込みに指先が悩まされます。
スクーターやネイキッド、モタードなど、風をまともに受ける車種では、手元が冷えると操作の精度にも影響が出ることがあります。

そんな季節の境目に頼りになるのが、「ナックルバイザー」や「ハンドガード」。
見た目は似ていても、実際には目的と性格がまったく異なる装備です。

【ナックルバイザー 防風・防寒 軽量な樹脂パネルで風を遮る。スクーター・ネイキッド向き。】
【ハンドガード 保護・防風 オフロード由来。転倒時にレバーや手を守る構造。】
【プロテクター系 保護特化 金属ステーを備えた高剛性タイプ。競技・コンペティション向き。】

この記事では筆者が体験してきたスクーター、ロードバイク、モタードといったジャンルを横断しながら、実際の使用感を踏まえた5つの選択肢を紹介します。

季節で付け替える:筆者流ナックル装備の運用サイクル

筆者は、通年でハンドル周りの装備を使い分けています。

夏日になる寸前まではナックルバイザーを付けていますが、暑い時期だと手汗が出てしまいます

【真夏:ナックルバイザーを外して開放感重視】

とくにスクーターでは運動量が少ないため、走行風で手が冷えてしまい易いです

【春・秋:ナックルバイザーを装着し、メッシュグローブでも快適に】

真冬にスクーターではよく見かけるスタイルですね

【真冬:ナックルバイザーを外し、ハンドルカバーを装着】

つまり、ナックルバイザーは“中間期の装備”としてだけでなく、季節をつなぐ装備として機能する存在なのです。

筆者の体感としては1年の半分くらいはナックルバイザーを使用しており、多少の雨であればレイングローブなどを使用することなくやり過ごせています。
なのでレイングローブを以前いつ使ったのか?、忘れてしまったくらいです…

走行風から手を守るのはもちろんですが雨天での雨水が直接手に当たる事も防ぐため、レイングローブの寿命も伸ばせますし、飛んできた小石や道路に出てきている草木からも手を守る事もできます。

用途別で見る、代表的な5アイテム

DAYTONA 汎用ナックルバイザー

今ではコピー品が多いのですが、デイトナさんのが元祖といえます

メーカー希望小売価格:¥6,471~(税込み)

別途、取り付けのためのステーセットが必要になります。

メーカー希望小売価格:¥2,528(税込み)

筆者が実際に使用しているモデル。
スクーターからネイキッドまで幅広く対応する汎用タイプで、見た目と防風性能のバランスが非常に良好です。

ただし汎用品ゆえ、ブレーキレバーやスイッチボックスとの干渉には要注意。
ハンドルをフルステアしてもミラーやカウルに接触しないよう、角度調整が必要です。

デイトナのウインドスクリーンとナックルバイザーでこれだけ走行風から隠れる事ができます

ナックルバイザーを外している時はスイッチボックスとブレーキマスターを留めている間に大きな隙間ができます

この隙間に今は廃盤になってしまいましたが、同デイトナの「ナックルバイザーワイドステー」を噛ませて、さらにカラーなども噛ませています

ハンドルを目一杯に切ってもナックルバイザーが干渉してしまわないか?の確認が重要です

筆者がマジェスティSへ装着した際も、ハンドルを切る際に数ミリ単位で位置を調整しました。
それでも防風効果は体感的に明確で、外気温5〜6℃の低下なら快適に走れるほど。

夜間撮影のため明暗補正前提ですが、ハンドルの干渉チェックに注目してほしいところ。
汎用バイザーの中では仕上がりが自然で、見た目・効果ともに満足度が高いアイテムです。

マルト ナックルガード

新聞配達のスーパーカブにはこれが付いていましたが、最近はスクータータイプの方が多いですね

メーカー希望小売価格:¥2,567(税込み)

古くからホンダ・スーパーカブの実用モデルで採用されてきた“業務ユースの名作”。
配達員が素手や軍手のままでも操作できるよう、風をしっかり防ぐ設計がされています。

そのため、防風性能に関しては極めて実用的。
最近ではリトルカブ、CT125、ベンリィ系でも純正互換パーツとして使われています。

デザイン性よりも機能重視。
「安くて確実に風を防ぎたい」というユーザーにとっては、今でも一線級の存在です。

ZETA ソニックハンドガード PCキット【ユニバーサル】

手軽に付ける事ができ、かつ、スタイリッシュな見た目です

スタイリッシュな見た目なので、小奇麗なバイクにも似合い易いです

メーカー希望小売価格:¥15,840(税込み)

軽量でシンプルな構造が魅力で、防風メイン・保護力はほぼ無しという明確な性格を持ちます。

本来はスクーターやネイキッド、ロードバイク向けに設計されており、ハンドルまわりを軽快に仕上げたいユーザーに最適。
「ユーザーの工夫次第でどんな車種にも馴染む」汎用性の高さが魅力です。

ユニバーサル以外にも様々な純正ハンドルに対応しているため、使用できる範囲が広いです。

ソニックハンドガード PCキット【M6タイプ】
メーカー希望小売価格:¥14,269(税込み)

ソニックハンドガード PCキット【M16/M8タイプ】
メーカー希望小売価格:¥12,940(税込み)

ソニックハンドガード PCキット グロム/モンキー125専用
メーカー希望小売価格:¥15,276(税込み)

ソニックハンドガード PCキット Z900RS/Z650RS専用
メーカー希望小売価格:¥15,285(税込み)

ハンドルの状況をよく確かめ、ハンドルのバーエンド形状を加味して選んでください。

他にも細かく補修部品が存在しているので、アイディア次第で組み合わせを変えることも可能です。

【拡張性の高さ】が光る製品でもありますね。

また、ZETAのハンドウォーマーを上から被せて使うことで、真冬にも対応可能。
ブラックを選ぶと、ハンドルカバーなのに?どこかエレガントさ漂う佇まいにもなるような…(笑)

真っ黒でロゴも判らない様なデザインだと、ハンドルカバーでもキレイに見えます

メーカー希望小売価格:¥9,099(税込み)

ZETA スクード プロテクター

写真だと判り辛いかもしれませんが大型で回り込んだバイザーなので、風の巻き込みも少ないです

メーカー希望小売価格:¥3,850(税込み)

大型の樹脂シールドが特徴的な防風特化型モデル。
ハンターカブ・クロスカブ・VストロームSXなどのアドベンチャー系車両での使用を想定しているようで、スクーターでの採用例はごく少数だとおもいます。

筆者としては冬になるといちばんよく見かけるのがハンターカブとの組み合わせです

ハンターカブに似合うのであればクロスカブにも似合い易いですね

アドベンチャー系のバイクにも似合い易いですね

安定したマウント構造と高い防風性能で、長距離ツーリング時の疲労軽減に効果を発揮。
ただし装着にはアーマーハンドガードが必要で、取り付けはやや上級者向け。

セローなどのトレッキングバイクでも見かけることがあり、どちらかといえば“旅仕様”のライダー向けといえます。

ちなみに、このプロテクターの上からもZETAのハンドウォーマーを被せて使う事ができます。

大きなナックルバイザーですが、それをも飲み込めるハンドルカバーです…

メーカー希望小売価格:¥9,099(税込み)

ZETA XC-PRO プロテクター

以前から存在している製品で、ステッカーデザインすら変わってません…でもファンは多いとおもいます

メーカー希望小売価格:¥3,066(税込み)

オフロード界隈では定番の本格ハンドガード。

競技車両系にはいちばん似合うハンドガードです

エンデューロや林道走行での転倒・飛び石・草木への対策として知られていますが、その剛性と防風効果の高さから、オンロードでも採用するユーザーが増えています。
本来はアーマーハンドガードに組み合わせて使う製品ですが、ソニックハンドガードのマウントにも装着可能です。

さらに真冬にはダートフリーク製のZETAハンドウォーマーを使用する事も可能で、上から被せても自然にフィットします。

いわゆるオフロードバイクでもハンドルカバーは以前から使われてきました

メーカー希望小売価格:¥9,099(税込み)

以前からオフロードバイクのハンドガードの上から被せられるタイプのハンドルカバーは存在していたのですが、ZETAの物はさらにハンドルガードへの固定がマジックテープでできるため、手の出し入れなどでズレる事が少なく、快適性が大幅に上がりました。
(公にはZETAのガード類などへの適合のみが確認されているだけなので、他のメーカー品に使えるかは確認が必要です)

筆者のWR250Xにも真冬には同社の今は無き「ハンドウォーマー Mサイズ」を取り付けています

まとめ:ナックルバイザーは“季節のバトン”

ナックルバイザーやハンドガードは、
「真冬の代用品」ではなく、季節をまたいで快適性を繋ぐ装備です。

真夏は外して涼しく、春秋は防風に。

真冬はハンドルカバーへバトンタッチ。

ダートフリークZETA製ハンドウォーマーならハンドガード併用も可能。

こうして見ると、一年を通じて“常に手元を守る体制”が作れることが分かります。
見た目のアクセントとしても機能的装備としても、今こそ見直したいアイテムです。

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    「防風対策」って何やねん、そこは「風対策」とか「防風」やろがい。

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