【PR】SP忠男 文:大屋雄一
ライダーの「気持ちイー!」をテーマに、40年以上もの長きにわたってマフラー開発を続けているスペシャルパーツ忠男。数多くのラインナップの中でも近年注目を集めているのが、エキゾーストパイプのみを交換する“POWERBOX(パワーボックス)パイプ”です。サイレンサーは純正品をそのまま使うので価格が安く、音量も音質もほぼそのまま。今回は大人気のホンダ・レブル250 Eクラッチに装着し、純正エキパイとの走りの違いを体感してみました。
目次
ライダーの“気持ちイー!”の正体を追い求めて
スペシャルパーツ忠男(以下、SP忠男)がマフラーを開発する際に大切にしているのは、単にピークパワーを引き上げることではありません。心地良さと爽快感こそが“気持ちイー!”の本質。だからこそ同社のパワーボックスシリーズでは、最高出力よりもトルクラインをていねいに整える開発を続けてきました。
トルクラインを整える。やや難しく聞こえるかもしれませんが、要は一般公道を走る際に感じる“ちょっとした違和感”を消し去ること。スペック上の数字には現れない体感性能を磨き上げることで、ライダーは純正品では得られなかった“気持ちイー!”を感じられるのです。
アフターマーケットのマフラーは、大きく3タイプに分類できます。一つめはマフラーを丸ごと交換するフルエキゾースト。二つめはサイレンサーのみを交換するお手軽なスリップオン。そして3つめがエキゾーストパイプのみを交換するタイプです。近年、この“エキパイのみを交換”するパワーボックスパイプで人気を集めているのがSP忠男なのです。
その未知なるチャレンジは“偶然”から始まった
エキパイ開発のきっかけは、ヤマハ・WR250R用のマフラー依頼を受けたときでした。このモデルは“オフロード界のYZF-R1”という異名を持つほどの超高回転型エンジンが特徴で、スパルタンな走りゆえ街乗りに適しているとは言えませんでした。
当時、SP忠男にはオフロードモデルに合うサイレンサーがありませんでした。悩んだ末に目を付けたのがエキゾーストパイプ。正直、パイプだけでどこまで特性が変わるのか未知数でしたが、WR250Rが街中で見せるギクシャク感を消せるなら……。その一心で開発に挑みました。
試作を重ねる中で見えてきたのは、エキパイの長さや太さ、さらには膨張室の容積によってフィーリングが劇的に変わるという事実。容積を変え、ジョイント方法を試し、失敗を繰り返しながらも、ついに「ノーマルとはまるで別物」と言える一本が完成しました。
結果、WR250R用パワーボックスパイプは宣伝もないまま用品店のメカニック、しかもWRユーザーから高評価を受けたことで、口コミで広がり大人気商品に。エキパイ単体でここまで支持を得た製品は、マフラー業界でも前例がなかったのです。
セロー250での苦悩、そしてロングセラーへ
次に挑んだのはヤマハ・セロー250でした。ところが、試乗した瞬間に開発陣は青ざめます。尖ったキャラクターのWR250Rなら弱点がすぐに見つけられましたが、セロー250は進化・熟成を繰り返してきたロングセラーモデルだけに完成度が高く、不満や違和感を探すこと自体が難しかったのです。
しかし、あきらめるのではなく、あえて一度バランスを崩し、そこから“SP忠男流の気持ち良さ”を引き出す方向へシフト。試作を重ね、最終的にセロー250の美点を損なわず、さらに爽快感を加えたパワーボックスパイプが完成しました。
発売当初はWR250R用ほどの爆発的な人気にはなりませんでした。けれど、装着したライダーからの「これはイイ!」という評価がSNSや口コミでじわじわと広がり、今ではロングセラーとして定番の地位を築いています。

こちらは排ガス規制が強化された2018年~モデルのセロー250(2BK-DG31J)用パワーボックスパイプ。同じセロー用でも膨張室の有無だけでなく管長やベントも異なり、開発の難しさがひしひしと伝わってくる。2万7390円。
280ccぐらいにボアアップしたかのような乗りやすさ
果たしてエキパイ交換だけでどれほど体感性能が変わるのか。今回はホンダ・レブル250 Eクラッチで試してみました。
まずはノーマル状態でエンジン特性をじっくりとチェックします。搭載されている249ccの水冷DOHC4バルブ単気筒は、もともとスポーツモデルのCBR250R用に誕生したもので、スムーズに吹け上がるフィーリングを残しながら、低中回転域の粘り強さを引き上げています。
今年3月からタイプ設定されているEクラッチ仕様は、クラッチコントロールを電子制御化したものです。クラッチレバーは残されていますが、発進から停止までレバーを操作する必要は一切ありません。それでいて、6段マニュアルミッションを操る楽しさが残されているのが、この先進技術の特徴です。現在、新車で販売されているレブル250のおよそ8割がEクラッチ仕様とのことで、いかに人気かが分かるでしょう。
レブル250は、エンジン回転数をあまり上げずにシフトアップできるほど、低中回転域に力があります。具体的には20km/h付近で2速、30km/h付近で3速、そして40km/h付近で4速までポンポンと上げるイメージです。タコメーターがないので計算したところ、4000rpm付近を目安にシフトアップする感じでしょうか。小粒ながらもシングルらしい蹴り出し感と、ライダーを慌てさせない優しいレスポンス。加えて、スロットルを大きく開けると、このスタイリングから想像できないほどの力強い加速を見せます。パッケージとしてのまとまりは素晴らしく、エンジン特性に不満や違和感はありません。
続いてエキパイをパワーボックスパイプに交換し、再び同じコースを走ります。発進してすぐに感じるのは、Eクラッチによる絶妙なミートのあとに訪れる出足が明らかに力強いことです。結果、4速までシフトアップするタイミングが早まり、気が付けば街中を5速でクルージングしているほどです。
試乗コースには勾配が10%を超える上り坂があるのですが、負荷が大きくなるほど違いが鮮明になります。純正エキパイに対してギヤが1速高めでも同等の加速をしてくれるといったら分かりやすいでしょうか。まるで280ccぐらいにボアアップしたかのようです。
違いは中~高回転域にもおよびます。純正エキパイは2速50km/h付近、およそ6500rpmに谷と呼べない程度の淀みがあり、ここを過ぎるとレブリミットまでスムーズに吹け上がります。一度屈伸してからジャンプするようなフィーリングです。これに対してパワーボックスパイプは、ほぼ淀みを感じさせずに高回転域へ移行するので、使える回転域が大きく広がったイメージです。
音質については、サイレンサーが純正品のままなので大きく変わっていません。ですが、エキパイが二重管から超軽量ステンレスの単管になったことで、シングルらしい歯切れの良さがわずかに強調され、むしろ車体のキャラクターとよくマッチしています。
正直、約4万円のエキパイでエンジンフィーリングにこれほど体感できるほどの差が出ると思っていませんでした。SP忠男の公式サイトには製品ごとの開発ブログが掲載されており、このレブル250用も試行錯誤の末に完成した模様。乗ればその苦労が実感できるはずです。
音量を変えずに“気持ちイー!”が得られる優良パーツ
近年、電子制御スロットルを採用するモデルが増え、ボタン操作一つでエンジン特性が変えられるようになりました。とはいえ、小中排気量車での採用例は少ないというのが現状です。SP忠男の提唱する“気持ちイー!”を味わってみたい、でも家族や近所の目もあるので音量は控えめに……、という大人のライダーにとって、パワーボックスパイプは優良なカスタマイズパーツと言えるのではないでしょうか。
以下に、パワーボックスパイプが用意されているモデルの一部を掲載しました。愛車に対応した製品を探す場合には、型式も必ずチェックするようにしてください。
なお、SP忠男では、全国各地のバイク用品店やイベントで体感試乗会を開催しています。気になる方はぜひ参加してみてください。
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円安がとどまらないので、安価で高性能なパワーボックスも、値上がりがとどまらないですねぇ。