先日行われたイタリアのシューズメーカー「SIDI(シディ)」のイベントに参加した。正直あまりSIDIの製品には明るくなかったのだが、製品の魅力を知るたびに感動を覚えたので、その感想をレポートしていきたい。

レーシングブーツから街乗り向けのカジュアルシューズまでライダーの需要を網羅!

発表会では多くのSIDI製ブーツやシューズが展示。プロ御用達の最高級ブーツを実際に手に取れる貴重な機会となった

1960年に創業し、イタリアで生み出されたシューズメーカー「SIDI」。筆者はSIDIと聞くとレーシングブーツの印象が強かったのだが、オフロードブーツやカジュアルなライディングシューズなど、非常に多くのライアンナップを揃えていたことにまず驚いた。そしてオートバイはもちろん、自転車競技用のシューズも手掛ける同社の技術力の高さは確かなものだということも実感できた。

さて、今回展示されていたレースブーツの目玉としては、究極の保護性能を誇るフラッグシップモデル「REX」だ。プロライダーも信頼する最先端プロテクション技術を搭載するレーシングブーツで、SIDIが提唱する“ライダーの限界を引き出す”機能がふんだんに盛り込まれている。プロテクション効果の高いスーパーエンジニアプラスチック製のアンクルサポートブレース、左右非対称なヒールカップなど安全性を確保しつつ、高次元のフィット感も実現した。

究極の保護性能を誇るフラッグシップモデル「REX」。マイクロラチェットクロージャーや高密度TPUプロテクターなどSIDI独自の技術が盛り込まれる

オフ・アドベンチャーブーツとしては「ADVENTURE 2 GORE」がイチオシ。防水性と透湿性に優れたゴアテックスを組み込み、表面にはキズに強いマイクロファイバースエードを使用。また個人的にはショート版の「MID ADVENTURE 2 GORE」が非常に気に入った。デザインの“ギア感”もポイントだが、ショートツーリングの際でも気軽に履けるショート丈であることと、ジャパンフィットではないものの十分なフィット感があったためだ。近年アドベンチャータイプの車両人気が高まる中、日本国内でも非常に需要があるだろうと感じる。

オフ・アドベンチャーブーツの「ADVENTURE 2 GORE」。高耐久のマイクロファイバースエードが高級感を演出しつつ、キズが付きにくいという効果も。耐衝撃用のバックルシステムやヒールカップなど安全性にも抜かりはない

ショート版の「MID ADVENTURE 2 GORE」はコンバットブーツのようなミリタリー感を演出。ファッションの一部として取り入れることもできそうだ

ゴツゴツしたデザインや履き心地の良さから筆者は非常に気に入った。次期ライディングシューズの候補である

VTuberの赤穂みのりさんがSIDIの魅力を熱弁! アーバンモデルはデザインと機能性が高次元で融合していた

モニターに現れたVTuberの赤穂みのりさん。愛車はストリートトリプルRSとのことで、生粋のライダーである

今回の発表会のハイライトは、VTuberが製品の紹介を行ったことだろう。まずVTuberをあまり知らないという方に向けて簡単な説明をさせてほしい。主にYouTubeで活躍するVirtual YouTuber(ヴァーチャル・ユーチューバー)をVTuber(ブイチューバー)と呼び、中身は人間なのだが、自身の分身であるアバターが本人の動きに合わせてアクションを取るというものだ。なので本人が手を振ればアバターも手を振るし、しゃべればアバターも口を開いたり笑ったりするわけである。

そんなVTuberの赤穂みのりさんが登壇したのだが、本人はリモートで神戸から出演しているという。もちろんライダーである赤穂みのりさんは、SIDIのアーバンモデルをレビュー。見た目は普段使いできるデザイン性の高いシューズなのだが、しっかりとライディング用として設計されたシリーズなのだ。

SIDIの魅力について余すことなく語っていた赤穂みのりさん

「URBEX WP」のグレー。主張を抑え、気品のあるデザインはさすがイタリアのシューズメーカーと言える

夜間視認性を高める高反射リフレクターは形状がオシャレ。細かいところにこだわりを感じる

アーバンシリーズの「URBEX WP」。防水透湿性能を持ち、軽量&衝撃吸収性に優れた快適性も高いシューズだ

街での活動もライディングもアーバンシリーズで完結可能。デザイン性と安全性の両立を叶えたシリーズである

製品説明で一番感動したのは、アーバンモデルに採用されている“中敷き”である。もちろんただの中敷きではなく、安全性が保証されたCE規格のレベル1に合格した中敷きだ。「FORTEX ライナー」と名付けられたこの中敷きは、曲げたりねじったりできる柔軟性を持つ反面、側面からの衝撃では比類の強度を発揮する。そのおかげでライディング中や歩行中も足への負担を抑えつつ、転倒時などはしっかりと足を護ってくれるのだ。

CE規格を持つ中敷き、FORTEX ライナー。横方向にはあまりねじれないが・・・

縦方向にはここまで曲がる! この柔軟性のおかげで歩いていても足が疲れにくいのだ

デザインや履き心地も非常に良く、ライディング用でなくとも普段使いシューズとして十分使えるレベル。ツーリングも街乗りも楽しみたい、しかしデザインにも妥協したくない、というライダーには非常におすすめできる。

レーシングブーツだけでなく、ライディングシューズ全般で高いポテンシャルを持つSIDI。ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。

あまりSIDIに明るくなかった筆者だが、SIDIの魅力を十分知ることができる良イベントであった

VTuberが「SIDI」の魅力を語る! CE規格の“中敷き”を採用するアーバンモデルに注目 ギャラリーへ (14枚)

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