
十分な安全性を備えつつもリーズナブルな価格帯を実現するDFGより「フレックス ブーツ/オフロード 2.0」が発売された。この「2.0」は「ジャパンフィットモデル」として再設計されたものだが、具体的に“何が変わったのか”気になるライダーも少なくないだろう。今回はWebikeが社員間で行う「オフロード運動会」というイベントで実際に使用してみたので、その素直な感想をお伝えしていきたい。なお、これからオフロードを始めたいという人にも必見の内容だ。
目次
初期型を愛用していた筆者が2.0を使用した感想
予め前置きしておくと、筆者は全くのオフロード初心者である。2024年より何となくオフを始め、そこから2、3カ月に一度程度遊んでいる程度のレベル感だ。当初はオフロード用品に関して大した知識もなかったため、手始めにリーズナブルで手が出しやすいDFG製品を選択。そこで最初に購入したブーツが、2.0の前身である「フレックスブーツ オフロード」だったのだ。数回使用した程度だが十分すぎる安全性を発揮し、ド初心者の自分でも足にケガを負ったことはまだない。もちろん転んだことは何度もあるし、過剰な力で地面を蹴ってしまうこともあるが、それでも無傷で済んでいるのは一重にブーツの安全性が高いからだといえる。
そんな自分が今回2.0を使用した感想を最初に言ってしまうと、圧倒的に履きやすいという点が一番印象的だった。初期型と2.0の大きな変更点は日本人の幅広・甲高な足の形状に合わせたジャパンフィット設計になった点で、履き比べると「ここまで変わるか・・・!」と驚きが隠せないほどである。
そして特筆したいのがやはりその価格で、5~6万円以上のブーツが多い中、なんと税込2万9700円と3万円以下で購入できてしまうのだ。ちなみに初期型からは2000円ほどの価格アップだが、ジャパンフィットの感動を知ってしまうとその2000円が如何に安いかがわかる。その感想をお伝えしよう。
アップデートされたフィット感はまさに2.0! ブロックソールとフラットソールの2種類を使い分け
自分の足のサイズは26.5なのだが、初期型も2.0も26.5で履き比べてみた。初期型では足の側面と親指のつま先が窮屈に感じてしまい、どうしても車両に乗っている際に足を着くと痛くなってくる。ところが2.0では同一サイズでも窮屈感は一切感じることなく、車両に乗る際はもちろん歩く際にもストレスを感じないのだ。
それでいてフィット感も損なうことなく、まさに「ちょうどいいフィット感」を実感。初期型もフィット感はあったが、若干フィット“しすぎ感”も否めなかった。もし初期型を選択する場合は、自分の普段のサイズからワンサイズ上を選ぶといいだろう。
2.0も初期型同様、2種類のソールを用意。エンデューロに最適な「ブロックソール」と、モトクロスに最適な「フラットソール」から選択可能で、もちろんどちらも使用してみた。今回はダートコースしか走っていないが、ブロックソールではステップにしっかりとソールが食い込む感覚で安心感を得られた印象。また地面を蹴る際にソールがグリップする感覚があり、力強く体制を維持できた。
対してフラットソールだが、より気軽に使うことができる印象。ステップや地面へのグリップも緩やかで、スライドさせる際に食い込みすぎない点が高いパフォーマンスに繋がる。そのほかのメリットとしては歩きやすい点で、2.0のフィット感と相まって最もストレスが少ないフレックスブーツの形といえるだろう。
Webike社員のレビュー
今回は筆者だけでなく、オフロード運動会に参加していたWebike社員数名に2.0を実際に使用してもらった。筆者よりも歴が長い経験者の意見も参考にしてほしい。
その上で2.0を履いた感想としては、まず圧倒的に印象に残ったのは初代と比べてまったくサイズ感が違うこと。同じ28.0同士で比較しましたが、初代が横幅はもちろん縦の長さもギッチギチだったのに対して、2.0に関しては縦横どちらも若干の余裕があるくらい。初代は28.5が適正サイズだったかな・・・というのに対して2.0は普段履きとほぼ同じサイズ感覚で選べそう。アジアンフィットがどうとかというよりは、そもそも全方位にサイズ感が一回り大きくなったような感覚。
ブーツ本体の質感や硬さ等については初代から大きな変化は感じませんでしたが、ふくらはぎ側のドデカロゴが消えていい感じの大人しいロゴが踵に配置されたり、締め込み具合が分かりやすい二段階ヒンジなど、細かな部分は質感がアップしていた印象。元々初代からブーツ本体の基本性能は必要十分かつ圧倒的コスパを誇っていましたが、今回の改良で弱点であったサイズ感の部分やその他細かいポイントも改良されたので、結論としてはオフロード初心者マストバイ、エントリーユーザー向けの決定版ブーツになった感じがしますね。
下手なアドベンチャー系のショートブーツ買うよりこっち買っちゃったほうが良いのでは・・・?とも・・・笑
履き心地がとても良いのでオフロードブーツが初めての人でも違和感や苦手意識をあまり感じることなく履けるのではないだろうか。硬さについては、私がオフロード走行でよく履いているガエルネEDプロよりは硬いが、もう一足のアルパインスターTECH7よりは柔らかくて、この辺りも「まず最初の一足目」としてとても良いと感じた。
フレックス2.0を履いて慣れてきてから、それぞれの好みや走るシーンに合わせてよりプロテクション重視なのか動きやすさ重視かなど、選んでいけばいいのではないか? そういう意味でも最初の一足目に最適。
過度なレーシーさや派手さもないので、林道ツーリング勢でもエンデューロソールを選んで履くことで道中の安心感と快適性の両方をゲットできるだろう。
価格のことも考慮しても、正直コスパの良さではこれより上にくるブーツが思いつかない。
まとめ
筆者が自ら使ってみた感想と社員が使ってみた感想でやはり共通しているのがフィット感が素晴らしいという点だった。それほどにオフロードブーツにおいてフィット感は大切であり、履き比べると一瞬で違いが分かる点でもあるのだ。そして初級~中級者に向けて最もオススメできるオフロードブーツでもあり、雑に言ってしまえば「迷ったらコレ買っておけ」の筆頭でもあると言える。
これからオフロードを始めたいという人、また、現在使用しているブーツに不満のある人は是非一度この“フィット感”を体感していただきたい。嘘かと思うかもしれないが、さらにオフロードが楽しくなること間違いないだろう。
フレックス ブーツ/オフロード 2.0 詳細
・価格:税込2万9700円
・フレックスタイプ重量:約1450g(26.5㎝/片足重量)
・ブロックタイプ重量:約1500g(26.5㎝/片足重量)
・ブーツ甲幅:ワイド設計(4E相当)
・ニーシンガード/ニーブレース対応
・素材:【甲部分】合成皮革・ポリウレタン(TPU)/【 裏地】ポリエステル・スパンデックス/【 ソール】合成樹脂(ラバー)
フレックスブーツ2.0 オフロード(ブロック)
フレックスブーツ2.0(フラット)
“ジャパンフィット”で足も心もストレスフリー! オフロード入門に最適なDFG「フレックス ブーツ 2.0」をWebike社員がレビュー ギャラリーへ (24枚)この記事にいいねする
「感」って漢字をひとつの記事の中でいったい何回使えば気が済むんだろう、この文才ゼロの〈筆者〉とやらは(嘲笑)。