
大盛況に終わった東京モーターサイクルショーにて、チェーンメーカーのDID(ダイドー)が“公道で使用できる鍛造チェーン”を初披露していた! 価格や具体的な市販時期などは不明だが、1年後の市販化に向けて動いているという。
ロッシが実際に愛用したレース用チェーンのノウハウを基に製造
鍛造チェーンと聞いて連想するのは、二輪レース好きなら知らぬ人はいないヴァレンティーノ・ロッシが愛用したチェーンが思い浮かぶ。というのも、ロッシが愛用していたのがDID製のチェーンであり、ロッシが使用していたモデルと同様のドライブチェーン「520THE DOCTOR ファクトリーエディション」も市販化したことがあるからだ。
鍛造チェーンは市販のレース用チェーンとは一線を画す作りで、軽量化のために極限まで肉抜きされていることが大きな特徴。プレートの中心部にくぼみがあることがデザイン面でもポイントである。それと同時に鍛造ならではの製法によってプレート自体も薄く作れることにより、フリクションロスが大幅に少なくなることもメリットだ。とはいえ、レース用ということもあり公道での使用は想定されていない。お世辞にもチェーン自体の寿命も長いとは言えないだろう。
そこでダイドーが新たなチャレンジに漕ぎだしたのが“公道仕様可能な鍛造チェーン”なのである。「D.I.D-X」と名付けられたこのチェーンは、市販化されれば同社最高峰モデルである「ZVM-X」シリーズのさらに上位モデルとして君臨することとなりそうだ。
もちろんシールが封入され、公道仕様として十分なライフも考慮。サイズは520、525,530の主要3サイズを予定しているらしい。市販化の発表は来年のモーターサイクルショーだろうか。1年後の続報に期待したい。
【東京MCショー】DIDが公道で使用可能な“鍛造チェーン”を初公開! 市販化は1年後か【モーターサイクルショー2025】 ギャラリーへ (7枚)この記事にいいねする
> プレート自体も薄く作れることにより、フリクションロスが大幅に少なくなることもメリット
プレートを薄くするとフリクションロスって減るもんなんですか?
それも大幅に?
だったらプレートにくぼみをつけずにもっと薄くするほうが効率的なのでは?
ドライブチェーンのフリクションロスって、ピンとかスプロケットとのかみ合いとかをイメージしてる人が多いけど、実際はあの重いチェーンが高速で動き、しかも急激に方向を変えてグルグル回る事で生まれる抵抗が大きい。(だから手で回して軽く回る、なんていうのはあんまり意味がない。)だからチェーンが暴れないよう、高強度を保ちつつ、軽く作ることが必要。単に薄く作るだけだと強度が落ちるから、くぼみを設けるなどして、強度と軽さの両立をねらっているんでしょうね。
EK TheeD で十分ですわ!