【LS2 STREAM IIインプレ】　街乗りからワインディングまで安心快適なJAPAN FITフルフェイス

2025年2月18日

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【LS2 STREAM IIインプレ】　街乗りからワインディングまで安心快適なJAPAN FITフルフェイス

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小川浩康

motoGPやダカールラリーのトップライダーが着用した「LS2ヘルメット」が、日本人のためのフィット感を追求した「JAPAN FIT MODEL」を新たにラインナップ。この「STREAM II」も、そのJAPAN FITを採用したフルフェイスヘルメットだ。

1 便利で快適な機能にフィット感のよさをプラス
2 密閉性が高く、静粛性も良好
3 さまざまな場面で使いやすさを感じる
4 STREAM II詳細

便利で快適な機能にフィット感のよさをプラス

「LS2ヘルメット」はスペインのバルセロナに本拠地を置き、2007年に世界戦略ブランドとしてヘルメットを発売開始。今では年間生産数250万個と、世界のトップブランドへと発展している。

世界戦略ブランドということもあり、LS2ヘルメットは世界共通仕様で開発されていて、欧米人ライダーとのフィット感を重視してきた。だが、ここ最近は日本での人気も高まり、フィット感に対する要望も増えてきたという。そこで、ライナー（衝撃吸収材）と内装（頬パッド厚）を日本人ライダーの頭にフィットするように修正したのが「JAPAN FIT MODEL」だ。今回紹介する「STREAM II」は、JAPAN FITを採用したフルフェイスヘルメットで、インナーバイザー、ベンチレーション、シールドロックなどを装備している。

【LS2 STREAM IIインプレ】　街乗りからワインディングまで安心快適なJAPAN FITフルフェイス

着用しているのはMサイズ。正面から見ると縦長に見えるが、締め付けられるような窮屈さは皆無で、被り心地は良好だ。標準装備のインナーバイザーは94%UVカット仕様。

高い耐衝撃性と柔軟性を兼ね備えた「KPA素材」を採用。カラーバリエーションはグラフィックモデルも含めて全6色。

帽体の後方が絞られ、コンパクト化されたフォルム。横方向214°の広視野角を確保し、ライディング中の広い視界を実現。

シェルは3サイズ、内装は4サイズが用意され、サイズに合ったスタイリングと高いフィット感を実現している。

前頭部のシャッター付きエアインテーク。シャッターは大型でグローブのままで操作しやすい。画像はエアインテークを開けた状態。

後頭部にはエアアウトレットを設置。シャッターは装備されず、つねに開いた状態だが、外気が流入してくる感じはない。

グローブのままでも操作しやすい口元のシャッター付きエアインテーク。エアインテークの上にあるのはシールドロック。

チークパッドにはカバーが装着され、走行風の巻き込みを低減。柔らかい素材なので頭入れはしやすい。インナーバイザーは向かって右側のレバーで上下できる。

強度の高いスチールベルトを採用したクイックリリースバックル。ヘルメットホルダー使用時に便利なDリングも装備。

インカム使用時の利便性や快適性を高めるために、スピーカーホールは従来モデルより大きく、深くなっている。

密閉性が高く、静粛性も良好

普段着用しているサイズに合わせて、STREAM IIもMサイズを選択。STREAM IIのチークパッドにはカバーが装着されているが、素材自体は柔らかいので頭入れはすんなりできた。
JAPAN FITのライナーは頭頂部とのフィッティングがしっかりしていて、頬パッドのサポートもしっかりしている。STREAM IIのライナーは頭がピッタリ収まる感じで、試しに頭を上下左右に振ってみたが、ヘルメットはズレず、一体感のある被り心地になっていた。

チークパッドのカバーとチンカーテンを標準装備して走行風の巻き込みを効果的にシャットアウトし、静粛性も高められている。シールドと帽体の組み付け精度もよく、さらにシールドはロック機構も装備して密閉性が高い。不快な風切り音がなく、高速走行中もヘルメットが振られにくく、安定性のよさが感じられた。

口元と前頭部にはシャッター付きエアインテークを設け、後頭部には開放式のエアアウトレットが設置されている。前頭部のエアインテークは20km/hくらいから走行風の流入がハッキリ感じられ、シェル内の空気の流れも体感できる。口元からの走行風の流入は体感しづらかったが、シールドの曇りを瞬時に解消したので、ベンチレーション性能は良好と言える。口元と前頭部のシャッターはグローブのままでも操作しやすく、シールドのロック解除ボタンも操作しやすかった。エアアウトレットは開放式だが、エアインテークのシャッターを閉じれば走行風は流入せず、寒さは感じなかった。

JAPAN FITのライナーは窮屈さを感じることなく、高いホールドを発揮する。ライナーには走行風の通り道が設けられ、換気性能も高い。

取り外せる内装は洗濯可能で清潔な状態をキープできる。内装はS／M／L／XL-XXLの4サイズが設定され、フィッティング調整もしやすい。

さまざまな場面で使いやすさを感じる

STREAM IIの被り心地には少しタイトさがあるが、締め付けられたり圧迫されるような不快感はない。また、Mサイズ実測値で1653gと軽量で、実際に被った感じも軽く、首にかかる負担も少ない。一体感があって軽い被り心地は、左右への切り返しが続くワインディングでも頭の振られにくさになっていて、歪みが少なく視野が広いシールドはつねにクリアな視界を確保しているので、ライディングに集中しやすい。そのシールドは94％UVカット機能を持っているが、インナーバイザーも94%UVカット機能を持ち、レバーを操作すれば強い日差しの下でも瞬時に視界を確保できる。

STREAM IIのシェルにはLS2独自の軽量素材「KPA(Kinetic Polymer Alloy)」を採用。ABS樹脂を主成分とした複数の素材を合成していて、高い衝撃吸収性と柔軟性を兼ね備えている。転倒などの衝撃エネルギーを効率よく吸収・分散するのが特徴があり、安全性の高さにもなっている。

インナーバイザーやベンチレーションは快適性向上に貢献していて、JAPAN FITの内装はつねに快適さを体感させてくれる。STREAM IIは街乗りからツーリングまで幅広い状況で使い勝手のよさが感じられるフルフェイスヘルメットになっているが、それが2万6400円~購入できるという抜群のコストパフォーマンスも実現している。インナーバイザーを装備したフルフェイスヘルメットの購入を考えているライダーには、とくにオススメしたい。