オートバイカスタムパーツなどを取り扱うKIJIMA(キジマ)より発売された3世代目のスマートエアポンプ「JP03」。充電式で携帯できる“空気入れ”として非常に人気の高い同製品だが、いったい「タイヤ何本分の空気が入れられるのか?」「空気圧満タンまでどのくらいの時間がかかるのか?」と気になる点は多い。そこで今回は製品が手元に届いたため、実際に検証&ガチインプレしていきたいと思う!

従来品から約1.5倍の空気排出量を実現! スマホも充電できる万能スマートエアポンプだ

通常バイクの空気を入れるとなると、基本的にはコンプレッサーが必要になることは皆様もご存じの通り。ガソリン給油のついでに空気を入れたり、中には行きつけのショップで入れてもらうのみ、というライダーも少なくないのではないだろうか。そんなに難しい作業ではないにしろ、なかなか自宅でできることでないことは事実である。そこで活躍するのがスマートエアポンプというわけ。

JP03に関しては片手で持ち運びできるサイズ感でありながら、JP01、JP02に比べて空気排出量が1.3~1.5倍を達成したハイパワースマートエアポンプ。JP02比較で若干のサイズアップと重量化が成されているものの、バイク用のバッグなどに難なく入るサイズ感である。価格も非常にリーズナブルで、税込で7150円と1万円以下で購入できる点も非常に魅力的だ。

JP03の大きな特徴としては、空気排出量が増大したことで空気を入れる時間が短縮したこと。もう一つはモバイルバッテリーとしても活用可能で、外出先でスマホなどの電子機器を充電できるようになったことだ。実際にJP03とスマホをUSBで繋ぎ、電源をONにするだけでスマホの充電が開始された。ライトも付いているので、キャンプでは大いに活躍してくれそうである。

大型バイクのリアタイヤで検証! シンプルでありながら多機能なJP03

さて、それでは実際に空気を入れてみる。今回検証で使用した車種は2020年式のカワサキ「Z900」で、主にリアタイヤを使って検証していく。ちなみにタイヤサイズは180/55/17でミシュランのロード6を装着、指定空気圧は290kPaである。

今回はいったんこのタイヤの空気を全て抜き、0から290kPaまでどれくらいの時間で満タンになるか、JP03満充電時で何回空気を満タンにできるかを見ていきたい。まずは空気を全て抜き、リアタイヤをペタンコの状態へ。これは走行中にパンクをしてしまい、自分でパンク修理をする場合を想定してのこと。

さてJP03の使い方だが、これが非常に簡単である。まずは“モード選択”で“オートバイ”を指定。「カスタム」「自動車」「オートバイ」「自転車」「ボール」の5種類から選択でき、デジタルメーターにわかりやすいイラストが表示される。続いて空気圧単位をkPaに指定。psi・bar・kPa・kg/cm2の4単位から選べるので、ここは好みで指定してもらえれば問題ない。バルブアダプターは米式・仏式・英式・ボール用とこちらも4種類。基本的にバイクは米式なので今回は米式アダプターを使用する。

検証開始! 結果は〇〇本分満タンにできた!

それでは実際に検証開始。まずタイヤのエアバルブにJP03のバルブを装着すると、自動で現在の空気圧が表示された。これは非常に便利・・・! 指定したい空気圧はJP03の「⁺」「-」ボタンで簡単に設定可能であり、デジタルメーターの上側に現在の空気圧、下側に指定した空気圧が表示されている。もちろん現状では空気が入っていないので、上側の表示は「0」を示す。

この状態で電源スイッチを押してみると、大きな音と共に空気の圧送が開始された。JP03がスマホのバイブレーション機能のように振動し、「ビイイイン」という大きな音が鳴る。そして指定空気量の290kPaに達すると自動で空気排出をストップ。筆者は最初に電源ボタンを押しただけで、そこから一切ノータッチだ。放置していても空気が満タンになるのはシンプルに楽である。

気になる時間だが、0~290kPaになるまでかかった時間は「5分5秒」。これを長いと感じるか早いと感じるかは人によると思うが、個人的には充電式なのに180サイズのタイヤをしっかりと満タンにできることにまず感動した。

バッテリー残量はJP03デジタルメーターに表示された緑色のインジケーターで確認可能。残量が70~100%だとグリーン、30~70%だとオレンジ、5~30%でレッド、5%以下になると点滅する仕様だ。1回目の段階ではグリーンなので、まだ70%以上バッテリーが残っていることになる。ちなみに吸入量が進化した反動で使用後に本体は熱をもっていた。

5分ほどクールダウンさせ、さっそく2回目の検証へ。空気を入れている最中でバッテリー残量インジケーターがグリーンからオレンジへ変化。入れ終わるまでかかった時間は1回目より少し伸び、「5分15秒」だった。そして3回目の検証中にインジケーターがオレンジからレッドに変わり、指定の290kPaより手前の250kPaで電源がダウン。結果は“180サイズで約3回分空気圧を満タンにできる”ということが分かった。

JP03 まとめ

使ってみた感想としては「非常に良い」というのが素直なコメント。空気がカラの状態で約3回分も入ればバイク用としては十分であるし、実際には少し減った空気を足すという使い方が主となることを考えると持続性は十分だ。

最初に空気圧を指定するだけで、その後はほとんど放置して大丈夫な点も非常に楽。「指定の空気圧を自分で入れられるかが不安・・・」という人でも、指定空気圧さえ把握できれば簡単に設定・作業ができる点も嬉しい。緊急時にモバイルバッテリーとして使用できることや、ここまでの機能を盛り込みつつも税込7150円というリーズナブルな価格帯を達成していることも非常に好印象である。

注意点があるとすれば、やはりその“音”だろうか。空気の吸入量が増えたことで吸入音が大きく、戸建てにお住まいであれば早朝の作業はおすすめできないレベル。こればかりは環境によってしまうが、都市部であれば幹線道路沿いのコンビニでの作業や、開けた場所での作業も視野に入れていいのかもしれない。

なお、今回は180サイズのタイヤを3回ほど満タンにできたが、環境やタイヤの種類によってはもちろん結果が異なる可能性があるので注意いただきたい。

総合して非常に素晴らしい性能を見せてくれたスマートエアポンプ「JP03」。ぜひ検討いただき、バイクや車の空気圧チェックをもっと気軽に済ませてみてはいかがだろうか。

検証結果
・検証内容:大型バイクの空のリアタイヤに満充電時で満タンにできる回数。空気満タンまでかかる時間。

・満タンにできた回数:満充電時で2回。3回目は8割ほどまで空気が入った後電源が停止。
・満タンになるまでの時間:1回目は5分5秒。2回は5分15秒で満タンに。
・総合評価:★★★★☆

スマートエアポンプ JP03 詳細

スマートエアポンプ JP03
・価格: 税込7150円

・付属品
①電動スマートエアポンプ ×1
②エアホース(米式/300mm) ×1
⑤英式アダプタ(トンボ式) ×1
⑥仏式アダプタ ×1
⑧ボールニードル ×1
⑨収納袋 ×1(生産ロットにより仕様が異なる事がございます。)
⑩type-C充電ケーブル ×1

・製品仕様
タイプ名:JP03
充電入力電力:5V / 2A
充電ポート:type-C
充電時間:2 〜 3時間
バッテリー容量:3×2000mAh/ 11.1V(22.2Wh)
使用温度範囲:-10 〜 45℃
吐出し空気量:26~30L /min
最高圧力:150psi
圧力単位:psi・bar・kPa・kg / cm²(4単位の選択可)
ホースの長さ:300mm
本機寸法:165×70.5×50mm
本体質量:522g
認証モデル名:LP8
生産国:中国

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