デイトナから発売された5種のヘルメット「DN」シリーズ。同社初のオリジナルヘルメットということと、非常にリーズナブルな点が大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。そこでこの「DN」シリーズを実際に使い、ウェビックスタッフが5種類全てのレビューを行っていく! 3回目となる今回は“ベーシックモデル”としてラインナップされる「DN-003NM」をチェックしていきたい。
シリーズ最軽量&最安値を実現したエントリーモデル!
これまでスポーティタイプの「DN-001RS」、ハイスペックモデルの「DN-002CP」と順々にご紹介してきた。いずれも特徴的な機構を備えており、全く異なる特性を持っていたことはここまで読んでいただいた方ならばお分かりだろう。
さて、今回レビューする「DN-003NM」は、DNシリーズの中でも一番“普通”という位置づけのベーシックモデルである。「じゃあなんの特徴もないのか」と思われるかもしれないが、意外にもそうでもない。
まず価格だが全体的にリーズナブルであるDNシリーズの中でも最安値である税込2万900円を達成。税抜ではなんと2万円を切る破格のプライスを実現しており、国産フルフェイスヘルメットとしても最もリーズナブルな部類に入る。
さらにその“重さ”にも注目で、DN-001RSがXLサイズで約1745g、DN-002CPが約1701gなことに対してDN-003NMは約1593gと圧倒的軽さ。それもそのはず、シリーズ中で唯一インナーバイザーを装備していないのでその分が軽量化されているというわけだ。
「バイクを買ったばかりで初期費用を抑えたい・・・」「まだヘルメットに慣れていない・・・」というエントリーユーザーにも非常に取っつきやすいのではないだろうか。そんな“安くて軽い”ベーシックヘルメットの使い心地を確認していきたいと思う。
特にストレスを感じさせず、“普通に使える”ことが最大のメリット!
まず装着してすぐに実感できたのはやはりその“軽さ”。比較的軽量モデルだったDN-002CPに比べても約100gほど軽く、それこそヘルメットを装着しているという感覚が“良い意味で”薄いのが印象的だ。
走行中も首への負担などは全く感じることはなく、やはりヘルメットにおいては「軽さは正義」と実感せざるを得ない。そして驚いたのが意外にも高い静粛性。シールドを閉めると多少の風切り音は聞こえてくるものの、耳障りと感じるほどではなかった。チンカーテンが装着されているからか、そもそも走行風の巻き込みが少ないのだろう。
装着感としては、しっかり頭がホールドされている感覚がありつつも圧迫感は少ない印象。軽量なことに加えて頭が痛くならないので、長時間ツーリングでもストレスフリーだろうと思う。ベンチレーションは前頭部と口元の2か所が作動し、両方を開放するとしっかりと走行風を感じることができた。
大きく気になった点は特にないのだが、強いて挙げるとしたらアゴひもが若干短く、装着に多少手間取ることぐらいだろうか。視界も良好、ヘルメット全体の重量バランスも気になるほど悪いと感じない。良い意味で“普通”に使え、特筆してストレスと感じる部分がないところが大きなポイントだ。このコストでこのクオリティを維持できたことに感動すら覚える。
通勤・通学用や普段使いのフルフェイスとして非常におすすめできるDN-003NM。バイクに乗り始めのエントリーユーザーにはもちろん、「普通に使えるフルフェイス」をお探しだったライダーにぜひご検討いただきたい。
DN-003NM 評価
良かった点
・ほぼ2万円で購入できるリーズナブルさ
・スピーカーホールやチンカーテンなど親切設計多数
・約1600gと軽量
・必要十分な静粛性
気になった点
・アゴひもの短さ
DN-003NM 詳細
■価格:税込2万900円
■カラー:マットブラック・ホワイト
■サイズ:S/M/L/XL
■高強度帽体 ABS+PC
■SG規格
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