【デイトナ DN-001RS インプレ】とにかく視界が良好で気持ちいい！ 2万円台でスポーティなフルフェイスを選ぶならコレ

先日デイトナから発売された5種のヘルメット「DN」シリーズ。同社初のオリジナルヘルメットということと、非常にリーズナブルな点が大きな話題を呼んだことは記憶に新しい。そこでこの「DN」シリーズを実際に使い、ウェビックスタッフが5種類全てのレビューを行っていく！ まずは“スポーティタイプ”としてラインナップされる「DN-001RS」をチェックしていきたい。

巨大なリアスポイラーを備えたスポーツタイプ「DN-001RS」

5種の「DN」シリーズ中、最もスポーツ走行に適した構造を持つ「DN-001RS」。外観上にもその片鱗が見受けられ、後頭部の巨大なスポイラーや滑らかなシェル形状から、高速域での使用を想定していることが分かる。

とはいえ、もちろんレース用というわけではなく、あくまでも日常～ツーリングでの使用を想定。そのためインナーバイザーやスピーカーホールが装備されるなど、間口の広いフレンドリーな仕様となっている。

さてそんなDN-001RSだが、一番のポイントはやはりその価格。充実装備を得ていながら、なんと税込2万4200円と3万円を大きく下回る値段で購入できてしまうのだ。

では実際に使い心地はどうなのか？ というところはしっかりと検証してきたのでレビューをご覧いただきたいと思う。

視界の広さが別次元！ しっかりと頭をホールドしてくれる安心感も◎

まずこのヘルメットの推したいところは、その洗練されたデザイン。シンプルながらもところどころに設えられたアクセントが映えており、特にヘルメット前面から後ろに流れるように装備されたスポイラーのフォルムがスポーティな印象を強調させている。ホワイトに関して言えばベンチレーション位置やレバー部分がブラックになっているのも非常にカッコいい。

さて、実際に手に取ってみると、想像よりも重くないことに驚く。大型のスポイラーやインナーバイザーが装備されていることを考えると、シェル本体はかなり軽量に作られているのだろう。総合的に言えば重くはないが、ハイエンドモデルのヘルメットに比べれば軽くもない、といったところか。

被ってみると、少し硬めのパッド類がしっかりと頭をホールドしてくれている印象があった。頭を左右に振ってもずれることもなく、首に負担もかからない。だがバランスに関して言うと、やはり大型のリアスポイラーの重みのせいか後ろに寄っている感じが多少ある。実際にバイクに乗っていればそこまで気にならないが、長時間被っていれば気になる可能性はあるだろう。

そしてこのヘルメットで一番の良い点はその“視界の広さ”である。そもそも視界部分をかなり広く作ってあり、シールドそのものが非常に大きい。体感だが、通常のフルフェイスヘルメットの1.5倍ほど視界が開けている印象を持った。比喩抜きで視界の端から端まで確認することができ、何もさえぎるものが無いので常にクリアな気持ちでライディングに集中できる。ちなみにミラータイプもラインナップしているため、好みに合わせて選択してほしい。視界はもちろん良好だった。

インナーバイザーも大型で、こちらは想像よりも暗くない印象。そのためトンネルなど暗い場所に入っても視界が妨げられることはなく、かといって太陽光もしっかりと遮断してくれた。ヘルメット左下のレバー操作で開閉するが、レバーが小さくて固いため、厚手のグローブでは操作に手間取るかもしれない。慣れるまで少し時間を要する人も多いだろう。

ベンチレーションは街乗りでは体感が難しかったが、高速道路では多少実感できた。しかしそれよりもチンガードが前方に出ているおかげか、ヘルメット内部は常に空気が循環されていた印象。走行中なども息苦しさを感じることは一切なかった。

気になるスポイラーの効果だが、こちらも街乗りでは実感ゼロ。高速道路で80キロ巡航して「確かに押さえつけられている･･･かも？」といった印象である。もっとスピードを出せば体感できるかもしれないが、少なくとも下からの巻き込み風でカチ上げられることはなかった。多少気になったのは高速巡航時の風切り音だが、走っている内にあまり気にならなくなってくる。

総合的に見てもこの価格でこのクオリティであれば十二分と言える性能。すでにヘルメットを持っている人にはサブヘルメットとして、初めてのヘルメットという人にも強くおすすめできる。

スポーティでリーズナブルなヘルメットをお求めであれば、是非選択肢に加えていただきたい。

DN-001RS 評価