11/5に行われたブリヂストンのブランド新商品発表会にて、先日発表されたばかりの「BATTLAX SPORT TOURING T33」が登場! “47%”ものライフ向上を果たしたという同製品、開発陣がその特徴を語った。
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4つの“柱”を持つBATTLAXきってのロングライフツーリングラジアル!
今回の新商品発表会では、グローバルMCタイヤ事業部長 坂上 賢崇氏と開発担当である上野 峻穂氏が登壇。前シリーズの「T32」と比較して47%の摩耗ライフ向上を達成させた背景を明かした。
まず開発にあたり、「摩耗ライフ」「安心感のあるハンドリング」「ウェット性能」「ワンスペックで様々な車種に適合」という“4つ”のバランスを大事にしたと語る上野氏。柔軟でしなやかな作りはそのままに、摩耗ライフ向上と穏やかな乗り味を実現できたという。
そもそもタイヤが摩耗する原因の一つに、タイヤが地面と接触し、その地面から離れる際にゴムのポリマーが切断されることで摩耗が早まるという特性がある。そこでT33では新たに“耐摩耗向上ポリマー”を採用。一回り固い材質を用い、ポリマーが切断されにくい設計を目指したのだ。
しかし単に固いだけではグリップ性能を殺してしまう。そこで配合のバランスを調整し、しっかりグリップもしつつ摩耗ライフ向上も果たしたそう。
もちろん新設計パターンもロングライフに大きく寄与。T32より溝が少なくなったことでパターン剛性も最適化されつつ、同等のウェット性能を引き継ぐことも叶えた。そのほかフロント側に採用された新設計“クロスベルト”は、柔軟性やしなやかさといったフロントタイヤに重要な要素を残しつつもライフ向上に貢献している。
さらにT32と比較し走行テストを実施したところ、T33ではコーナーでの操舵角が少なくなったという。「それの何がいいの?」と思う人もいるかもしれないが、コーナーでハンドルを大きく操作する必要がないということは、ウェット路面などでも安心感を生む大きなメリットとなる。ツーリングでのワインディングでも、より穏やかに楽しめる特性を得たということだ。
ワンスペックで様々な車種適合も果たしたT33
特にツーリングライダーにとって嬉しい点は、T33が“ワンスペック仕様”へと進化したことではないだろうか。T32ではビッグツアラーなどの重量車両向けに“GT”がラインナップしていたが、T33ではそのような配慮は不要。どんな排気量、車重であってもサイズさえ合っていれば装着が可能なのだ。
ちなみに「溝に配置されていた“パルスグルーブ”はどうした?」と疑問に思われた方も少なくないのでは。実は今回のT33ではとにかくロングライフに振ったコンセプトだったため、そもそもウェット性能に特化したパルスグルーブは考慮されていなかったのだそう。
新ポリマーや新パターンにより結果として同程度のウェット性能が得られたため、純粋にタイヤ技術が日進月歩していると捉えられる。
気になる価格だが、まだ具体的な金額は伏せられているものの、T32から47%のライフが向上しているにも関わらずたった2%ほど金額が上がるだけなのだとか。コストパフォーマンスの観点でいえば明らかにT32よりも分がある。
そんなブリヂストンが誇る新型ツーリングラジアルT33、発売日は2025年2月を予定しているとのこと。ツーリングライダーであれば是非導入をご検討いただきたい製品だ。
BATTLAX SPORT TOURING T33 発売サイズ
2025年発売サイズ
120/70ZR18 M/C(59W)TL(2025年4月発売)
120/70R19 M/C 60V TL
110/80R19 M/C 59V TL
160/60ZR17M/C(69W)TL
170/60ZR17M/C(72W)TL
180/55ZR17M/C(73W)TL
190/50ZR17M/C(73W)TL
190/55ZR17M/C(75W)TL
2026年以降追加予定サイズ
110/80ZR18 M/C (58W) TL
120/70ZR19 M/C 60W TL
160/60ZR18M/C (70W) TL
情報提供元[ ブリヂストン ]
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