現代の自動車の安全運転支援が発達しているのに比較して、二輪車への安全運転支援の搭載は遅れている。開発の推進で革新が求められる分野に新技術が誕生した。
その分野にLuna Systems、JMOとCODICOは二輪製造業者と、今回発表するスマートクラスターをベースに製品開発を行い、世界中で使用可能となる予定だ。
ライダー支援システム搭載のスマートディスプレイ スマートクラスター
二輪展示会のEICMA 2024で、アイルランドのコンピュータービジョン会社であるLuna Systemsとそのパートナーである技術会社JMO Techと電子素材企業のCODICOは、オートバイの安全対策の解決策としてAIを活用した高度なライダー支援システム(ARAS)を備えた初のインフォテインメントクラスターを発表する。CORDICOのパートナー企業であるQualcommの半導体チップを搭載した「スマートクラスター」は、リアルタイムの安全への警告と乗車後の分析を提供し、ライダーが安全スキルを磨くのに役立つ。この専用デバイスは、以前は自動車市場でしか利用できなかったレベルへの革新と安全性を提供する。
スマートクラスターは、前後2つの耐振動カメラと独自の10.25インチの高解像度タッチスクリーンディスプレイなど、自動車用の装置で構築されている。
また、スマートクラスターはQualcommの画像処理技術、API、携帯電話およびワイヤレスの技術のチップ性能を応用している。
AIを活用した高度なライダー支援システム(ARAS)
Luna SystemsのARAS技術はスマートクラスターの画像信号処理とコンピュータービジョンエンジンを乗車中の警告を行うのに使用する。
前方向け機能の場合、これらには、前進監視、前方衝突警告、路面検出、歩行者検出、およびLuna Syetems独自のAIブラインドスポット検出が含まれる。EICMAでは、車両近接アラートを含むいくつかの後方向き機能もデモされる予定だ。
そして乗車後においては安全なライディングの習慣を推進する点数化による分析機能も備える。
ディスプレイ
画面左にスピードメーター、バッテリーの状態、ブレーキステータス、ウインカー等を表示するとともに、右画面にはARASによる警告等を表示する。また、今回発表された画像では、モニタ右半分にスマートディスプレイのように、パソコンアプリやGoogle検索ウィンドウも表示されている。今後の発展性にも期待したい。
日本でも進む二輪車の安全対策
日本では近年、乗車時の安全対策に関する機能としてバイク用のドライブレコーダーの搭載が進んできている。メーカーでは標準搭載のモデルも出てきている。自分の身を守るため、ぜひ装着を検討したいところだ。
ライダー支援システムの開発進むか スマートクラスター EICMAで発表予定の画像ギャラリー (4枚)この記事にいいねする