元ホンダワークスライダーにして生粋のバイク好きとして知られる宮城光さんは、所有するすべての愛車にSHORAIのリチウムイオンフェライトバッッテリー(以下、SHORAIバッテリー)を搭載。はたして鉛バッテリーとなにが違うのか? SHORAIバッテリーを深く信頼する理由を聞いてみた。
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新しいバイクを迎えたら、すぐSHORAIバッテリーに交換
バイクのエンジンを始動する際にセルモーターを回したり、点火プラグに火花を飛ばしたり、灯火類を点灯させるためにバッテリーは必須。近年のフューエルインジェクション(FI)の車両なら、ガソリンを圧送する電磁ポンプやFIを制御するECU(エンジン制御ユニット)を稼働するためにもバッテリーはなくてはならない存在だ。
そして多くのライダーはバッテリーを消耗品と捉え、セルモーターが回らなくなったら交換している。しかし、宮城光さんは純正の鉛バッテリーが寿命を迎えたから交換ではなく、車両を手に入れたらすぐにSHORAIバッテリーに交換している。
リチウムバッテリーに興味を持ったきっかけは…ラジコン!
宮城さんは、趣味人である。バイクやクルマだけでなく、ラジコンも大好き。ラジコンの世界では2000年代中頃から「リチウムバッテリー」がメジャーになってきており、「ニッカドバッテリー」よりコンパクトでパワフルな「リチウムバッテリー」の知識が豊富だった。
そんな時、たまたまバイク誌の企画でSHORAIバッテリーの存在を知り、バイクにもリチウムバッテリーを使ってみようと思ったのだという。ちなみにSHORAI JAPANの設立は2011年で、宮城さんが使い始めたのは2012年から。同年に手に入れたアプリリアRSV4 Factory APRCに搭載した。
「とにかく軽い! RSV4のバッテリーは車体の重心から離れたシート下に配置されていているから、軽量化の効果は絶大。スーパースポーツにとって最高のバッテリーといえるんじゃないかな」と宮城さん。SHORAIバッテリーの重量は平均して鉛バッテリーの約1/3だが、その軽さに感動したという。
そして驚くべきは「ライフの長さ」。SHORAIバッテリーに交換してから完全にメンテナンスフリーで使い続け、何の問題もないため気が付けば6年ほど経っていた(2018年頃)。そのタイミングでSHORAI JAPANにて検査をしたところ、各セルのバランスはまったく問題なかったという。しかし、サーキットでのインストラクターなど、仕事にも使うバイクなので念のために交換。それから継続して使用しているので、2個目のSHORAIバッテリーも現在すでに6年目。まったく問題なく稼働している。
昔の開放型の鉛バッテリーや、現在主流のMF型の鉛バッテリーは、搭載する車種や使用状況にもよるが寿命はおおむね2~4年くらい。ところがSHORAIバッテリーははるかに長寿命だ。
鉛バッテリーは化学反応によって徐々にサルフェーション(電極板の周りに絶縁物質が生成される現象)が発生し、それが充放電の障害となって寿命を迎える。それに対しSHORAIバッテリーは、材質や構造的にサルフェーションが発生しない。これが長寿命の主たる理由だ。
ちなみにバイク用の鉛バッテリーの充電サイクル(0%から100%までの充電を1サイクルと数える。50%から100%に充電すると0.5サイクル)は400サイクルといわれ、SHORAIバッテリーは2000サイクル。あくまで一般論で車両や使用状況で異なるが、約5倍もの寿命を誇るのだ。
ビッグツインのトルクアップにも貢献!
長寿命という意味では、ドゥカティ スクランブラー デザートスレッドに搭載したSHORAIバッテリーも同様だ。宮城さんは、このデザートスレッドの前にスクランブラーICONに乗っており、やはりSHORAIバッテリーに換装していた。そのスクランブラーICONを手放した際にSHORAIバッテリーを取り外して1年近く放置した後に、新たに手に入れたスクランブラー デザートスレッドに再び装着。これが2019年なので、トータルで7年以上も使っていることになる。
「スクランブラーのエンジンは803ccの空冷2気筒なだけに、エンジン始動時にかなりバッテリーの電気を消費している印象。そのため鉛バッテリーだとエンジン始動後すぐにスロットルを開けて走り始めた時に、わずかながら立ち上がりというかレスポンスが弱く感じたけれどSHORAIバッテリーは違う。エンジン始動後もバッテリーが元気で、走り始めもトルクアップしたようなフィーリングを体感できる」と宮城さん。メリットは長寿命だけではなかったのだ。
たまにしか乗らなくても確実に始動できる安心感
そして宮城さんといえばホンダ CBXもお馴染み! ホンダが1979年に世に放った1047ccの6気筒エンジンを搭載するフラッグシップ感溢れるスポーツバイクで、宮城さんもそのパッケージに魅了された1人。もちろんSHORAIバッテリーを搭載。
前出のRSV4やスクランブラー デザートスレッドより稼働率は低く、現在は年に2回ほど。「ここぞ」という時に乗るのだという。この日も久しぶりにエンジンを始動。40年ほど前のバイクとは思えないほど元気にセルが回り、簡単に6気筒の快音を轟かせた。SHORAIバッテリーは自己放電率が鉛バッテリーの約1/7と非常に低いため、いつセルボタンを押しても確実にエンジン始動できるという。
「CBXに限らず『旧車』の大排気量多気筒エンジンは、鉛バッテリーだと満充電でもセルモーターの回り方がいまひとつ遅くて……最初にボンッと火が付く初爆まで相応にセルを回し続けるけれど、SHORAIバッテリーだとセルモーターの回り方が圧倒的に元気。ギューンと勢い良く回ってスグに点火するので、かからないかも……と不安にならない」。
キャブレター時代の旧車は、動いていない間の待機電流(暗電流)が極めて少ない車種も多く、それらのバイクなら長期間乗らずにバッテリー端子を繋ぎっぱなしでも、SHORAIバッテリーなら安心してエンジン始動できるというわけだ。
林道バイクは超軽量なSHORAIバッテリー一択!
現役時代はロードレースで大活躍していた宮城さんだが、現在はオフロード(とくに険しい林道など)を楽しんでいる。「林道を走るバイクは軽ければ軽いほどよい。これはハンドリングだけじゃなくて、障害を超える時の押し引きや転んだ時に起こすときにもね(笑)。だから僕はSHORAIバッテリー一択」。だからこそ2023年に手に入れたGASGASのES700にも、すかさずSHORAIバッテリーを投入した。
また2024年にはKOVE 450Rallyを入手。初期ロットは輸入時にバッテリーが非搭載のため他メーカーのリチウムバッテリーを装備していたが、残念ながら容量不足……。そこで宮城さんがテストライダーを買って出てSHORAIバッテリーに換装するととても快調に。 そのためKOVE 450Rallyは輸入第2ロットからSHORAIバッテリーを標準装備することが決定した。
SHORAIバッテリーは消耗品じゃない。「チューニングパーツ」だ!
じつは宮城さんが積極的に参加している四輪レースがある。富士スピードウェイで開催される「K4-GP」だ。このレースは5時間耐久と10時間耐久を2日間で行い、それぞれのレースで使用できるガソリンの量が決められたエコラン競技であると同時に、モータースポーツを盛り上げる草の根活動でもある。
マシンのベースはレース名でもわかる通り「軽自動車」で、エコランの要素も強いため当然ながら車重が軽い方が有利。そこで宮城さんが駆るアルトワークスはSHORAIバッテリーを搭載している。※SHORAI JAPANでは四輪用バッテリーは競技車両用にのみ販売。
さる8月10~11日に開催されたレースでは長丁場を無事に走り切り、5時間耐久ではクラス優勝、10時間耐久でクラス2位を獲得した。
このように宮城さんはサーキットでスポーツ走行するアプリリアRSV4をはじめ、旧車のCBXや林道を楽しむバイクはすべてSHORAIバッテリーを選択し、その信頼性と性能から四輪レース車両にも搭載している。
「バッテリーは消耗品ではなくて、立派な『チューニングパーツ』です。だから、いま装備している鉛バッテリーがダメになったら交換しようではなくて、鉛バッテリーが元気なうちにSHORAIバッテリーに交換するのがオススメです」と太鼓判を押す。軽さと確実な始動性、トルクアップやメンテナンスフリーなど多くのメリットを享受できるSHORAIバッテリー。貴方も体験してみませんか?
その最たる例がレギュレータレクチファイアの劣化だ。電気は水と同様に高い方から低い方に流れるため、充電電圧がバッテリー電圧より下回っていると充電できない。レギュレータレクチファイアを含むバイクの充電系統が正常なら充電電圧は13~14V前後になるはずで、鉛バッテリーの電圧は12.6Vで、SHORAIのリチウムイオンバッテリーは13.2Vなので、これより高い電圧でないと充電できないのだ。
反対にバイク側の充電電圧が15Vを大幅に超えると、過充電によってバッテリーが破損したり劣化が進んで寿命が早まることも。さらに高電圧だと、鉛バッテリーは爆発・炎上する危険もあるので要注意だ。SHORAIバッテリーも発熱するが、構造的に爆発や発火する危険がないのが大きな特徴だ。
繰り返しになるがバッテリー上がりを起こしたら、バイク側の充電系統もしっかりチェック(バイクショップに点検を依頼)しよう。
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SHORAIは防水性がねえ・・・
あと寸法もねえ・・・
ホンダが純正採用した"ELIIY Power"のLi-ionバッテリーなら購入検討してもいい。
私、2008年モデルのビューエルXB12scgに、SHORAIバッテリーを使ってました。
購入店はナップス。
週末ぐらいにしか乗れなかったので、専用のバッテリーテンダーを使ってメンテナンスしながら乗ってました。
が、乗るたびに鉛じゃあり得ない儀式をしないとセルが回らず、その度に時計やECUの学習がリセットされ、気持ち良く乗れた事が1度も有りませんでした。
鉛より自己放電率が低い?嘘だね。
結局、専用テンダーでメンテナンスしながら乗っても、1年持たずに完全にバッテリーが死にました。
新しいバッテリーを買うのと、完全に死んだSHORAIバッテリーの引き取りにナップスに行ったら、SHORAIバッテリーは1個も陳列されてませんでした。
現在のナップスもSHORAIバッテリーは取り扱って無い様です。
SHORAIバッテリーにしろKOVE 450Rallyにしろ、YouTuberのように勝手に商品をインプレするならともかく、メーカーの依頼で評価をしなきゃならないのなら良い事しか書けんわ。