オートバイウェアブランドの老舗「HYOD(ヒョウドウ)」より、同社初のエアバッグシステム「AIR-BOOST(エア・ブースト)」がリリースされた。ケーブル類は一切使用せず、スマホアプリと紐づいたセンサーで作動するタイプである。カラーラインアップは3種類を用意し、価格は税込み5万4890円。その性能のほどをさっそく確認していこう。

一般道からサーキットまでマルチに使える最新型エアバッグ

バイク用のエアバックと聞くと、“サーキット用”とのイメージを持つ人も少なくないだろう。しかし近年では一般道での普及もじわじわと進んでおり、白バイ隊員にも正式採用されているほど。

今回発売されたヒョウドウ「AIR-BOOST」はサーキットでの使用はもちろん、一般公道やオフロード走行にまで対応した非常にマルチなモデルだ。これひとつで幅広いシーンに対応可能であり、走行シーンに合わせて3つのモードから選択できる。

しかもベストタイプでコンパクトな作りであり、ヒョウドウのウェアのみならず他社のウェアでも利用できる点が嬉しい。Sサイズ~3Lサイズとラインアップも豊富で、日本人の身体にフィットする“日本人専用設計”となる。

3つのモードで幅広いシーンで活躍!

3つのモードの内訳をご紹介しよう。「STREET MODE(ストリートモード)」では、アスファルト路面の“交通環境が整った一般道”での使用を想定したモード。一般使用であれば、このモードを基本的に使うことになるだろう。

「TRACK MODE(トラックモード)」はその名の通りサーキットライディング専用のモードで、2016年よりMotoGPライダーによるテストを重ねている。2018年からは日本のレースシーンへも導入され、中須賀克行選手、加賀山就臣選手を始め、多くのプロライダーによるデータを蓄積した。

ダカール・ラリーからフィードバックを受けた「ADVENTURE MODE(アドベンチャーモード)」では、トレイルラン、オフロードラリー、エンデューロでの使用を想定している。なお、モトクロス、ハードエンデューロ、トライアル、フリースタイル、フラットトラック、ヒルクライムといったアクティビティには非対応だ。

常に進化する検知システム「In&box」とは?

そもそも、なぜこのように幅広いシーンで活用できるのか。その秘密は、背中のプロテクターに装着されたIN&MOTION社開発の“In&box”にある。このセンサーには3つの加速度センサーと3つのジャイロスコープが装備されており、1秒間に1000回もの測定でライダーの動きをリアルタイムで検知。合計で2億km、70000人からの走行データを基に、独自のアルゴリズムから高精度の検知システムが実現した。

センサーが最初に転倒リスクを検知する時間は、わずか0.03秒。その後0.025秒でエアバッグが膨らむため、0.055秒で身の安全が確保できるということだ。ちなみに、転倒からライダーが地面に接触するまでは平均で0.07秒と言われているため、ギリギリ間に合う計算である。

しかも驚きなのはこのシステム、使えば使うだけ常に進化するという。In&boxで収集されたデータは、より最適な保護機能を実現するためにIN&MOTION社へデータが送信され、検知システムへとフィードバッグされるというのだ。もちろん匿名でのデータ収集なので安心してほしい。

In&boxでのデータ収集とも関わるが、エア・ブーストの使用にはモバイルアプリ「My In&box」の登録が不可欠。買取やリースといった数パターンのシステム利用料が発生するものの、エアバッグシステムとインフレーター(ガス発生装置)の接続確認やバッテリー残量の確認、検知モードの変更(ストリートモード・トラックモード・アドベンチャーモード)や友だち紹介システムなど多くのサービスが利用できる。

着ぶくれしにくく、センサー付きエアバッグとしては手ごろな値段で購入できるエア・ブースト。バイク用エアバッグデビューとしては、うってつけの商品ではないだろうか。

エアバッグシステム・AIR-BOOST 詳細

本体価格:5万4890円(税込) ※別途システム使用料発生
サイズ:S/M/L/LL/3L(3LはBLACK/BLACKのみ)
カラー:BLACK/BLACK・BLACK/WHITE・BLACK/ORANGE
HIA101 HYOD AIR-BOOST スペアインフレーター価格:1万2100円(税込)

【ギャラリー】センサー起動でケーブル類一切ナシ! 3モードのエアバッグシステム・HYOD「AIR-BOOST」が5万4890円で発売 (13枚)

情報提供元[ HYOD ]

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