
世界有数のヘルメットメーカー、アライが送るハイエンドモデル「RX-7X」。レース対応モデルで、モトGPライダーも使うフルフェイスだが、主戦場のサーキットではなく、ストリートでの快適性はどうなのか? 実力をチェックしてみた。
目次
アライの技術が"全部入り”、安全性も最上級レベル
アライヘルメットの前身は帽子店で1902年(明治35年)に創業。1937年(昭和12年)から作業用保護帽(ヘルメット)の製造を開始し、戦後に乗車用ヘルメットメーカーとしてその名を知られていく。1970年代から世界的に有名となり、現在までプレミアムヘルメットメーカーの代表格として君臨し続けている。
現行モデルで最上級のフルフェイスがRX-7Xだ。発売されたのは2015年。サーキット対応モデルであり、300km/h超で争う二輪レースの最高峰、モトGPでも同じヘルメットをライダーが被っている。
とにかくアライの技術が“全部入り”と言っていい。
アライの特徴である丸く滑らかなR75シェイプはもちろん健在。2軸構造のシールドシステム「VAS」によりシールドベースの位置を下げ、最も衝撃を受けやすい側頭部の丸く滑らかな面積がアップした。アライが提唱する転倒時の「かわす性能」がさらに高められている。現在、VASは多くの同社製品に導入されているが、RX-7Xが元祖だ。
そしてディフューザーが大型で数も充実。まさにレーシーな外観となっている。
- 価格:6万3800円~
- サイズ:54cm、55-56cm、57-58cm、59-60cm、61-62cm
- 規格:スネル、JIS
- メーカーサイト:https://www.arai.co.jp/jpn/fullface/r7x_top.html
意外にもやさしく、包み込む被り心地
実際に被ってみると、やさしく頭全体を包み込まれる着用感が印象的。「サーキット対応」と聞くとタイトで疲れやすいイメージを持つ人もいるだろうが、実際に被ると全くそんなことはない。
私は頭のハチが張っているタイプ。SHOEIのLサイズがピッタリで、アライは59-60cm(L相当)だと、しばらく被っているとこめかみから上部が痛くなりがちだ。そこで今回は61-62cm(XL相当)をお借りしてテストした。
私の場合、やや頬にすき間を感じるものの、後頭部を含め頭全体を包むように絶妙な力加減でホールドしてくれる。着脱の際、下部開口部がタイトだが、そのぶんフィット感は良好だ。
ちなみにRX-7Xは内装を取り外しできる調節パッドを採用しており、これを取り除くことで側頭部を約4mm(片側)、頬部を5mm(同)緩くすることが可能。実にキメ細かい配慮がされている。個人的に所有しているRX-7Xは59-60cmで、調節パッドを抜いて使用しているが、かなりタイトであると参考までにお伝えしておこう。
筆者実測で重さは1682g(61-62cm グラスホワイト ピンロックシート込み)。実重量よりも断然、着用感は軽い。
トップクラスの静穏性、ストリートでもしっかり快適性を発揮
走り出すと静かさが際立つ。風切り音自体はそれなりに発生しているが、耳元に聞こえにくい。この静穏性は数あるヘルメットの中でもトップクラスと言っていい。特に同梱のチンカバーを装着していると非常に静かだ。
帽体の安定感も抜群で、高速道路の速度レンジでは不自然なリフト感や押し戻しもなく、非常に快適。また、フルフェイスは口元の圧迫感が気になる人もいるだろうが、口元のスペースが広めに確保され、チンガードの下部両サイドから積極的に換気してくれるため、息苦しさを感じないのがいい。下部からの走行風は引き出し式のエアロフラップである程度調整でき、チンカバーを装着すればシャットアウトできる。
ベンチレーションは直接走行風を感じるタイプではないものの、気温15度で40km/h程度から頭頂部のムレが緩和されていることを感じた。
改めて感心するのは、ベンチレーション用の開閉シャッターが全て半開可能ということ。昨今、こうしたシャッターはオンオフのみのモデルが多いが、走行中は状況が刻々と変化するため「ちょっとだけ風を通したい」なんて場面がある。実際はさほど半開状態は使わないにせよ、あった方がうれしいと筆者は感じるのだ。
スイッチが大型かつ操作しやすい形状なので、厚手のグローブで簡単に開閉できるのもさすがだ。
長い歴史による“おもてなし”の精神が息づく
レース対応モデルだと被り心地がタイトで疲れやすいイメージを持つ人もいるだろうが、街乗りやツーリングでも実に快適。音はロングランするほど疲れてしまうが、静穏性に優れたRX-7Xは実にラクチンだ。
長い歴史を持つメーカーのハイエンドモデルだけに各部の使い勝手も抜群で、ライダーへの“おもてなし”を感じるほど至れり尽くせり。積み重ねられたノウハウが結集されていると感じる。
各社の最高峰ヘルメットは高額化が進んでいるが、今では抑えた価格設定とも言える。ぜひ一度は被ってほしいモデルだ。
この記事にいいねする
ツーリングメインならAstro-GXが楽だと思うけど、ライディングに集中したいならこちらの方がビシッとします。
ライバルは、ありません最高峰です。
他社は安全性が桁違いに悪いしベンチも総じてこれより効かない、価格も今や7Xは高くないです。
こういう奴がいるからアライは嫌い
GPレーサーですらアライは耳栓しとるのに静音高いはないわー
ベンチの快適性の高さはガチだけどね
安全性に関しては、素人の思い込みより世界中でさまざまな機関が
テストしてるその結果を参考にしたほうがいいでしょ。
またRX-7XをモトGPライダーも着用は正しくない。
彼らはFIMレーシング#1という、規格に沿ったホモロゲ仕様を使ってます。
市販車とレーサーの音量を同じに考えるのはおかしいと思わない?
あれこれ被ってみるのがいい。最後にこれを被ればアライ にしとけば後悔はない様みたいな気持ちになる。
その程度で嫌いになるなんて生きづらそうだねお前
RX-7Xを使用していますが、私もこのヘルメットが静かだとは思いません。購入前にネット上であれこれ調べている際にも、いろんな人が「静粛性が高い」と言ってましたが、いざ自分で使ってみると全く静かではなかった。エンジン音を筆頭に様々な音がガンガン入ってきます。なので、インカムで音楽を楽しむなんてことは難しいですね。長くなりましたが、結論は「普通」です。
アライの他を使ってます。スピーカーの凹み推奨は5mm以下の厚さなんだけど、市販ではない。結果少し削る覚悟が必要。サイクルショーのとき改善に話したけど、安全性第一だって。これが唯一のネック