ハンターカブを色々カスタムしてるんですが、そろそろ足回りも触ってみようかと。具体的には、イニシャル(プリロード)調整できるサスペンションにしたいんですよね。自分の体重が重いせいか、どうもサスの具合がイマイチだから。で、せっかくなら前後とも調整できるようにしたい、メカメカしくて恰好良いから。

というわけで今回はハンターカブ(JA55)の前後サスをイニシャル調整できるようにするよ。

フロントはZETAのフロントフォークトップキャップ イニシャルアジャスター

ハンターカブのフロントサスって割と頼りないイメージがあるんだけど、イニシャルを掛けるとかなりビシッとするらしいんですよ。
そこでZETAフォークトップキャップ イニシャルアジャスターというパーツを組み込むよ。このパーツを組み込むことで、フロントのフォークスプリングにイニシャルを掛けることができるって塩梅。

あと、フォークトップは運転中も視界に入る部分なので、ここの見た目が良いと気分が上がるよね。常に目に入るところって、カスタムのコスパが良い気がする。

このフォークトップキャップイニシャルアジャスター。見た目も良いけど性能面も充実してるのよ。イニシャル調整ができるようになるだけじゃなく、エアーバルブスクリュー(赤いマイナスネジ)を緩めることで、林道走行などで激しくフォークが動いた際のハイプレッシャーエアーを抜いて内部の空気を大気圧に戻す機構もついてる。

オンロードだとたぶん使うことはなさそうだけど、その分メカっぽさが増して見栄えが良いのよね。

JA55用とJA65用は別の品番になっててこっちがJA55用。

 

こっちがJA65用。見た目じゃ区別付きにくいので購入の際は適合車種の確認をお忘れなく。

 

エアーバルブスクリューをフォークトップブリーダーに交換することもできるよ。これを付けると、ハイプレッシャーエアーをワンプッシュで抜くことができるようになる。
正直、積極的にオフロードコースを走ったりする時のレース用装備的な印象だけど、オフテイストをアピールするには良さそう。

 

ちなみに、ハイプレッシャーエアーを抜く時は、センタースタンドとかを掛けるなどしてフロントタイヤを浮かせた状態で抜いてね。フォークに荷重掛かってると、最悪の場合フォークオイル混じりのエアーが出ちゃうよ。

フロントフォークトップキャップ イニシャルアジャスターの取付方法

さっそくハンターカブJA55に取り付けてみるよ。

作業をするときはセンタースタンドを掛けておいてね。可能ならリアキャリアに荷物を置いたり、アンダーガード下に物を置くなどしてフロントタイヤが浮いた状態を維持しておくのがベスト。フロントに荷重がかかってフォークが大きくストロークすると良くないからね。

 

まずは作業をするためにハンドルを外そう。ハンドルアッパーホルダーを外すためにまずはボルトのキャップを外すよ。

 

6mmの六角棒レンチでハンドルアッパーホルダーを取り外そう。

 

ハンドルアッパーホルダーを外したら、ハンドルバーを作業の邪魔にならないようにずらしておこう。

 

次に、トップブリッジ横のフォーク固定ボルトを緩めておこう。ここは緩めるだけね。
あと、ここからはフォーク片側ずつ作業をしていくよ。今回は右側から。

 

純正のフォークボルトを17mmのメガネレンチで外そう。結構手ごわいので慎重に。

 

工具で緩めたら、最後はフォークオイルが垂れないように手で丁寧に外してね。あと、ウエスもあると便利。

 

フォークボルトを外したら、次はフォークの中にあるスプリングカラーを抜き取ろう。これもフォークオイルがこぼれないよう、優しく丁寧にね。

 

取り外したフォークボルトについてるOリングは流用するので、傷つけないよう丁寧に外しておいてね。

 

外したOリングは、そのままZETAのフォークトップキャップイニシャルアジャスターに装着しよう。取り付けの際はOリングに汚れがないか確認を。

 

フォークトップキャップイニシャルアジャスターに付属の長いカラーをフォーク内に優しく入れよう。優しく、ゆっくりとね。

 

次に付属の小さいカラーを入れるよ。

 

フォークトップキャップを装着する前に、小さいカラーが斜めになってないか、確認をしておいてね。

 

いよいよトップキャップを取り付けよう。まずは手で丁寧に締めこんでいくよ。装着時は、イニシャルを最弱、つまり上側が一番飛び出た状態にしておく方が楽だよ。

 

最後にトルクレンチで本締め。工具のサイズは22mm。締結トルクは25N·m。

 

最後にトップブリッジのボルトを締め直して完成。規定トルクは29N·m。

 

これで片側完成。反対側も同じように装着したら、ハンドルを取り付ければ取付完了だよ。

フロントフォークトップキャップ イニシャルアジャスターの調整方法

フロントフォークトップキャップ イニシャルアジャスターの使い方。
といっても簡単。12mmの工具で締めたり緩めたりするだけ。

 

外した状態で調整の動きを見てみよう。左が一番ソフトな状態。時計回りに締めるとイニシャルが掛かるよ。
右が一番イニシャルの掛かったハードな状態。

最弱状態でも、フロントの不安定さが激減。効果絶大ですよ、これ。

 

林道走行やオフロードコース走行でフォークが激しく動くと、フォーク内の空気圧が上がってしまうので、赤い部分を回して大気圧に戻すことができるよ。

まずフロントタイヤを浮かせて、イニシャル設定がずれないよう12mmの工具でシルバー部分を抑えつつマイナスで赤い部分を反時計回りに緩めることで、ハイプレッシャーエアーを抜くことができる。

 

リアサスはキタコのハンター用リアショック

フロントはこれでイニシャル調整できるようになったので、お次はリア。リアサスは丸ごと交換するしかないのよね。

JA65ならば、リアサスにイニシャル調整がついてる。なので純正流用ってのもアリなんだけど、確か一本で2万円弱だったはず。参考までにJA65用リアサスの品番は52400-K2E-T11ね。webikeなら純正部品見積もりから注文できるよ。
左右で4万近くかけてノーマルサスというのもアレなので、自分は社外サスにするよ。

選んだのはこれ。キタコのハンターカブ用リアショック
一本売りなので2本購入してね。2本購入しても約15000円ちょっと。ノーマル一本より安い。最高。

 

何気に色が選択可能で、レッドとグレーメタリックが用意されてる。自分はグレーメタリックにしてみた。

サス長は362mmでノーマルと同等。なので車高はノーマルのまま。
イニシャル調整は2本のフックを使う無段階調整式。あと、バネレートはノーマルより硬めらしい。

キタコのハンターカブ用リアサスとしては、ギアーズコラボのハイグレードサスもあるよ。

 

こちらは伸側減衰力調整もできるし、車高調整もできるモデル。すごい性能良さそうなので、正直これが欲しかったけど今回はお財布が許してくれなかった。

リアサスの交換方法

リアサスの取付に関しては、エアクリーナーダクトの有無や装着マフラーなど、カスタム仕様によって行程がちょっと変わるよ。ただ、リアサス自体の交換については、14mmと17mmの工具さえあればOK。

自分のハンターカブはエアクリーナーダクトをZETAのコンバージョンダクトにしているので、そのまま左リアサスの上部ボルトにアクセス可能だった。

 

リアサス下側のナットは、14mmの工具で外そう。

 

リアサス上側のナットは、17mmの工具で。

 

上下ともに、ナットとサスの間にワッシャーが挟まってるので、失くさないように注意してね。上下のワッシャーはサイズが違うのでお気をつけを。

 

そしたら丁寧に純正リアサスを外して、キタコのリアサスを取り付けよう。

 

サスを取り付けたら、上下ともワッシャーを入れて、純正ナットを仮締め。
その後トルクレンチを使って規定トルクで締結しよう。
上側のナットは44N·m、下側のナットは29N·mね。

 

 

これで装着完了。グレーメタリックなので、彩度のないメカメカしさがお気に入り。車体色のグローイングレッドに合わせてレッドというのも捨てがたいけど。

 

リアサスの調整方法

キタコ CT125用リアショックの調整には、ピンスパナ2本を使うよ。せっかくだから同じキタコのピンスパナを買ってみた。

 

2本のピンスパナを使って、下側の2枚の調整部分を上下させてイニシャルをコントロールするよ。
左右の調整を揃えるには、物差しで長さを測るのが定番。

初期状態でもかなり良い感じだけど、このあたりは乗り手の体重とか乗り方によっても変わるから、好みに合わせて調整してね。

 

まとめ

せっかくイニシャル調整できるようになったので、次はサスセッティングをしてみるよ。
ただ、いつも適当に締めたり緩めたりしてて、ちゃんとセッティングできてるのか全然わかんないのよね。

調べてみたところ、イニシャルセッティングの基準となる考え方として、サグ出しというものがあるらしいのよ。
ライダーの体重に合わせて、サスが性能を発揮しやすい位置にイニシャル調整するというもの。オフでは定番らしいんだけど、オンロードでは割となじみが薄い人も多いかも。自分も全然わかんないので、次回はサグ出しのやり方を教えてもらうよ。

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