チンガードが大きく跳ね上げられするシステムヘルメット。フルフェイスの空力性能と安全性、ジェットの気軽さを併せ持つのが特徴だ。ただし機構が複雑なため、通常のヘルメットより帽体が大きく重くなりがち。一方、カブトの「RYUKI」(リュウキ)はHPで「軽量システムヘルメット」を謳っている。実際の使い心地はどうなのか、さっそくチェックしてみた。


便利なアイテムを多数搭載しながら、実測でも軽かった

メットを被ったまま会話したり、飲食ができたりするため、街乗りやツーリングで何かと役立つシステムヘルメット。でも、長時間走行すると、重さのため、首や肩が疲れてしまいがちだ。軽いシステムヘルメットがあれば、とても重宝するに違いない。

そこで「軽さ」をアピールしているシステムヘルメット、RYUKIの実物を手にしてみると、確かに軽い。もちろん機能がシンプルなフルフェイスと比べれば重みがあるけど、RYUKIはチンガード開閉機構に内蔵サンバイザー、ワンタッチバックルという様々な装備を満載して、この軽さなのだ。

さっそく重量を測定してみると、1772g(Lサイズ、ホワイトメタリック)。リーズナブルなシステムヘルメットで同様の装備だと1800gオーバーになるのが普通なので、RYUKIは十分軽い部類だ。ちなみに同社製の内蔵バイザー付きフルフェイス「カムイ3」は実測で1625g(Lサイズ)だった。

●価格:4万1800~4万5100円
●サイズ:S、M、L、XL
●規格:SG
●メーカーサイト:https://www.ogkkabuto.co.jp/motorcycle/products/system/ryuki/ryuki.html


被り心地はまさに快適、視界がクリアで日射しにも強いのも魅力!

被って走り出しても、やはり軽い印象だ。着用感は、頭全体と頬を均等にホールドし、快適。額のベンチレーションは、直接走行風を感じるタイプではないものの、キッチリ換気している感覚がある。50km//h程度から、走行風がアゴ下から頬に流れ、息苦しさがないのがいい。冬場は寒いぐらいだが、夏場は涼しいだろう。

乱流を抑えるウェイクスタビライザーの恩恵もあり、100km/hでも帽体は安定。浮き上がりや、不快な風切り音もなかった。

そしてサンバイザーがとても快適。ノーズガードが同社のラインナップでも特に大型で、サンバイザーとのすき間が少ない。外部との明暗差が少なく、視界がクリアだ。開閉レバーは押し始めに少し力が必要だが、サッとスムーズにオンオフできる。


UV&IRカットシールドとサンバイザーで日射しシャットアウト

これに日射熱を防ぐUV&IRカットシールドを組み合わせる。紫外線を99%、赤外線を74%防ぐ高機能ポリカーボネートを使用し、300Wの白熱灯を照射した実験では、30分後の温度が通常のシールドより約10度低かったという。

実際、冬晴れの昼間に使ってみた。普通のシールドでは目元がジリジリする感覚があるが、RYUKIは快適。サンバイザーと併用することで、高い日射し効果を発揮してくれる。

少し気になったのは、アウターシールドがやや柔軟なため、左手にあるつまみで全閉状態にしようとしても、たわんでなかなか閉まらなかった。ただし微開状態にするには便利で、シールド中央を押せば簡単に閉まる。


【まとめ】街乗りもツーリングもOK、価格もちょうどいい

RYUKIは、システムヘルメットながら軽量のため、疲れにくいのが最大のポイントだ。2時間程度被っていたけど、首や肩の疲労が少なかった。

加えて、チンガードのオープン機能とマイクロラチェットバックルで着脱にストレスがないのも魅力。ツーリングや普段使いに大いに役立つだろう。インカムへの対応も万全で、活躍の幅が広いシステムヘルメットだ。

価格帯は4万円台。格安のシステムヘルメットは2万円台、高額モデルでは6万~7万円台なので、RYUKIはほどよい価格帯と言えるだろう。

筆者としては、個性的なデザインもアドバンテージと考える。直線基調で力強い鎧兜風のフォルムは他にはない斬新さだ。また、平面的なプリントではなく、微妙に凹凸のあるカーボン調エンボス処理が多用され、これもカッコイイ。

性能も価格も優秀なので、デザインが気に入った人が購入してソンはしないハズだ。


【画像】【カブト RYUKI インプレ】システムなのに軽い!快適装備も満載で幅広く活躍できる (15枚)

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