カブトのエクシードは、インナーバイザー付きのジェットで、ストリートでの快適性を重視しているのが特徴。スタイリッシュなデザインをはじめ、空力性能、被り心地も優秀だった! 早速インプレしていこう。


コンパクトで質感が高い帽体、装備も充実

安価なジェットヘルメットは2万円台が主流の中、カブトのエクシードはやや上の3万5200円~という価格設定だ。しかし実物を手にすると、その価格帯も納得。実にスタイリッシュで高級感がある。エッジの利いた造形と各部にあしらったカーボン調エンボス処理が大人に似合う雰囲気だ。

シェルはかなりコンパクト。それでいて空力特性を高めるカブト自慢の「ウェイクスタビライザー」はジェットヘルメットでも健在だ。



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

2018年に発売され、好評を博しているエクシード。カブトはジェットヘルメットとしてアヴァンド-2もラインナップしているが、エクシードは上位モデルのスポーティ仕様となる。


●価格:3万5200~3万8500円
●サイズ:XS、S、M、L、XL
●規格:JIS
●メーカーサイト:https://www.ogkkabuto.co.jp/motorcycle/index.html



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

シェルは、シミュレーターのFEM構造解析により無駄な部分を削減し、安全性を確保しつつ軽量化を進めた(写真はLサイズ)。帽体の大きさはXS~MとL~XL用で分かれ、軽量&小型化と細やかなフィッティングを狙っている。



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

風洞実験や実走から生まれた、カブト自慢の特許技術=ウェイクスタビライザー。後部両サイドに設けた突起が帽体付近に発生する乱流を制御し、ヘルメットのブレを抑える。



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

走行風を導入するエアインテークは、2段階調整式。大型シャッターのため、厚手のグローブでも確実に操作できる。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

ウェイクスタビライザーと一体型の排気ダクトは中央の大型スイッチで開閉可能。こうした細部にもカーボン調エンボス処理をあしらい、高級感の演出に一役買っている。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

シールドは長めの設計で、走行風を左右に分散するリブを下端部に設ける。別売のピンロックシート(3300円)も装着可能だ。スクリーン内側には窪みを設け、ピンロックシートの密着性をアップしている。



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

シールドはワンタッチで着脱できる上に、カバーレスのため、作業もしやすい。こちらのカーボン調エンボス処理も手が込んでいる。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

サンバイザーは広い視界をカバーする大型タイプ。左シールドベースにあるレバーで素早く開閉できる。両サイドにインカムやカメラの装着を考慮したスペースも設置した。


着脱がカンタン、バイザー付きながら重量も軽い部類

実際に被ってみると、まず着脱がとてもイージーだった。帽体下部および頬パッドの形状、柔らかめのパッド材質により、開口部が大きく広がるため、脱着時に頭や耳の引っかかりが少ない。スルッとスムーズに頭を出し入れできる。さらにマイクロラチェット式バックルも採用し、街乗りやツーリングでの頻繁な脱ぎ着も楽々だ。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

あご紐に重なる部分をスリム化した頬パッドを採用



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

頬パッドのスポンジは柔らかめの材質で、左右に広げやすい。マイクロラチェットバックルと合わせて、着脱はストレスフリーだ。



【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

ワンタッチで操作できる便利なマイクロラチェットバックル。赤いつまみを真下に引けばラチェットが開放され、片手でアゴ紐が外れる。


ホールド感は、後頭部を含めて頭全体を的確に包む印象。頬は少しだけカッチリしたフィーリングで、被り心地は軽快だ。筆者が実測した重量は1562g(Lサイズ、色はクールガンメタ)。インナーシールドとラチェットバックルを採用したジェットとしては軽い部類と言えるだろう。


巻き込み風が気にならない! 100km/h巡航もラクラク

実走テストは、上体が直立するネイキッドで行った。走り出すと、周囲の音が比較的聞こえ、80km/h程度から風切り音が目立ち始めるものの、決して不快ではない。100km/h走行時でもリフト感やブレは皆無。これも独自のウェイクスタビライザーによる恩恵だろう。

長く、独特な形状のシールドによって、走行風が頬の横を抜けていくため、100km/h巡航でも巻き込み風が気にならない。ジェットヘルメットながら、高速道路にも強いのだ。

ベンチレーションは40km/h程度から効果を発揮している様子。サラッとした肌触りの内装と相まって、夏場でもムレを和らげてくれそうだ。

刻一刻と状況が変わるツーリングで何かと重宝する内蔵サンバイザーは、軽い操作感が印象的。ダイレクトな操作感の直動式で、レバーを動かすとスッと軽くオンオフできる。サンバイザーは視界をしっかりカバーして、鼻下の明るい部分との明暗差が少ないのも好印象だった。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

頬パッドはメガネが入る部分が薄く、特殊な縫製パターンを採用しており、メガネのツルがノンストレスで入る。また、振動でメガネがブレにくいのもマル。


【カブト エクシード インプレ】軽快で高速走行が得意、スタイリッシュさもマルだ

内装は、あご紐カバーを含めて全て着脱可能。表面生地のクールマックスは、サラッとした肌触りで、汗をかいても速乾性に優れる。帽体の内側にスピーカー用ホールがあり、内装を取り外してスピーカーをセット可能だ。


【まとめ】お値段以上のパッケージ、ジェットながら高速ツーにもオススメ

冒頭に書いたように、エクシードは高い質感を誇りつつ、インナーバイザー+ラチェットバックル採用モデルにしては軽い。この内容で3万円中盤~の価格は実にお買い得と言えるだろう。幅広いジャンルのバイクに似合うのもポイント。用途としては、街中はもちろん、高速ツーリングにもジェットを使いたい人にオススメしたい。





情報提供元[ kabuto ]

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