2020年にセロー250が生産終了して以来、ヤマハの国内向け公道オフロードバイクはラインナップから姿を消している。
YZF-R15の国内導入がアナウンスされているが、同系のエンジンを積むオフロード車=WR155Rも日本に導入される模様だ。

WR155Rはフロント21インチを採用したフルサイズの本格オフローダーで、軽量な車体を生かしてセローのような使われ方をしている人気の車種だ。

唯一無二の孤高の存在と言えるWR155Rをヨシムラが見逃すわけは無く、かねてよりマフラーを開発していた。
そんなマフラーがこの度ついに完成!
スリップオンではなくフルエキゾーストという気合いの入れようだ。

しかも、今回のヨシムラ製フルエキゾーストは『ウェビック限定発売』

他所では売っていない製品なので迷わず購入して欲しい。

貴重な政府認証マフラー

日本国内導入されていない車種という事もあってもともと適合するマフラーの少ないWR155R。
適合したとしてもレース用の爆音マフラーばかりで、公道で使用できるマフラーは皆無だった。

そんなWR155R用マフラーにおいて、恐らく初の公道使用可能マフラーが今回のヨシムラ製マフラー『機械曲GP-MAGNUMサイクロン EXPORT SPEC 政府認証』となる。

車検の無い155ccクラスだが、規制値を越えるような音量のマフラーを装着したり排気ガス浄化のためのキャタライザー(触媒)を外したりするのはもちろん違法となる。
だがヨシムラ製なら排出ガス規制も騒音規制も適合している政府認証マフラーだ。
完全に合法なので安心して公道で使用する事ができる。

近接排気騒音は92dB(デシベル)なので近隣の方にも迷惑とならない音量となっている。
とは言え使用しているサイレンサーはストレート排気のGP-MAGNUMサイクロンなので、ノーマルサイレンサーとは比較にならない4ストロークエンジンらしい重低音に変化する。
アイドリングから鼓動感あふれるサウンドを演出し、回転を上げるほどにスポーティで弾けるようなサウンドを奏でる。

音質参考用動画:モンキー125用 GP-MAGNUM サイクロンの排気音はページ最下段

左出しサイレンサーが特徴的なWR155Rヨシムラも左出しとなるがイメージは一変する

左出しサイレンサーが特徴的なWR155R
ヨシムラも左出しとなるがイメージは一変する

GP-MAGNUMとは?

ヨシムラ『GP-MAGNUM』はトラディショナルかつシンプルな丸形が特徴のサイレンサーだ。
細かく観察するとヨシムラオリジナルのディンプルリベット(リベットフランジに半球型の窪みを設けてデザイン性の向上を図りつつ、たとえ僅かでも軽量化に執念を燃やすヨシムラスピリッツを感じられるヨシムラ専用リベット)や、肉抜きリベットバンド(リベットがサイレンサー外筒にめり込まないように保護するバンド、リベットの無い部分に長穴の肉抜きを施してあるのでデザイン性と軽量化の両立を図っている)などを使用。
ヨシムラらしいパーツを使用して組み上げられている。

きれいに揃った溶接ビードの美しさもいつものヨシムラ製品そのもの。

サイレンサー後端にはGP-MAGNUMのロゴがレーザーマーキングされ、とてもレーシーな印象を与えてくれる。
また、マフラーエンドには細いリングが溶接されているので肉厚が2倍になっているが、これは転倒時にマフラーエンドがライダーに向かった際に身体に刺さりにくくなる効果がある。
形状が似ているサイレンサーは世の中にたくさん存在するが、品質が全く異なるのだ。

もちろん性能は折り紙付き。
アクセル開け始めから豊かなトルクを発揮し、優れたレスポンスと高回転域まで爽快な走行フィールを実現している。

他のヨシムラ製品と同様、サイレンサーカバーやグラスウールはリメイクが可能だ。
転倒でキズが入った場合や経年劣化で音量が上がってきた場合もヨシムラの技術でリメイクできるので末永く使用する事が可能だ。

ブラックxゴールドの配色がシックな外観を印象付けるエンブレム
サイレンサーエンドには「GP-MAGNUM」ロゴが刻まれている

画像はモンキー用のGP-MAGNUMサイレンサーを排気口から見たところストレート排気なので向こう側まで遮る仕切り板などは無い

画像はモンキー用のGP-MAGNUMサイレンサーを排気口から見たところ
ストレート排気なので向こう側まで遮る仕切り板などは無い

細いリングを後端に留めてあるためにパイプの切りっ放しになっていないサイレンサーエンド部分の様子が見て取れる

サイレンサーのカラーリングは3種類

ウェビック限定販売の機械曲GP-MAGNUMサイクロン EXPORT SPEC 政府認証は、他のヨシムラ製品と同様にサイレンサーのカラーリングが好みに合わせて選択可能だ。

カラーリングは3種類。
■ポリッシュ仕上げとなる『SS(ステンレスカバー)』 税込定価¥7万1500
■落ち着いた梨地仕上げの『SSF(サテンフィニッシュカバー)』 税込定価¥7万4800
■美しい焼け色が人気の『STB (チタンブルーカバー)』 税込定価¥8万5800

チタンブルーカバーは3.2kg、他は3.5kgとなり、5.4kgある純正マフラーに対して65%以下の重量となる。

SS(ステンレスカバー)

SS(ステンレスカバー)

SSF(サテンフィニッシュカバー)

SSF(サテンフィニッシュカバー)

STB (チタンブルーカバー)

STB (チタンブルーカバー)

EXPORT SPECとは?

言うまでもない事だが、ヨシムラ製品は海外ユーザーにも非常に人気がある。
ブランドそのものが伝説である事に加え、その性能と耐久性が他のブランドとは比較にならない事が知られているからだ。

ただし、海外の拘ったユーザーは日本の流行りとは無関係なので、性能を重視しつつ職人的な溶接(Tig溶接)の焼け色や加工跡が残っている事を好む傾向がある。
素材として使用されている高耐久ステンレスに溶接加工跡があることでヨシムラの溶接技術の素晴らしさを直に感じたい……、そんな愛好家が多いのだ。

これら海外ユーザーの嗜好に合わせ、加工跡をオリジナルのまま仕上げているのが『EXPORT SPEC』だ。
生産の一部をタイにあるヨシムラアジア工場で行っている事と合わせ、ヨシムラ独自の高度なデザインとスタイルを実現しつつコストパフォーマンスに優れているのも特徴だ。

溶接時の「焼け」や「ビード跡」を消すためにポリッシュ加工などを後から加えていない
ヨシムラの溶接技術がそのまま見れるのが「EXPORT SPEC」の醍醐味だ

エキゾースト形状

WR155Rの純正エキゾーストパイプと比較するとヨシムラ製は明らかに太く、緩やかに曲がった大きなアールで構成されているのがわかる。
特に排気ポート直後の形状は全く異なり、純正が大きく下に向かっているのに対してヨシムラ製はほぼ真横に向かって自然なアールを描いている。
よく見るとエキゾーストパイプはサイレンサーに近づくにしたがって太くなる多段テーパー形状となっており、積極的に排気を引き抜こうとしている設計も垣間見れる。

しかし高回転高出力と引き換えに低速域を犠牲にしないのがヨシムラ。
独自の開発テストによって全域で純正を上回る出力特性を得ている。

トップエンドでの出力が大きく向上している事に目が行きがちだが、街乗りやオフロード走行で多用する4000rpm前後のトルクが向上している事にも注目して欲しい。

サイレンサーに向かって徐々に太くなる多段テーパー形状のエキパイ部分

サイレンサーに向かって徐々に太くなる多段テーパー形状のエキパイ部分

パワーカーブはこのように変化する上のグラフが馬力、下のグラフはトルクを表している注目すべきはトップエンドで大幅な出力増加と、5000回転以下でのトルク増強を両立している部分とてもヨシムラらしい

パワーカーブはこのように変化する
上のグラフが馬力、下のグラフはトルクを表している
注目すべきはトップエンドで大幅な出力増加と、5000回転以下でのトルク増強を両立している部分
とてもヨシムラらしい

純正エキパイ形状はこちら細く、曲がりくねっており、重く、黒いヨシムラと比較するとガレ場で岩にヒットしやすいはずだ

純正エキパイ形状はこちら
細く、曲がりくねっており、重く、黒い
ヨシムラと比較するとガレ場で岩にヒットしやすいはずだ

装着はボルトオン

純正部品を越えるような高品質を誇るヨシムラ製品なので、装着は完全にボルトオン
車体の一部を削ったり、製品のどこかが接触したり……、フルエキゾーストマフラー装着時にありがちな苦労はヨシムラ製品には無い。
マフラー交換時に同時交換となるエキゾーストガスケットも純正ガスケットが使用可能だ。
ちなみに排気ポートのヤマハ純正ガスケット品番は『BK7-E4613-00』、パイプ接続部(クランプバンド部)のガスケットは『4EL-14714-00』となっている

車体や外装に一切の加工は必要ない製品そのものの品質もヨシムラ製品特有の完璧さで、全てのパーツがピタリと揃うステーを止めるネジ穴の位置が微妙に合わないといった、フルエキゾースト取り付け時にありがちな事が全く起きない

車体や外装に一切の加工は必要ない
製品そのものの品質もヨシムラ製品特有の完璧さで、全てのパーツがピタリと揃う
ステーを止めるネジ穴の位置が微妙に合わないといった、フルエキゾースト取り付け時にありがちな事が全く起きない

製品スペック/仕様諸元

商品名:機械曲GP-MAGNUMサイクロンサイクロン EXPORT SPEC 政府認証
政府認証マフラー
排出ガス規制適合品/騒音規制適合品
ガスケット:純正品を使用
製品メーカー2年保証
公道走行:可能
曲げ加工方法:機械曲げ
サイレンサー形状:ラウンド(真円)
発売予定日:9月下旬
適合車両 ヤマハ WR155R(21:インドネシア仕様)
適合車両型式 DG37
適合エンジン型式 G3N6E
自動車排出ガス試験結果証明書
(ガスレポ)
無し
Main Material
(主要素材)
ステンレス/チタニウム
近接排気騒音 92dB/5,000rpm
加速走行騒音 82dB
オイル交換 可能
オイルフィルター交換 可能

SS(ステンレスカバー)

品番 110A-376-5U50
税込み定価 ¥71,500
カラー SS (ステンレスカバー)
重量 3.5kg(純正:5.4kg)

ステンレス ポリッシュ仕上げ

ステンレス ポリッシュ仕上げ

SSF(サテンフィニッシュカバー)

品番 110A-376-5U30
税込み定価 ¥74,800
カラー SSF (サテンフィニッシュカバー)
重量 3.5kg(純正:5.4kg)

ステンレス 梨地仕上げ

ステンレス 梨地仕上げ

STB (チタンブルーカバー)

品番 110A-376-5U80B
税込み定価 ¥85,800
カラー STB (チタンブルーカバー)
重量 3.2kg(純正:5.4kg)

チタン 焼き色付き

チタン 焼き色付き

POINT

  • WR155R用として唯一の政府認証マフラー
  • ウェビック限定品、他所では購入不可能

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