皆さんはバイクに時計を取り付けていますか?
スマートフォンの登場で時刻はお手軽にいつでも見られるようになり、あまり気にされていないかもしれません。

しかし、携帯電話普及以前、昭和末期から平成初期にはハンドル周りに時計を装備するのは定番中の定番でした。
その理由は『便利だから』です。

サーキットと峠しか走らないぜ!という人を除くと、大多数の方が普通に使うシチュエーションは通勤、通学、ツーリング。
この一般的なバイクの用途で、スマホとは別にハンドル周りに時計があると……やはりすごく便利なのです。

たかが時計、何がそんなに便利なのか?

たとえば通勤通学。
いつも同じ時間に出発していますし、全開ブッチギリでないと遅刻する時間に出発して時計を睨んでるワケではないはずです。
しかし、時計があると余裕が生まれるのです。
絶対間に合う事はわかっているのですが、その確認が出来るのですね。

たとえばツーリング。
陽が傾いて来た午後、絶対日が暮れるまでに帰宅できる事がわかっていても、時計があると山の中でも無理に飛ばす気が無くなるのです。
そういうの、大人っぽいですよね。

本当に正確な時間が知りたいわけではない、でも「何時くらいなんだろう?」という、ホントにどうでもいいモヤモヤ感が解消できます。

べつに時計が無くてもとくに困ったりはしませんし、本当に時間が知りたければちょっと止まってスマホを見ればわかります。
……でも、そうではないのです。
チラッと見た時に時間がわかることが大事

いちいち何か操作をしなくても、チラッと見ただけで時間がわかる単純な事だが「それ」が大事

いちいち何か操作をしなくても、チラッと見ただけで時間がわかる
単純な事だが「それ」が大事

絶対必要な条件は3つ

バイクのハンドル付近に時計を装着する場合、とても大事な条件が3つあります。

防水仕様

カウルが有ろうと無かろうと、バイクのハンドル周りは雨が直撃するもの。
しかも高速道路を100km/hで走ろうものなら、それだけで風速100km/hの大暴風雨に晒されてるのと同じです。

だからしっかりした防水性能はとても大事で、生半可な防水時計では浸水してダメになります。
100均で売っているような物を使用すると……結構な確率ですぐ壊れてしまいます。

防水機能は想像以上に必要バイクメーカー製のしっかりした物を選択するべき生活防水程度では全く役に立たない

防水機能は想像以上に必要
生活防水程度では全く役に立たないので、バイクメーカー製のしっかりした物を選択するべき

電波式

自動的に正確な時刻に合わせてくれる電波式は、バイク用として使うとすごく便利です。

電波式でなくても最近のクォーツ式なら大して時刻がズレたりしませんが、やはり時報と時計が合ってなかったりすると気持ちが悪いもの。
もちろん電波式でなくても手動で時刻合わせすれば済むのですが、これがなかなかメンドクサイ。

それに、バイクで使っている場合は思い立ったらすぐに調整できず、いちいちバイクの場所まで行かないと調整できません。
結果、出発してから微妙に時計が合ってない事に気付いてイライラする、しかし目的位置に到着した時は時刻合わせの事なんか忘れてる、そのまま出発したら時計が合っておらず……という事になりがちです。

「やれば出来る」と「勝手に合っている」の差はとても大きく、電波式ならイライラしないで済みます。

たとえ多少高くとも、電波式にした方が便利

たとえ多少高くとも、電波式にした方が便利

バックライト付き

バックライトは必須です。
それも常に光っているタイプではなく、バックライトが必要な時にだけ光るのが理想です。

まずバックライトが無いと使い物にならないのは当然ですよね?
夜間は絶対に乗らない!という強い意志があるなら別ですが、そんな都合良く行くワケありません。
メーター照明が無いととても困るのと同様、バックライトは絶対に必要です。

次に常時点灯でない方が良い理由ですが、常に光るタイプは夜間に無駄に視界に入ってジャマだからです。
メーターを満載しているのが好き!という方は常時点灯式で派手な見た目の方が良いのでしょうけれど、普通に乗りたい方は「ボタンを押した時だけ光る」タイプの方が運転中の目障りになりません。

バックライトが無いと夜は何も見えない、だからバックライトは必須

バックライトが無いと夜は何も見えない、だからバックライトは必須

電源は悩みどころ

まさか機械式の時計をバイクに搭載するわけはないですから、搭載するのはクォーツ式の時計になります。
クォーツ式は指針を動かすタイプにしろデジタル表示するタイプにしろ、時間を計測するための電気が必要です。

その電源として考えられるのは2種類。
電池を内臓する電池式か、ACC電源方式(=アクセサリー電源、メインスイッチ連動で車載バッテリーから電力供給される方式)か、どちらかから選択する事になります。

電池切れの心配をしなくて済むACC電源をおすすめするのが一般的かもしれません。
しかし、ここは電池式をおすすめしたいと思います。

理由としては電池交換など滅多に無く、電池交換に伴うメンドクサイ作業や出発したら電池が切れていてガッカリ……という事にはほぼならないからです。
電池式ならメーターまで電源を引っ張ってくる必要が無いので装着も簡単!

ただし、バックライトを常時点灯させたい場合はACC電源でないとあっという間に電池切れになってしまうので、その場合はACC電源式でないと苦しいです。

配線不要で寿命目安は約1年!これだけあれば十分でしょう!

配線不要で寿命目安は約1年!これだけあれば十分でしょう!

昔から定番な商品はだいたい秀逸

最初に「昭和末期から平成初期にはハンドル周りに時計を装備するのは定番中の定番」と書きましたが、その当時からバイク用の時計を作り続けているブランドと言えば、それはもうタナックスデイトナで決まりです。
特にタナックスは当時からツーリングライダー向けの時計を作り続けており、ライダーの痒い所に手が届くような製品ばかり。

定番商品として昔から存在する製品は定番になるだけの理由があり、使ってみれば実に良く考えられているのがわかります。
もっと見た目がカッコイイ時計は様々なメーカーから何度も登場しましたが、実際に使うとタナックスやデイトナ製品には敵わないという事なのでしょう。

昔からの定番品が今でも人気なのは、基本性能が過不足なく優れているから

昔からの定番品が今でも人気なのは、基本性能が過不足なく優れているから

ACC電源式(車載バッテリー電源式)は多機能型になる

電池式をおすすめするこの記事ですが、ACC電源式がおすすめできないわけではありません。
ただし、ACC電源式の場合は『時計機能だけ』という製品は滅多に存在しません。
時計のためだけに電源を持って来るのは面倒だから……でしょう。

代わりに、時計と一緒に様々な機能を持ったメーターが主流になります。
最もありがちなのは水温や油温を表示できる『テンプメーター』と呼ばれるものです。

針式では苦しいのでデジタル表示を採用した『デジタルテンプメーター』となる場合が多いです。
時刻と一緒に水温や油温も知りたいというのであれば、そういった製品にしてしまうのもおすすめです。

テンプメーターですとヨシムラのデジタルテンプメーターが伝統的な定番品になります。
故障しにくさ、正確な温度を示す性能、価格、全てのバランスが良いので昔から大人気です。

電源の配線を引くならついでに……というワケで、ACC式電源のメーターは多機能メーターな事が多い

電源の配線を引くならついでに……というワケで、ACC式電源のメーターは多機能メーターな事が多い

すごい地味、自慢にもならない、しかし超使える

装着するとすぐにわかるのですが、時計はめちゃくちゃ見ます
別に急いでいるわけではないし、約束の時間があるわけでもない……、でも見ます。

恐らく時計を装着しても大半の人は「すごく便利になった!」とは思わないでしょう。
しかし、外せばすぐに「めちゃくちゃ不便になった!」と実感するはずです。
メーター付近に装着した時計とは、そういうもの。

防水腕時計をハンドルに巻くという方法もあるのですが、腕時計は回転してしまいますし、文字盤は小さすぎるし、たいていバックライトは点灯しません。
点灯したとしても操作ボタンが小さくて、走行中にグローブをした手で操作しにくい。

そこへ行くとバイク用として特化した時計は良く出来ていて、操作感も見やすさも段違いです。
これは腕時計を使ってみればすぐに使いにくいとわかります。
というワケでバイク用の時計、おすすめです!

単に時計があるだけ、それが大事

単に時計があるだけ、それが大事

この記事にいいねする

今回紹介した製品はこちら

コメント一覧
  1. 匿名 より:

    メーカーさん、時計くらい標準装備してくれよ。(´Д`)

  2. 匿名 より:

    え、無いんか?
    小さな液晶表示だったら大概の車両には付いてるだろうし、むしろ当然の機能だと思ってた。
    確かになぜ無いんやろ?標準にすべきやな。

コメントをもっと見る
コメントを残す

今回紹介したブランドはこちら