季節の変わり目は1日ごとに気温が乱高下しますし、日中と夜間の温度変化帯が「暑い」と「寒い」の間を上下するので、着る物の選択にかなり困りますよね。
バイクに乗っていなくても暑すぎる寒すぎるという事態が頻発するのですから、自然の中を走るバイク乗車中はもっともっと気温変化の影響を受けます。
メッシュジャケットで出掛けたら夜寒すぎた、夜間に備えて3シーズンジャケットで出掛けたら日中暑すぎた、そんな経験をした事のある全てのライダーにオススメしたいのがRSタイチの防風インナージャケットです。
目次
ライダーは過酷な状況を好みがちですが…
4輪自動車という快適な乗り物が存在するにも関わらず、わざわざ不便なバイクで出掛けてしまうのがライダーというもの。
なぜなのか?と言われれば「バイクの方が楽しいから」に尽きるのですが、毎回バイクで出掛けていると何かとヒドイ目に合いがちではあります。
何度もヒドイ目に合うと多少の事では動じなくなる……どころか、敢えて過酷な事が予想される場所に出向いてしまうようになりがちなのが旅慣れたバイク乗りの不思議なところ。
でも、過酷な状況を楽しみたい冒険心はあっても、実際に過酷な目に合うのはイヤというわがままな人種であるのも疑う余地がありません。
猛暑の中を敢えてツーリングに行く方は大勢居ますが、夏はできるだけ涼しいメッシュジャケットを着用するはずで、もっと条件を過酷にするためにサウナスーツを着る人は居ないでしょう。
4輪車のドライバーからすると「なぜわざわざバイクで……」という状況を楽しみますが、本格的にツライのはイヤ。
これがバイク乗りという生き物の特徴でしょう。
夏でも夜はだいたい寒い!
気候の変化をモロに受ける乗り物に乗っている自覚がある以上、ある程度の装備を整えて行くのがバイク乗り。
夏場はただでさえ暑いことが予想されるうえ、直射日光とエンジンからの放射熱でとんでもない暑さになりますから、多くのライダーはメッシュジャケットを着用してお出掛けするはずです。
そのまま予定どおり夕方に帰宅できれば良いのですが、目的地で長居しすぎた、寄り道しすぎた、通る予定の道が通行止めだった、大渋滞、などなどの理由で帰宅が遅くなるとさぁ大変。
日中は30℃を超えるような日でも、夜間は急激に気温が下がる事があります。
ちょっと運が悪いと10℃以下になってしまう事も……。
経験した方なら知ってのとおり、10℃以下の気温をメッシュジャケットで走ると相当寒いです。
高速道路なんか走ろうものなら冗談抜きに歯が鳴るほど寒い。
ツーリング先の峠はだいたい寒い!
夜間走行しなくても、ちょっと距離の長いツーリングだと目的地までに峠区間を走行する事が多々あります。
人によっては峠から峠へとワインディングードを走破していく事こそ目的という場合もあるでしょう。
ところが、峠というのは当然標高が高い場所ですので何もしなくても普通に寒いです。
市街地で快適な装備で向かうと、山の頂上に着くころには相当寒い……。
突然の雨で寒い!
軽い気持ちで出掛けたら突然の雨でズブ濡れになってしまう事もありますね。
雨が降らなくても山の方に出かけると霧が出ていてズブ濡れなんて事も……。
これまた濡れたまま帰宅しようとすると激寒です。
真夏や真冬は多少気温が上下しても「どちらにしても暑い(寒い)」ので、暑さ寒さに合わせた装備をしていればだいたい何とかなる事が多いでしょう。
問題なのは春と秋、そして冬や夏から春や秋への季節が変わっていく時期です。
そういう季節は日中の気温が急変しがち。
午前中は暑いくらいの陽気だったのに午後になったらすごく寒い!とか、逆に午前中は肌寒いくらいだったのに午後になったらめちゃくちゃ暑い!とか。
驚くほどコンパクトなので急な寒さに素早く対応できる!
気温の変化に対応しやすいのは何と言っても3シーズンジャケットです。
ただ、寒くなる事に備えてインナーを持って出発している人がどれほど居るでしょうか?
たいていは出発時の気温に合わせてインナーを着たり着なかったりして出発しており、道中の気温変化には対応できないのでは?
なぜならインナーはそれなりのボリュームがあるので、持って行くには嵩張るからです。
しかし!今回紹介するRSタイチの防風インナーならその心配は無用です。
なにしろペラペラに薄いので、本当に小さく収納可能だから、ツーリングバッグの片隅どころかシート下の小物入れなどに入れておく事が可能なのです。
常に車体に積んでおけるのでツーリングの前に準備する必要もなく、予想外に寒くなったら取り出して着るだけ。
名前のとおり防風インナーは風を通しませんから、気温が下がっても寒風に耐える必要がありません、濡れたメッシュジャケットが気化熱を奪っても、その冷気が身体に触れるのを防いでくれまます。
何らかの事情で凍える状況になったとしても、かなりの確率で地獄のような状況を回避できるのです。
コンパクトさの秘密は単機能にあり
なぜそんなにコンパクトなのか?
その理由は凝った機能が一切盛り込まれていないからです。
薄い布にラバーコーティングが施されているような生地を採用する事で風の進入を防いでいますが、機能はコレだけ。
内部の湿度を放出するとか、肌ざわりを良くするためにメッシュ生地が裏張りされているとか、温度調節のための換気用ダクトがあるとか、そういうのは便利そうな機能は一切ナシ。
だからこそコンパクトに折りたため、緊急時に備えて常備しておけるレベルまで小さくなるのです。
快適機能を追求していないので、本格的なインナーと比較すると快適度は劣るでしょう。
それは間違いありません。
しかし、どんな高性能インナーもイザという時に持っていなければ意味がありません。
高性能インナーを家に置いてきたまま出発し、予想外の天候に出くわした時、この防風インナーを常備していれば最悪の事態を回避できる!そこにこの製品の価値があります。
緊急用として使える
メーカーでは特に宣伝していませんが、薄い布にラバーコーティングして風の進入を防ぐという製品の特性上、本来の用途とは違う場面でも『緊急用として』多少なら役に立つ事があります。
実際に私(門脇)が役立った経験では、突然の雨の際にカッパの代用として使った事があります。
縫い目に止水処理などはされていないので完全にカッパの代用にはなりませんが、何も着ていないで全身ズブ濡れになるより何倍もマシでした。
また、真冬の極寒時、本当にどうにもならない時にジャケットの上から着ると、僅かですが暖かい空気のボリュームを増やす事ができます。
単に風を防ぐだけなので「暖かい」機能は全く無いのですが、風が直接当たらなくなるだけでずいぶん寒さが和らぐのが実感できます。
例えるなら簡易的なカッパを着たような感じですね。
どちらも本来の用途ではないので完璧には程遠いですが、緊急事態だったので大いに助かりました。
全てのライダーにおすすめしたい
本来はRSタイチ製のメッシュジャケットと併用する事で気温の変化に対処するためのインナーなのですが、タイチ製のジャケットと連結するためのホックなどはありません。
恐らくそういった装備を省いてでもコンパクトに収納できる事が最重要視されているのでしょう。
おかげで他社のジャケットでも何ら問題無く併用する事が可能です。
メッシュジャケットの下に着るだけ。
普段はあまり有難みを感じませんが、緊急時には本当に役立つので、全てのバイク乗りはシート下のデッドスペースに常備しておくのをオススメします。
ホントに。
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私は山城のモノを愛用しています。
こちらのぼうがもっとコンパクト。シレー加工(高圧で生地を潰して隙間を塞ぐ)なのでコーティングの劣化等もなし。比べてないのでよくわかりませんが性能はタイチより劣るかもしれません。ただコンパクト最優先ならばオススメです。実勢価格もほぼ同等。
好みはありますがこの手の薄手防風インナーはホントにコスパ高いと思います。
必ず〝持っててよかった〟と思うアイテムですね。