ノーブレストと言えば千葉県を拠点とした「SANCTUARY」各店舗を展開している他、OZホイールの輸入なども行うカワサキ系のカスタムを得意とするショップです。
『RCM(Radical Construction Manufacture、旧呼称REAL COMPLETE MACHINE)』と呼ばれるフルコンプリートマシンの制作でも有名で、世界に同じ構成の車両は存在しない証としてシリアルナンバー入りのカスタム車両を造り上げています。

そんなノーブレスが大阪MCショー会場に持ち込んでいた2台のZ。
カワサキZ1とZ900RSは空冷と水冷、旧車と現行車という世代を超え、ノーブレストらしさ溢れる垂涎の仕上がりになっていました。

世代の違う2台のZをサンクチュアリーテイストで仕上げると……?

ご存知のように同じカワサキの「Z」でも、1970年代のZ1と2017年に登場したZ900RSは全く別物です。
同じ部分は「誰もがカッコイイと感じる基本的な車体デザイン」のみであり、日本を代表して世界に誇る傑作車であるZ1を現代の技術で正常進化させたのがZ900RSである事に異論は無いでしょう。

そんな2台のZをノーブレスト(ACサンクチュアリー)がフルカスタムするとどうなるのか?
誰もが考える夢の競演を大阪MCショーで実現してくれました。

同じようで全然違う、しかし誰がどう見てもどちらもノーブレストのフルカスタム車という不思議な世界、しかもノーブレストらしい『誰もがスゴイと思えるカスタム車』に仕上がっています。

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

とても美しく整った外観なので洗練されているのだが、車体全体に手が入っているので漂う迫力が凄まじい

RCM-534 カワサキZ900RS

これがZ900RSに対するノーブレストの答え。
Z900RSが持つ『Zらしさ』を維持したまま、高品質なパーツを満載した強烈なカスタム車であることが一目でわかる仕上がりはノーブレストならではです。
NOBLEST、sanctuaryといったブランドロゴがほぼ無いにも関わらず、一目見ただけでサンクチュアリーのZとわかる独特のハイセンスに仕上がっています。

Z900RSオーナーでなくとも『憧れを具現化する際のお手本』として、大いに参考になります。
単に高価なパーツを投入しているだけではない、細かい部分の仕上がりをじっくりご覧ください。

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ノーブレストのフルコンプリート車両にだけ与えられるシリアルナンバー『RCM(Radical Construction Manufacture)534』を与えられた展示車

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

マフラーはナイトロレーシングブランドで発売されている「4in1 ウェルドクラフト チタン3D EXマフラー」¥432300(税込)~
サイレンサーの種類が32種から選択でき、アルミ削り出しの専用タンデムブラケットが付属している
展示車のサイレンサーはグレネードチタンV-III、レース用だ
サーキット走行でも接地しないように限界まで車体側に追い込まれたエキゾーストパイプにも注目

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

スイングアームはスカルプチャーブランドの物で、コントロール感を重視した結果純正よりも長くなっている(スイングアーム長:590mm)
チェーン引きはアジャスタータイプと呼ばれる物で、他にブロックタイプも選択可能
展示車にはオプションのスタビライザーが装備されていたが、このスタビライザーもモナカタイプとブロックタイプから選択可能だ
ホイールはノーブレストが輸入販売しているOZ製。リヤのリムサイズが5.50と6.00から選択でき、どちらも¥415800(税込)だ

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ナイトロレーシング製「バックステップキット」¥79200(税込)
シルバーとブラックから選択可能で、ペダル軸は当然ベアリング支持
最大でアップ35mm、バック20mmとなっている
サイレンサーのジョイントに施されている「万が一のスプリング折損に備えたワイヤリング処理」は真似したい

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ステップがどれほど車体に寄せてあるかがわかるショット
跨って足を下ろした自然な位置にステップバーがある

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

リヤサスは「オーリンズ」が奢られている¥167200(税込)
油圧プリロードアジャスター付きなのでタンデム時にも素早くプリロード変更が可能
ナイトロレーシングではオーリンズ専用の「プリロードアジャスターステー」¥5830(税込)も発売中

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

オーリンズ製の倒立フロントフォーク(FGRT207)をボルトオンで装着できるようにステアリングステムとフロントフェンダーをキット化してあるスカルプチャーブランドの『E×M エクスモード パッケージ』¥768900(税込)
OZのホイール、サンスターのディスク、オリジナルのフローティングピン、ブレンボのキャリパーを組み合わせてある

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ミラーはマジカルレーシングの「NK1ミラー TYPE-4」¥44660~(税込)

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ヘッドライトステーはナイトロレーシングの「ビレットライトステーキット」¥52800(税込)で、とても目立つ
ノーマルヘッドライトステーに「被せる」のが特徴のドレスアップパーツとなっている
つまり裏にはノーマルのヘッドライトステーが入っているのだが、どう見てもアルミ削り出しのヘッドライトステーにしか見えない

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ヘッドライト周りはノーマル
元の出来が良いので、まるでカスタムヘッドライトに交換したかのように見える
豪快なステアリングステムの印象に引っ張られている影響もあるだろう

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ナイトロレーシングの「ラウンドタイプ ワイドラジエーターKIT」¥167200(税込)
アルミ剥き出しのスパルタンな外観に見えるが実際はガンコートのシルバー仕上げとなっている(ブラックも選べる)
ラジエター裏に見えているのはダブルクレードルスタイルを実現する「ダウンチューブキット」¥138600(税込)
これもシルバーとブラックから選択可能

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

シートはデイトナとコラボレートした『DAYTONA×AC SANCTUARY RCMコンセプト コージーシート (COZYシート) COMP』¥61600(税込)
着座部分が地面に対して水平に近くなっている他、約15mmの適度なシートダウン量も実現
シート裏面のシートベースにRCMのエンブレムがついているので、このシートだけでもRCMの片鱗を味わう事ができる

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

リヤフェンダーレスキット」¥52800(税込)を組み込んだテール周り

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

テールレンズはスモークレンズの物に交換されていた

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

タンク上面に誇らしげにペイントされたRCMのロゴ
コンプリートマシンオーナーだけが眺められる

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

タンクには高度な塗装が施されていた
立体的に見えるKawasakiのロゴも全てペイントで表現されているのがわかる
これだけ複雑な塗り分けにも関わらず、分厚いクリアコート層で塗装の段差はほぼ無い

カワサキZ900(空冷)

空冷Zもノーブレストの得意とする車種ですが、他の空冷Z系カスタムが得意なショップとは少々趣きが異なります。
高価で高級なパーツが数多く使用し非常に高度なカスタムを実施してあるのは他のカスタムと同じですが、サンクチュアリらしいのはインジェクションを採用していること。

それもパワーアップのためにインジェクションを採用したのではなく、『古い車両から排出されるガスの炭素濃度を大きく低減させられたなら、EVの普及とは別の角度で低炭素化を援護できる』という目的のため。
ツインプラグ化を含む高度なエンジンチューンによって当然のようにパワーアップも果たしているはずですが、それだけが目的ではないのが他のインジェクション採用事例と大きく異なります。

しかも環境一辺倒のカスタムではなく、車体側も一切抜かりありません。
完成した車体はどこから見てもサンクチュアリ製のフルカスタムZそのもの。
理想とも言えるサンクチュアリの空冷Zをご覧ください。

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

エンジン吸気部分にあるインジェクションを採用したスロットルボディが目立つが、それをを除けば他は極めて出来の良い空冷Zのフルカスタム車である

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

空冷ならではの深い冷却フィンによって迫力ある表情を見せるエンジン
プラグコードは1気筒につき2本、ツインプラグの証だ
焼け美しいエキパイは「4in1 手曲げチタンEXマフラー」¥277200~(税込)

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

装着されていたサイレンサーは「グレネードチタンサイレンサー V-3」と呼ばれるもの
エンドが3ピースとなっているのが特徴
端部も切り落としっ放しではなく細いリングが溶接されている

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

ノーブレストのフルカスタム車らしいリヤ周り
高剛性アルミスイングアーム、オーリンズツインショック、ブレンボキャリパー、極太OZホイール、レイダウン加工されたフレームなどが奢られており、見る者を圧倒する

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

これが低エミッション化に欠かせないインジェクション化されたスロットルボディ
ファンネル内の黄色いパーツは展示時に異物混入を防止するフタなので、実際の走行時には取り外す
画面左上にはオイルラインをフレームに固定しているベルトが見える、通常であれば大型結束バンドなどで固定されている事が多い部分なので、とても地味だが注目して欲しい

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

削り出しの「バックステップ」¥64900~(税込)も見事な仕上げ
マスターシリンダーはブレンボを採用しているが、リザーバータンク一体型を使うのは珍しい
スイングアームピボット上にバッテリーを移設してある、バッテリーの手前にあるのは二次燃焼を司る二次エア制御用の負圧バルブと思われる

ノーブレスト(ACサンクチュアリー)のZ900RSと空冷Z1、フルカスタム同士を比較して伝統と進化を再確認

フロント周りはオーリンズの正立フォークを採用している、これもステアリングステムなどを含めてキット化してあるスカルプチャーブランドの『E×M エクスモード パッケージ』
ディスクはサンスターのワークスエキスパンド、オイールはOZ、キャリパーはブレンボのモノブロック
ここだけを見ればとても50年前の車両とは思えないが、このスペックに耐えられる車体構成=ノーブレストのカスタム技術があるからこそ

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