各社から発売されているスマートフォンホルダーの中で、90°捻るだけで固定できる着脱のやりやすさと、様々な場所でそのまま使える利便性からライダーの間で評判の高いホルダーがSPコネクトです。
2016年に初登場したブランドなのでスマホホルダーとして比較的新しいブランドなのですが、輸入発売元がデイトナという事で安心感があり、発売と同時に一気に普及したブランドです。
そんなSPコネクトですが、2022年末にコネクター形状が『SPC』から『SPC+』へリニューアルされました。
新型コネクターによって40%薄く、25%強く、MagSafe対応型に進化したSPコネクトを東京モーターサイクルショー会場で撮影してきました。
バイク用途はもちろん、自動車や職場、自宅での充電まで、1システムで完璧に対応できるのが特徴の一つ
新型コネクターとケースは何が変わった?
90°捻るだけで簡単に着脱できるSPコネクトの基本構造に変更はありません。
今回のリニューアルで変わったのはコネクター形状で、それに伴なってデザインが洗練されたケースという事になります。
従来型のコネクターは『SPC』という名称でしたが、リニューアル版のコネクターは『SPC+』という名称になりました。
パッと見てわかるのは差し込む部分の形状が並行な2本の棒状だった物から円弧を途中で切ったような形状になっていること。
こうする事で噛み合う面積が25%も向上、もともとガタツキなどとは無縁のコネクターでしたが、さらに強度が上がったという事になります。
当然ながら耐久性(=耐摩耗性)も向上している事になるので、ユーザーにとっては嬉しい改修です。
また、この「SPC+」の形状変更とは直接関係ありませんが、ケースの設計も見直されました。
スマートなデザインが好評だったSPコネクトですが、ケース形状の見直しによって40%薄くなっています。
同時に「MagSafe」にも対応し、バイク用途以外の用途、例えば机上でワイヤレス充電する際などではマグネットによって正しい位置にピタリと落ち着くようになりました。
ケース背面の出っ張りが低くなったので、バイクにマウントしないで机上に置く際などでも安定するようになりました。
これが新型コネクター『SPC+』になったSPコネクトのスマホケース
それまで並行だったコネクターの凹みが円弧型になった
会場で撮影したSPC+コネクター部のアップ
外周が回転する事でマウント側とガッチリ固定される仕組みに変更は無い
ただし、形状が異なるので旧型との互換性は無い、その対策は後述
ケース背面にあるSPC+コネクター部分の出っ張りが減り、ケースの厚みは40%も薄くなった
薄くなったケースだが、iPhone背面にあるカメラの出っ張りはしっかりガードしている
逆に言えばケースはその程度の厚みしかない薄さ
これが旧型のケースとコネクター形状
旧型とてケースが厚すぎたりコネクター部が出っ張っている感触は無かったのだが、ここから更に進化したのが新型のSPC+
会場に比較用サンプルとして持ち込まれていた旧型ケース
こうして見ると新型コネクターの設計が合理的になっているのがよくわかる
これはマウントアーム側にあるコネクターの部品「SPC+ マウントヘッド」
中央のネジ1本で固定されているが、この部品を新型の形状の物に交換するだけで、アーム類はそのまま新型ケースが使えるようになる
全部買い換える必要が無いのはメーカーとしてとても親切な設計で、ユーザーを大事にしている表れでもある
旧型コネクラーから新型コネクターへの交換風景
ご覧のようにネジ1本を緩めるだけで交換可能、ヘックスレンチ1本あればできる簡単な作業だ
スマホケースの内側はフェルトを貼ったように起毛処理されている
単なる樹脂カバーだと隙間に入り込んだ細かい砂ホコリでスマホ本体がキズだらけになりがちだが、そういった事を嫌っているのだろう
バイク用途では屋外で使う事になるので、こういう配慮はありがたい
アンチバイブレーションモジュール装着後に手で動作確認してるところ
もともとハンドルバーと並行だったケースが軽く押えるだけでここまで傾く、しかし無駄に震えて走行中に画面が見えないという状況にはならない絶妙さ
様々なマウントが用意されているので日常使用にも最適
スマホ本体をそのまま固定する一般的なバイク用スマホマウントと異なり、SPコネクトはスマホに専用ケースを装着しておいてケースごと車体に固定する方式を採っています。
バイク装着時だけ専用ケースにスマホをセットするのではなく、専用ケースに入れたまま常用するという考え方です。
この設計思想に合わせてバイク用の様々なマウントと同時に、日常の生活時に便利に使える様々なグッズも同時にラインナップされています。
「MagSafe」に対応した机上設置用スタンドや4輪の車載用マウントを使えば、様々なシーンでSPコネクトをフル活用できます。
「モトマウントプロ」は様々な径のハンドルバーにクランプできるマウント
新旧どちらにも対応できるように2種類のマウント形状(SPCとSPC+)パーツが同梱されている
ブラックとクロームの2種類から好みで選択可能
「バークランプマウントプロ」はハンドルバーのクランプに共締めすることで取り付けができるマウント
セレーションによって調整した角度をキープしており、振動で倒れて来ない設計
ブラックとクロームから選択可能だ
「クラッチマウントプロ」はクラッチやブレーキを固定しているクランプ部と共締めして取り付けができる珍しいマウント
画像では良く見えないが「バークランプマウントプロ」と同様にセレーションによって調整した角度をキープできる
「モトステムマウント」はセパレートハンドル車のハンドル周りにもマウントできる物になる
ステムシャフトの上側に穴が開いているセパハン車にピッタリ
※クロームメッキ仕様は無い
MCショー会場で展示されていた「チャージングモジュール」と「モトマウントプロ」の組み合わせの例
こちらは「チャージングアンチバイブレーションモジュール」と「モトマウントプロ」の組み合わせ
バイクでマウントする場合は振動でスマートフォン本体のカメラが故障する可能性が高いので、この組み合わせがおすすめだ
日常的にはケース背面に「リングマウント」を装着しておく事をおすすめしたい
リングを起こせばスマホスタンドにもなる