先日開催された大阪MCショーのタナックス(moto Fizz)のブースにちょっと気になる製品が参考出品されていました。
とても地味な製品なのでほぼスルーされていましたが、現実的な利便性を考えるとあらゆるヘルメットロックやホルダーの中で最強なのでは?という疑惑があります。

見た事があるような製品に見えるけど有りそうで無かった、もしかすると画期的かもしれない製品を簡単に紹介します。

ヘルメット専用ダイヤルワイヤーロック?

大阪モーターサイクルショーのタナックスブース前に各種バッグを満載したデモ車として鎮座していたSV650。
大きなツーリングバッグがフル積載されており、しかもフル積載とは思えないほどスタイリッシュにまとまっていたので注目度は高く、多くの方が熱心に観察していました。

そのデモ車に装着された製品を紹介する案内板の一番下にシレっと書かれていたのが今回紹介する参考出品製品です。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

タナックスのブース前に展示されていたデモ車のSV650
最新のツーリングバッグがフル積載されています

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

これが問題のパネル
参考出品となっていますが、何でしょう??

ダイヤルロックとワイヤーを一体化

製品はどこかで見た事のある物を組み合わせたような形態になっていました。
簡単に言うと「3連ダイヤル式ロック」と「ヘルメット用ワイヤーロック」を一体化してハンドル部分に装着する製品、という事になります。

もう一台のデモ車にはハンドル部にわかりやすい案内パネルがあり、ツーリング中のちょっとバイクから離れる時に便利なワイヤーロックと書いてあります。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

ハンドル右側、ブレーキマスターリシンダー辺りにマウントするようです
確かに便利そうだけど、ダイヤルロックもロックワイヤーも既に製品はあるので今さら参考出品と言われても・・・?

一体化しているのがポイント

上で書きましたが、3連ダイヤル式の簡易ロックも、車体に付いているヘルメットロックを便利に使うためのワイヤーも、すでに様々なメーカーから発売されており目新しさはありません。
ですので、この参考出品に注目された方はもしかすると非常に少ないかもしれません。

しかしこの製品、車体にダイヤルロックが固定されていて一体化しているのがミソ

今まではこのようにヘルメットを置こうとすると、ヘルメットにワイヤーを通してからワイヤーの端を車体の抜けない場所に通し、ワイヤーロックを取り出してワイヤーの両端をロックするという動作になっていました。
あまりにも普通の事なので特に疑問は持っていなかったと思いますが、ワイヤーロックとダイヤルロックを取り出す手間、ワイヤーを車体に通す手間が必要だった事になります。

タナックスの製品はダイヤルロックが初めから車体に固定されているのがポイント。
ブレーキマスターシリンダーを固定しているボルトと共締めしてあるので『ダイヤル錠が初めからハンドルに在る』という部分が今までとの違いになります。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

参考出品なのでまだ粗削りな部分も垣間見えるものの、ダイヤルロック本体がハンドルバーに最初から装備できるのがキモ

なぜ便利なのか?

単純に『ヘルメットを固定するのがとても簡単になる』というのが最大のメリットです。

今までのように単独で持ち歩いていると、いちいちロックを取り出す手間が必要になります。
コレをツーリング先で何度も繰り返すのは地味に面倒なのでだんだんロックしなくなり、気の緩んだ頃にヘルメットを盗まれるという悲劇に遭遇する事になります。
しかし、はじめからそこにロックがあれば、ワイヤーを通すだけなので面倒さはありません。

最初から手元にあるというのは、それだけで十分画期的なのです。

もちろん、3連ダイヤルの簡易ロックなので本気を出されたら突破は容易でしょう。
ロック本体もハンドルにボルト止めされている物なので、工具を使ってマスターシリンダーを外されたらアウトです。
ワイヤーも細めなので本格的なワイヤカッターを用意されたら簡単に切断されてしまうはずです。

しかし、簡易ロックとは言え手で簡単に持ち去れないのは事実。
軽い気持ちで盗まれてしまう事は無くなります。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

ダイヤルロック本体とマウントステーはボルトで固定されているようだ
参考出品の製品らしく表面には細かいキズや塗装の擦れた痕があってリアル

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

マスターシリンダーと共締めしている部分のアップ
ここもまだ試作品らしさが垣間見える、下の穴が長穴になっているのはブレンボなどのマスターシリンダーに対応するためと予想される

ストレートケーブル式とコイル式がありました

ワイヤーの形態としてストレートなタイプ(赤いモデル)とコイル状になっているタイプ(白いモデル)が参考出品されていました。
ヘルメットのロックに特化するならストレート式が便利そうですが、他の荷物と一緒にロックしたい場合などではコイル式が便利そうです。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

これがコイル式として参考出品されていた物
基本構造はストレートケーブル式と全く同じ、市販化された場合はワイヤーとロック本体の色が選べるようになるかもしれない

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

ダイヤルロックを固定している部分は恐らくアルミの削り出し
まだヤスリの目が残っているような状態なので、市販化の際には材質や形状が変更されるかもしれない

ヘルメットロックの面倒くささを解決できるのが最大の魅力!

絶対に突破できない強力なロックでヘルメットを盗難から守る!ではなく、簡単にヘルメットを盗られないようにできる!のがこの製品の魅力です。

何度も書きますが、同じ事は車体に装備されているヘルメットホルダーやワイヤーとダイヤル錠でもできます。
しかしそれらは実際に使うと面倒なもの。
特に車体標準のヘルメットホルダーは基本的に非常に使いにくいので、ほぼ使われていないのではないでしょうか?

コンビニに寄ってちょっとジュースを買いに行く、昼食でお店の前に駐車、そういう「よくあるシチュエーション」で簡易的であっても簡単にロックできるのは強いです。

製品を見ただけではパッと利便性が想像しにくいかもしれませんが、恐らくコレは物凄く便利なはずです。
ツーリングで停車回数の多い方や、日常的にバイクに乗っている方にとって、非常に地味ですが待望の製品かもしれません。

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

試作品の取り付け部アップ
基本的にはマスターシリンダーの固定ボルトと共締め

タナックス(moto Fizz)が参考出品していたヘルメットロックが便利そう!

この位置にヘルメットを置きたいライダーは非常に多いはずですし、シートを開けて苦労してリングを引っ掛けたり、バッグの中からロックを取り出したりしなくてもサッサとロックできるのは地味に便利なはず
車体横にあるヘルメットロックでは雨天時にヘルメット内部がズブ濡れになる問題がありますが、この位置なら内装が濡れずに済むメリットもあり

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    ヘルメット以外にもタンクバッグとか脱いだジャケットも繋げられそうで良さそう

  2. 匿名 より:

    これは欲しい

    道の駅のような盗難の可能性が低いところだとヘルメットロックではなくこっちを使いたい。
    1日に20ヶ所くらい行く日もあるから。

  3. 高橋 より:

    車種にもよるが取り付け位置を固定せず、ハンドルポスト辺りに取り付けられる工夫も有りかと思います。現在だと走行時にこのワイヤーが風によって位置が変わる…ワイヤーの動きで目移りしてしまう…事が考えられますね?もしこの取り付け位置で!の考えならワイヤーリール式にできないものか?使う時に引き出し、走行時はワイヤーは収納されている状態…であれば重宝するかと思います

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