
大阪MCショー会場のタナックス(moto Fizz)ブースに参考出品扱いで謎のコンセプトモデルが展示されていました。
『ヘリテイジエディション(Heritage Edition)』と名付けられていた各種バッグは現在のところ全て価格未定とのことですが、製品の完成度が非常に高いこと、専用ロゴデザインが完成していること、その専用ロゴを型押ししたレザーワッペンが取り付けられていることなどから近日中に発売開始が予想されます。
今回はショー会場で撮影してきたバッグの細部を中心に解説します。
ネオレトロにピッタリ
タナックス自身が「レトロ、ネオレトロ系の雰囲気にマッチするトータルデサインコンセプトシリーズ!」と銘打っており、そのコンセプトとおりにレトロな雰囲気を持つバッグに仕上がっているのが最大の特徴です。
タナックス製品でよく使用されていて定評のあるナイロン生地のバッグをベースとしていながら、フラップ等の目立つ部分にシンセテックレザー(恐らく合成皮革のこと)を採用してあります。
最新バッグの機能をそのままに、レザーの風合いを同居させる……、有りそうで無かったコンセプトなので何とか早めに発売開始して欲しいところです。

左右振り分けパニアとしても使用可能と思われる「ツアートランクケース」
擦れそうな部分の革が補強されているのが見てとれる
フルレザー製品の弱点を克服
レトロ車両に最も似合うバッグといえば『当時物の革製バッグ』でしょう。
しかし、当時物の革製品が現存している可能性は非常に低いですし、現存していてもバッグが本来持っていた「しなやかさ」などはほぼ期待できない事が多いです。
長年風雨に晒された革は硬くなってしまい無理に開ければひび割れてしまう……そんなバッグを装着しても実用性は全く期待できないのが普通です。
かと言って実用重視で最新のバッグを搭載すると、妙に浮いてしまってバランスが取れない、そんな悩みを解決してくれる事が期待できます。
逆にレトロテイストではあっても中身は最新なネオレトロ(ネオクラシック)に古い革バッグだと今度はバッグが浮いてしまうので、そういう意味でもピッタリ。
最新の機能的なバッグ性能を持ったまま、表面にレザーをあしらった『見た目だけレトロなバッグ』はネオレトロ系の日常使いに似合うでしょう。

キャンピングシートバッグはリヤシートの上に単独で置くタイプ
横倒しにして積載する事を想定しているのか、本体サイドにも取っ手が付いている
用途に合わせて複数ラインナップの可能性大
大阪MCショー会場では様々なサイズと形態のヘリテイジエディションバッグ展示されていました。
ツアートランクケース、フィールドシートバッグ、ミドルフィールドシートバッグ、ミニフィールドシートバッグ、キャンピングシートバッグの5種類。
参考出品とはいえ既にタナックスならではの細かい気づかいが感じられる造りになっており、かなり期待できそうです。

擦れやすい部分の革が補強されている
ベルトループは単なる帯状のパーツではなく、ベルトの通る部分だけ僅かに細くなるようデザインされており、取り付け強度アップとデザインを両立しているようだ

これがヘリテイジエディション(Heritage Edition)シリーズに共通のタグ
本体のレザー部とは色味が違う

フィールドシートバッグ
ストロボの関係で革部分がテカってしまっているが、実物の質感に安っぽさはない

ミニフィールドシートバッグ
ナイロン地の黒と皮革部分とで綺麗なツートンになっている

ファスナー部分のタグも皮革製
「YKK」のロゴも見えるのでファスナー性能は完璧なはず

皮革部とのコントラストが美しい
タナックスの最新バッグ性能と皮革ならではのクラシック感の融合、参考出品で終わらず製品化される事に期待

話題の新作「ライディングザック18」も実車に装着した状態で展示されていた
ザックなのにシートバッグにもなるのが特徴の製品だが、実際に自然にマウントされていて違和感はまったく感じられない
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