冬はグリップヒーターが使いたいので12Vバッテリー電源が欲しいですし、電熱ウェアも車体から電源供給できればモバイルバッテリーの残量を心配せずいつでもフルパワーで暖かくなれます。
車体の配線が必要ですがウェア用のバッテリー代が不要になるし、冬以外でも電源さえあればUSBポートに給電できるようになります。
スマホのバッテリー残量を気にせずナビを見たりできるし、万が一の時にも安心。
車体電源最強!
それは解っているけれど車体側の配線整備がメンドクサそう(難しそう)なので電気配線加工を躊躇してしまう方は多いでしょう。
でも、そんな悩みをアッサリ解決する良い物があるのです!
目次
もっと電気を!
冒頭で書きましたが、近年のバイクライフに電源確保は必須です。
年間を通して乗車中にスマホを活用するのは今や必須で、ナビゲーションはもちろんの事、インカム経由の音楽再生や各種SNSからの通知を逃さずキャッチするのも全部スマホ経由です。
そのスマホをストレスフリーで使うコツは常に満充電で電池残量を気にせず使える事。
電気だいじ。
冬は更に大変で、電熱グローブ、電熱ウェア、グリップヒーター、シートヒーターなどなど、暖かくなるには電気が必要です。
電熱ウェア類はモバイルバッテリーで代用する事も可能ですが、低温ではバッテリー能力が低下してすぐに残量が無くなる問題があります。
グリップヒーターやシートヒーターは消費電力が大きいのでモバイルバッテリーで駆動するのはあまり現実的ではありません。
電気だいじ。
さらに、万が一に備えて長時間使える連絡手段も確保しておくためにも、スマホは常に満充電状態を維持しておきたいです。
休憩中の写真撮影や動画撮影でもバッテリー消費するので、走り出したら充電しておきたいですよね。
電気だいじ。
スマホ系の電源だったらUSB!
スマホはUSB端子で充電しながら使うのが一般的です。
乗り降りする度に接続しなければならない充電コードを嫌ってワイヤレス充電できるスマホマウントを使っている方も居るでしょう。
複数のデバイスを接続する場合も多いので、複数のUSBポートを備えているパーツも人気です。
しかし、そのUSB端子に電源供給するには車体側からの12V電源が必要です。
ワイヤレス充電の「Qi規格」もスマホと充電器との接続が無いというだけで、充電器そのものには車体側からの電源供給が必要です。
電熱装備系の電源だったら車体からの12V!(またはモバイルバッテリー)
電熱装備の使用する電力はスマホ充電の比ではなく、USB端子からの電圧(5ボルト)や最大電流(最新のUSB3.0規格でも0.9アンペア)では不足する場合が多いです。
USB電源式のグリップヒーターや電熱グローブも存在しますが、車体から直接12Vバッテリー電源を引っ張るタイプと比較するとどうしても発熱能力で劣ってしまいます。
また、せっかく電熱ウェアを着ているのにバッテリー残量を気にしてフルパワーにできなかったりするのはイライラしますし、1日中全力で暖まるために予備バッテリーを何個も用意するのは金額的にも重量的にも大変……。
ですので、電熱装備は車体電源を利用するのが断然おすすめです。
車体から電源を取りたいのだけど……
そういうワケなので電源は車体から供給してもらうのが最も確実で強力です。
エンジンさえ掛かっていれば12Vの強力な電気を好きなだけ使える(車種によっては発電容量が不足する事もありますが)のですから、強いに決まってますよね。
しかし車体から12V電源を取り出すには、どうしても配線加工が必要です。
BMWなどではシガーソケットが標準装備されていてフタを開けるだけで12Vが使える車種もありますが、そういうのは例外中の例外。
大多数のバイクでは配線加工しなければなりません。
メンドくさい、と言うか正直に言うとよくわからない……。
電源を取り出す方法はいくつかありますが……
12Vを取り出すには12Vが流れている配線を分岐すれば良いのです。
しかし、この12Vを得るにはまず最初に大きく分けて2種類の方法があります。
バッテリーに直接結線して12Vを得る方法
バッテリー端子に直接配線を繋げば(常時電源と呼ばれます)最も簡単に12V電源を確保できます。
配線を端子に共締めするだけなので結線も簡単。
しかし……、この方式ではバイクのキーがOFFの状態、もっと言えばキーを抜いても電源が生き続けているという問題があります。
漏電しているわけではないのでこの状態でもバッテリーが上がってしまう事はありません。
ありませんが、何かの操作ミスで電熱装備のスイッチを切り忘れているとアウト。
例えばそれがグリップヒーターのスイッチ切り忘れだったとしたら、メインスイッチがOFFなのに誰も居ないところでグリップだけホカホカになり続けて、朝にはバッテリーが干上がってしまいます。
バッテリーに直接結線しないで12Vを得る方法
バッテリー直結ではなく、バイクのキーをOFFにすると切れる配線から電源を取る方法です。
これならバイクを停める度に電熱装置のスイッチをOFFにしなくてもメインキーと連動して電源OFFになるので、無駄な心配も手間も不要です。
このメインキーをONにした時しか電気の流れない電源の事を『アクセサリー電源(ACC電源)』と言います。
12V電源だったらアクセサリー電源(ACC電源)!
以上の事から、電源はバッテリー直結ではないアクセサリー電源を使った方が良いのは間違いありません。
しかし……この『キーONの時だけ12Vが流れるアクセサリー電源(ACC電源)』を探すのがメンドクさい(難しい)……。
ちょっと電気に詳しい方なら「それのどこが難しいの?」と思うかもしれませんが、大多数の人には難しいのが実情です。
「ココがACC電源です」とは書いていませんし、配線図を見ても何が何だかサッパリです。
自分で配線作業しようとすると直面する最初の難関で、この時点で自分での作業を諦めてバイクショップに配線作業を依頼したという方も多いはずです。
アクセサリー電源が取り出しやすい場所
アクセサリー電源の取り出し方を検索すると、様々な記事がある事に気付くはずです。
それらの記事が言うには……、
- サービスコネクタから専用コネクターで取り出す
- ハーネスの途中から分岐させる
- ギボシ端子部分を二股ギボシ端子で分岐させる
- スプライス端子を使って分岐させる
- エレクトロタップで強引に割り込ませる
- リレーを入れて回線を保護した方が良い
などと書かれている事が多いようです。
また、配線を分岐させやすいオススメの場所として、
- ヒューズBOX
- ヘッドライト
- テールライト
- ホーン
- メーター照明
などの場所が紹介されている事が多いはずです。
これらの記事で書いてある事は間違いではありません。
しかし、そう言われて「なるほどね~!これで安心して作業できる~」となる人がどれほど居るでしょうか。
大多数の方は「そうなの?でも全然わからない……」となるのではないでしょうか。
最も簡単で確実なアクセサリー電源の取り方
そういうありがちな悩みを全部忘れて『コレを付ければそれだけでアクセサリー電源が取れます』みたいな便利な商品があれば最高ですよね?
そんな便利な製品なんかあるわけない、だからこそみんな苦労しているに違いない……と思わせておいて、実は存在します。
それがコレ、KITACO(キタコ)製の電源取り出しハーネス。
Webikeで「電源取り出しハーネス」と検索すると車種別の様々な割り込みコネクター(メインハーネスの途中に割り込ませる物)が出てきますが、自分の車種用を探し出すのは慣れていないと大変です。
しかも、車種専用なので乗り換えたら次のバイクでは使えません。
車種専用品なのでけっこう高額ですし……。
しかしKITACO(キタコ)製の電源取り出しハーネスは違います、汎用なので乗り換えても無駄にならず次の愛車に移植できるのです。
しかも安い!
税込定価 550円!
取付けも驚くほど簡単
取り付け方法はブレーキスイッチのコネクターを1個外して割り込ませるだけ。
コネクターはブレーキレバーの下にあるのでカウルを外したりする必要はありませんし、手で引っ張れば抜けるので工具すら不要。
信じられないほど簡単!
唯一の心配はヒューズが無いこと
製品はブレーキ用の配線に割り込ます簡単な配線だけで構成されていて、取り出した先の機器で大電流が流れた際に電流を遮断して配線を保護するヒューズなどは装備されていません。
これがこの製品のほぼ唯一の不安材料になります。
製品の注意書きにも「消費電力、電流の高い製品(アンプ、コンプレッサー等)の接続には使用しないで下さい。」と書かれています。
無理に大電流が流れる機器を接続すると配線が耐えられずに溶け落ちたり、最悪燃えてしまうかもしれません。
大型アンプ(大音量スピーカー用)やコンプレッサー(車高可変エアサス用)を駆動したい方がブレーキスイッチから電源を取ろうとはしないと思いますが、どのくらい耐えられるのかは不安が残りますよね?
ではどのくらいまでなら大丈夫なのか?
明確に「〇〇アンペアまで」とは製品に記載されていないので正確な値は不明ですが、私が個人的に試したところでは、
★ホンダ、純正グリップヒーター(全周タイプ)、(28ワット)
★コミネ、EK-204 ヒートインナーグローブ、(24ワット)
この装備を氷点下10℃の中で最強の状態(52ワット)のまま連続使用しても問題ありませんでした。
ですので、グリップヒーター(または電熱グローブ)+スマホ充電用USB電源程度で配線が損傷する事は無いと思います。
見てのとおりの単純な製品なので、電気配線を少し触った事がある方なら容易に自作も可能です。
でも、自分でパーツを集めて自作するくらいならこの製品を購入してしまった方が安くて早いと思いますよ?
たったの500円なので。
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