
全世界でシールドのあるマトモなヘルメットを被っているライダー全員が抱えている共通の悩みが『雨の日、シールドに付着する水滴を何とかしたい』です。
ゴーグルではレンズ面が目に近いので水滴が付いても比較的マシですが、フルフェイスやジェットタイプのヘルメットシールドに水滴が付着すると視界不良は本当に危険なレベル。
通勤・通学でバイクを利用している場合、雨だから今日は乗るのは止めておこう……とは行きません。
雨というだけでスリップしそうでイヤなのに、シールドに雨水が付いて視界まで悪くなるのは最悪。
特に夜間では前走車のブレーキランプが乱反射するので暗い部分が更に見えなくなって怖いですし、凝視して目が疲れるし、何とかならないものですかね!
目次
四輪車では快適な視界が普通です
雨の日は視界最悪になるバイクと違い、4輪車は快適な視界で走行可能です。
ワイパーがあるので。
身もふたも無い話ですが、フロントウインドーに付着した水滴を物理的ブッ飛ばす装置として、ワイパーは誕生から現在まで雨の日の視界を確保する最強の装置の地位を保っています。
ではヘルメットにもワイパーを付ければ良い!という事なのですが、これが難しい……。
4輪車と比較して曲率の大きなシールドを拭き上げる工夫が必須ですし、駆動させるための電源やモーターも必要です。
結果、どうしても重くなるので、事故の衝撃で首に掛かる負担が増加してしまう問題があります。
しかも表面に突起物が出る事になるので、転倒滑走中にワイパーが路面に引っ掛かると首が大変な事になるのは火を見るより明らか。
R75シェイプを大事にしているアライヘルメットの設計者なら泣いちゃう。

ワイパー強い
四輪車では撥水コーテイングもある
1980年代中旬に登場したガラスウインドーの撥水コーティング剤、それがレインX!
とにかく画期的な製品で、「窓に塗り込んでおくと雨の日に窓に付着した水滴が走行風圧だけで流れ落ちるので視界が良好になる」などと言う商品はそれまで存在しなかったのですから大ヒット。
実際にその性能は素晴らしく、半信半疑で使ったら視界がものすごく改善して感動したものです。
その後も撥水コーティング剤は進化を続け、今では僅かな走行風でも水滴を飛ばすとんでもない性能を持つようになっているのは皆さまご存知のとおり。
おかげで現在では雨の日でも昔とは比較にならないほど良好な視界を得る事ができています。
四輪車では。

レインX登場以前、雨の日の車の視界はこれが普通でした
ガラス用の撥水剤はヘルメットシールドには使えない
素晴らしい性能を発揮してくれるウインドー撥水剤ですが、残念ながらバイクのヘルメットシールドには使えません。
ガラス用の撥水コーティングとして特化しているので、プラスチック樹脂のヘルメットシールドには代用できないのです。
各製品の注意書にもガラス専用とハッキリ明記されているはず。
そうは言っても多少は使えるでしょ!と思って試した事のある方も多いと思いますが、ほぼ役に立たなくてビックリされたのではないでしょうか。
なんならワックスを塗っていた方が効果的なのでは?と思うくらい効きません。
(実際ワックスを塗るのはけっこう効果的です)
効かないだけならまだしも、ミラーシールドなどではミラーコーティングが落ちてしまう事すらあるので、試してみるのも要注意です。
でも付着した水滴による視界不良に耐えかねてシールドを開けると走行風圧と飛んで来る雨水で目が痛くて開けられないし、顔が濡れると力が出なくなりますよね。
そもそも私(門脇)はメガネ使用者なので、シールドを開けると今度はメガネのレンズに水滴が付着してもっとヒドイ事になるのですけどね!

無理矢理使ってもせいぜいこの程度。何もしないよりマシとは言え、夜間などはかなりキビシイ
各社からシールド用の撥水剤は発売されていますが……
ライダー共有の悩みを解決するべく、ライダー用のグッズを発売している各社から様々なシールド用撥水剤が発売されています。
そのどれもが非常に効果的で、車のフロントウィンドー並みに撥水してくれますが……、施工が大変だったり、効果持続時間が短かったり……なかなか「コレダ!」という製品にはめぐり合えませんでした。
コーティング直後に雨が降った時は素晴らしい性能を発揮してくれるのですが、例えば2週間後に再び雨という状況では効果が減少していてガッカリした経験をお持ちの方は多いはずです。
視界不良を嫌って常にシールドを拭き掃除している方ならなおさら。

確かに効くけど、う、うーん……みたいな?
最強のシールド撥水剤を発見
かく言う私(門脇)も様々なメーカーの様々なシールド撥水剤を試してきました。
しかし何度もリピート購入するに至るほどの製品には出会えず(様々な製品を試したいのでどんどん乗り換えて行くという理由もあります)、バイク用のシールド撥水剤はこのあたりが限界なのかなぁ……と諦めていたのですが、遂にスゴイのに出会いました!
しかも意外な盲点、車のヘッドライト用!
考えてみれば最近の四輪車はヘッドライトの正面はガラスではなく、ポリカーボネイトなどの透明度の高い樹脂製カバーです。
さらにライトバルブのLED化で発熱しにくくなった結果、雪の日などはライトに付着した雪が溶けないので前面照射できない事態になりがち。
そんな時、樹脂製のヘッドライトカバーにコーティングしておく事で走行風圧で雪が落とせるという目的から開発されたのではないでしょうか。
そしてポリカーボネイトと言えばアライヘルメットのシールドで採用されている材質そのもの!
雪が落とせる(撥水できる)なら雨にも効くはず!

昔ながらのガラスレンズ+ハロゲンバルブみたいなライトはほぼ絶滅

最近はプロジェクター+LEDのライト本体に透明樹脂製ガバーを装着しているのが主流
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Rain・Xについて書かれた記事
- 記事がありません。
記事が無駄に長い。
この商品発売当時にすぐ購入してかなり期待外れだった記憶がありますが、今は性能アップしてるんですかね?
バックミラー用の低速でも水玉になって水滴がほとんどつかないような物を期待していたのですが、いわゆる艶出し撥水スプレーワックス系と同じレベルで、低速走行だとなにもつけないよりはましといった感じでした。
ミラーシールドにも使えんかなぁ?