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文/Webikeバイヤー:もぐぅ

モーターサイクルの競技において最も過酷な環境で争う『全日本ハードエンデューロ選手権』。その文字の示す通り困難なコースを走破することを主とする、オフロードバイク競技の原点に立ち返った競技だ。その国内トップカテゴリーに位置する『G-NET』シリーズ。昨年に引き続き、最終戦を残しすでに年間ポイントランキングでチャンピオンが確定しているのがゼッケンナンバー1『山本礼人』選手(※Bivouac大阪 with RG3Racing)だ。12月に行われた最終戦も上位となり、圧倒的な強さで2連覇となった。

最も過酷なレースで安定した走りを見せる山本選手にその秘訣とオイル選びについて伺った。

最も過酷な環境で争うバイクレース

ハードエンデューロという競技はご存知だろうか? オートバイの楽しみ方やジャンルには多数ある。サーキットコースを時速300km近くまでストレートで加速し、アスファルトに膝や肘が接地しそうなほど車体を寝かせてコーナリングをするスーパースポーツの世界や、ツーリングなど絶景コースやグルメを楽しむ楽しみ方などがわかりやすいだろう。そんななか、オフロードのジャンルでここ数年一番盛り上がっているのがハードエンデューロというジャンルだ。

クローズドの限られたコース内でタイムや周回数を競うモトクロス競技や、スキー場などを利用した広大なコース設定の中、周回数を競うエンデューロレースなどが人気だ。そして、ここで紹介する山本礼人選手が参戦しているのが『全日本ハードエンデューロ選手権』。大自然というスケールの大きな過酷な環境をコースとして、モトクロスの走破力、トライアル競技での技術、エンデューロレースで求められる体力と状況把握やコース取りなどの総合テクニックが求められ、時間制限の中、高度なテクニックが重視されキング・オブ・オフロードと称される。 国内ではまだあまり馴染みがないが、世界的には規模は大きく熱狂的なファンも多くいる。

そんな最高峰の競技で2021年に続き今年も国内総合チャンピオンを獲得したのが山本礼人選手だ。日本各地で開催される年間シリーズの『全日本ハードエンデューロ選手権』のトップカテゴリー『G-NET』の頂点に君臨している。

山本選手プロフィール

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『山本礼人』(Yamamoto Ayato)選手。ハードエンデューロ競技ではお馴染みのG-NET、CGC、ケゴンベルクなど各シリーズで業界をけん引している24歳。国内チャンピオンとしてはもちろん、世界的なビッグイベントでもある『SEA to the SKY』や『Romaniacs』(※ルーマニアクス)などにも参加。

ルーマニアクスでは最上位のゴールドクラスで参戦し「万が一、失敗したら命を落とす可能性があるセクションの連続で、安全策を選ぶとタイム設定に間に合わない」とコメント。世界最高峰に挑み続ける、日本をけん引する期待のホープなのだ。

現在はGASGAS社の2ストロークマシンEC300をメインとし各地で勝利している。今回はそんな山本選手の今シーズンの走りのほか、勝利の秘訣や愛用しているオイルなどを聞いてみた。2ストロークエンデューロマシンの特徴も踏まえて紹介していこう。

2022年シーズンを振り返って

Webikeプラス編集部
Q.今シーズンは圧倒的な勝率でここまできています。また12月の最終戦も終了しました。率直に今シーズンの印象を教えてください。

山本選手
今シーズンは海外でも2戦に出場し、全日本ハードエンデューロ選手権では昨年に引き続き年間チャンピオンを獲得することができました。最終戦を残しての獲得もあり、そういった意味では、自分でいうのもなんですが常に上位で戦うことができた充実したシーズンでした。来シーズンも引き続き、年間チャンプの連続記録に向け尽力していきます。また海外での挑戦も経験でき、来期も国内3連覇はもちろん、活躍の場を広げていければと思っています。

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山本選手
今年は大きなマシントラブルなどもなく自身もマシンも安定した走り、というか予想通りの走りが継続的にできたのが大きかったですね。2ストマシンという選択の中、安定した高い走りが実現できているのが何よりですね。この安定した走りで長く上位にいて世界的大会で上位を獲れるライダーになることが、自信の役割ともいえます。

連覇を遂げたGASGAS EC300の魅力とは?

Webikeプラス編集部
Q.連覇を獲得したGASGAS EC300ですが、数あるエンデューロモデルの中で、このモデルの魅力とはなんですか? これから購入を検討しているライダーへ向けてひとこと。

山本選手
トライアル、ハードエンデューロなどこれまで国内/海外メーカーのトップモデルに乗ってきた自負はあります。そんな中でも今乗っているGASGAS EC300は、これまで乗った中で圧倒的にNo.1モデルですね。まさに最強のマシンです。圧倒的なパワーを持ち、軽くて抜群の乗りやすさと、車体の耐久性と作りこみ、挙げたら切りがありません。実は一年間G-NETに参加していても、どこもマシントラブルもなく細かい故障なども全くない、というのが、このマシンのタフさを表しています。また性能が云々は別として、個人的にはこのスタイリングに惚れ込んでいます。そしてKTMブランドの同エンジンモデルより安価な点も特徴ですね。コスパが優れていることも魅力に挙げたいですね。

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山本選手
ハードエンデューロという競技は、マシンを大切にしない、ひっくり返したりマシンを飛ばす、などマシンを粗雑に扱う競技と誤解されているライダーも多いと思います。が、私はこのジャンルのトップライダーの一人として真っ向から言います。『マシンは長く大切に乗るもの』です。そんな意味で、自分にあったモデルと長く楽しめるオイル選びはとても重要だと考えています。

マシンにとっても究極に過酷なハードエンデューロのオイル選び

Webikeプラス編集部
Q.そんな年間チャンピオンの選択肢は、数々のオイルがあるなか『ベルレイ』ブランドを選択しています。2ストロークモデルだとオイルの性能が結果に大きく影響しますか?

山本選手
EC300は2ストロークなので、エンジンオイルとミッションオイルに分かれます。が、どちらも『ベルレイ』で間違いないですね。私も業界では若手のホープなどと呼ばれており、トライアル競技やハードエンデューロ歴は長いので、これまで最上級のオイルを提供いただき、参戦していたことも事実です。が、それらを前提にしても『ベルレイ』ブランドが断然オススメです。

Webikeプラス編集部
Q.ほかのオイルとは異なる、ベルレイ採用の決め手となるそんな競技シーンや特徴のある性能があれば教えてください。

山本選手
オイルのフィーリングやインプレって表現では難しいですが、具体的にいうとバードエンデューロという競技で『3時間ずっと全開でも全くエンジンが焼き付かない、というか、まったく焼き付きの不安すらない』ということです。2ストロークは常にエンジンの焼き付きと背中合わせです。なにより『焼き付き知らず』が最大の魅力ですね。本当にトラブルがありません。なので、これまでオイルをいたわるような走りやオイルの不安が2ストロークマシンでは常に抱きながらの走行でしたが、『ベルレイ』ブランドにすることで、この不安がなくなりライディングに集中できます。これは競技のうえでは大きいですね。

Webikeプラス編集部
Q.エンジンの『焼き付き』の不安が全くなくなる、ということは具体的にどんな特徴があるのでしょうか?

山本選手
もう少し具体的にいうと『潤滑性能がよい』ことです。ひとことで言えばそれに尽きます。『保護性能』がバツグンで『油膜の厚さ』があるため過酷なレースでもシリンダーを保護します。そのため走行時の各部位への負担が圧倒的に低くなり、メンテナンスや車体の維持などさまざまな面で『低コスト化』を実現しているといっていいです。『ベルレイ』は単なるオイルではなく、まさにチューニングパーツだと断言したいくらいです。

Webikeプラス編集部
Q.ビギナーにも知ってほしい、山本選手の視点でオイルの選択のコツやポイントなどがあれば教えてほしいです。

山本選手
オイル選びって難しいですよね。いろいろなオイルが店頭にはありますから。説明文やPR内容もだいだい一緒ですから。でも一度でよいので『ベルレイ』ブランドを試してください。オイルはいろいろなメーカーからラインナップされていますが、私の選ぶ基準としては「ロングセラーであるか」ということですね。『ベルレイ』ブランドは1946年から生まれ、以降2輪や4輪のトップシーンで選ばれ勝利してきた名門ブランドです。世界中でどれくらいのユーザーに選ばれ、支持されてきたか、です。私のオイル選びのポイントは「ロングセラー」というポイントをあげたいです。『歴史が長い=良いもの』。なんでもそうですが、オイルもきっとそうですね。どんな新製品よりも歴史と実績のある商品に間違いはありません。

チャンピオン流、巧くなる極意

Webikeプラス編集部
Q.Webikeでもオフロードライダーのユーザーが多いです。連覇の山本選手から読者に向けて、レースで勝つ、レベルアップなどの上達するノウハウなどがあれば教えてください。

山本選手
アクセルワークについては、とくにありません。みんなアクセル回すの大好きですから(笑)。
むしろブレーキングですね。ブレーキの練習を常に実施して欲しいです。自分でいいますが年間チャンピオンを獲得している私でも、ブレーキ練習は必ず意識して取り組んでいます。ビギナーもベテランも関係ありません。

山本選手
それぞれの課題やシーンごとのフロントブレーキ、リヤブレーキの制動力を徹底的に練習し体に覚えこませることですね。前後の制動力比率60:40、70:30、50:50などを設定し、どのくらいでどう止められるかを知ること、つまり『自分のブレ―キングを正確に習得する』ことです。そうすると『ブレーキを知る⇒向きを簡単に変えたり、次のアクセルワークがスムーズになる⇒スピードアップも図れ、ブレーキへの恐怖心も減る』という好循環となります。ビギナーもベテランもまずはブレーキの徹底練習ですね。

お知らせ

Webikeプラス編集部
Q.今後の活動や読者に伝えたい情報などはありますか?

山本選手
現在は『Bivouac大阪 with RG3Racing』というチームに所属し活動しています。その運営をしているビバーク大阪では、12月よりいよいよ『2th Erzbergrodeo参戦&応援の旅』の参加者募集を始めました!

山本選手
世界一過酷なハードエンデューロとして名高いErzbergrodeo(※エルズベルグロデオ)。世界最大級の規模と世界最難関のコースと、世界的熱狂の特別な温度感が味わえるオフロード最大級のイベントです!2023年度も応援&観戦+参賀型観戦プログラムを企画していますので興味のあるライダーはチェックしてみてください!

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