オーソドックスな車体デザインと空冷シングルエンジンの組み合わせが人気のホンダGB350。わずか3000rpmで最大トルクを発生する新設計のロングストロークエンジンの魅力を引き出すため、SP忠男は約半年にわたってマフラー開発を行ってきました。そして完成したパワーボックスパイプによって、ビッグシングルらしい心地よさと爽快感=気持ちイー!を実現することに成功しました。

POWERBOXパイプがビッグシングルらしい粘り強く豊かなトルクを作り出す

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

SP忠男熟練のスタッフが納得できるまで、何種類もの太さや長さをテストして完成したGB350用POWERBOXパイプ。フルカウルモデルと違ってエキゾーストパイプがすべて見えるネイキッド仕様なので、性能はもちろんパイプの曲げ具合などのフォルムにもこだわっている。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

純正エキゾーストパイプは触媒が内蔵される後部をメッキ仕様のプロテクターでカバーしている(画像は取り外し後)。純正仕様に乗っているライダーは気づかないかもしれないが、このエキパイにはまだまだ伸び代が潜んでいるのだ。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

POWERBOXパイプを取り付ける際は純正サイレンサーを取り外す。サイレンサー前端のバンドのボルトと本体上部ステーのボルトナットを取り外すと後方に引き抜くことができる。POWERBOXパイプ装着時はエキパイとサイレンサーの接続部に装着されているガスケットは使用しないので、ガスケットがサイレンサー側に残っている場合は取り外しておく。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

エキゾーストパイプ前端に取り付けられた排気ガスセンサーをスパナで取り外す。この際、センサーの配線が部分的にねじれないよう、ほぐしながらセンサーを緩めるのがコツ。このセンサーは後にPOWERBOXパイプに取り付ける。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

エキゾーストナットはシリンダーフィンの奥にあるため、着脱するにはソケットレンチを使うと良い。一気に取り外すのではなく、エキパイ後部のボルトとともに途中まで緩めておく。またエキパイ後部にはフレームとつながるアース線が取り付けられているので、このアース線も取り外しておく。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

エキパイ後部のボルトと共にエキゾーストナットを取り外したら、エキパイ全体を前にずらしてエンジンから取り外す。口金部分がシリンダーヘッドに引っかかる時はエキパイ全体を小刻みに揺らしながらゆっくり前方に引っ張る。外れたエキパイがフロントフェンダーに当たらないように注意。

2021年4月のデビュー以来、小型二輪カテゴリーで好調なセールスを続けているのがホンダGB350です。ヤマハSR400の販売終了と入れ替わるようにデビューしたGB350は、空冷4ストロークシングルエンジンをオーソドックスなスタイルの車体に搭載したロードモデルとして、発売以来多くのユーザーから支持されています。

高い環境性能や安全性能が求められる中でビッグシングルらしさを追求したエンジンは、シリンダーボアに対してストローク値が長いロングストローク型を採用しています。ロングストローク型エンジンの特長といえば低速トルクの強さで、これは高回転でパワーを発揮するショートストローク型エンジンとは好対照となります。

実際、GB350のエンジンは最高出力を5500rpm、最大トルクを3000rpmで発生します。バイクのキャラクターがまったく異なりますが、250ccクラスで人気のカワサキZX-25Rの4気筒エンジンは最高出力を1万5500rpm、最大トルクの発生回転数は1万3000rpmであり、公道で走行する際の常用域も別次元です。

ロングストロークで高回転までエンジンを回さず走行するGBのエンジンにはもうひとつ、フライホイールマスが大きいという特長もあります。フライホイールというのはエンジン内にあるパーツで、質量が重くなるほど低回転で粘り強くなる反面、レスポンスが鈍くなる傾向にあります。スポーツタイプとトラディショナルタイプに分類できる空冷シングルエンジンにおいて、GBは明らかに後者に属しています。だからこそ低回転領域での味付けが重要になります。

確かに400ccクラスを代表する1台ではありますが、一貫して「気持ちイー!」を追究し続けてきたSP忠男にとって、GB350のマフラーにはさらなる「伸び代」があるはず。具体的にはアイドリングに近い極低回転のトルクを引き出すことで、重いフライホイールマスの特性とのマッチングを図ることができると考えました。

SP忠男のオリジナルマフラーであるPOWERBOXは、「心地よさ」と「爽快感」の両立をテーマに開発しています。多くのライダーにとってギヤを1速に入れてクラッチをつなぎ、走り始めた領域でのトルクの出方の重要性、スロットルを操作する右手に対してどのタイミングでどの程度のトルクが引き出されるかの重要性については、30年間にわたるマフラー開発の経験とノウハウから確固たる信念を持っています。

GB350用POWERBOXパイプは純正エキゾーストパイプだけを交換する製品で、サイレンサーは純正パーツを使用します。マフラー交換といえばサイレンサー交換というイメージを持つライダーも多いかも知れませんが、SP忠男のマフラーのテーマである「トルクラインを整える」ためには、エキゾーストパイプの役割が重要です。

パイプの直径や長さ、内部構造を変更した試作品で繰り返しテストを行い、スロットル操作に素直に追従するトルク特性が得られるPOWERBOXパイプが完成しました。クラッチミートから早めにシフトアップを行い、高めのギヤで低いエンジン回転数からスロットルをジワッと開けた時のエンジンの粘り、トルクの立ち上がり方はノーマルと一線を画す「気持ちイー!」を実感できるという自負があります。

交換するのはエキゾーストパイプだけですが、鼓動感や歯切れの良いパルス感などの排気音にも変化を与えビッグシングルらしさを強調することにも成功しています。

公式取り付け動画を参考にすればオーナー自らの手で取り付けできる

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

触媒部分がいかにも無骨な純正に比べて、口金部分からサイレンサージョイント部分まで美しく仕上げられたPOWERBOXパイプ。エッチングプレートがワンポイントとなっている。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

POWERBOXパイプの後部マウントステーに純正アース線を移植する。アース線の反対側はフレームに取り付ける。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

POWERBOXパイプをエンジンに仮組みしたら排気ガスセンサーと純正サイレンサーを取り付け、各部のボルトナットを本締めする。純正エキパイで使用するプロテクターは再使用しないが、サイレンサーとのつながりに違和感はない。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

口金部分からサイレンサー差込部まで滑らかにつながるフォルムが魅力的なGB350用POWERBOXパイプ。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

GB350Sは純正エキゾーストパイプとサイレンサーがブラック仕上げのため、POWERBOXパイプもブラックエディションとなる。GB350用にもブラックエディションがある一方、GB350S用にはステンレス素地仕様はなくブラックのみ。

SP忠男製GB350用POWERBOXパイプ

低いエンジン回転数でシフトアップしてもギクシャクすることなく、小気味よいシングルサウンドと共に走行できるPOWERBOXパイプ仕様のGB350。スロットル操作に合わせて重いフライホイールがスムーズに回転して雄大なトルクを発生する気持ちよさと爽快感は「気持ちイー!」の真骨頂だ。

最近のニューモデルのトレンドでもあるアシストスリッパークラッチの恩恵によってきわめて軽いクラッチレバーを握り、ギヤを1速にシフトしてスタートする動作の中で、クラッチミートの瞬間のトルクが細いと神経を使います。

ちょっと経験を積んだライダーならエンジン回転を無意識に上げて対処するでしょうが、POWERBOXパイプを装着したGB350 にはそうした気遣いは不要です。フライホイールマスの大きさも相まって、アイドリング回転数のままゆっくりクラッチをつなげばそのままスタートできます。もちろんこの方法ではスピードの乗りが悪いので、実際にはクラッチミートと同時にスロットルを開けるのが現実的ですが、回転が落ちるのを補うために半クラッチを使いながらエンジンを回す必要はありません。

走行中の柔軟性や粘りも特筆ものです。シングルエンジンでは、ともすればパンチ感と引き替えにギクシャク感が強調されて、スロットル低開度のコントロールがシビアになることがあります。しかしPOWERBOXパイプによって4速40km/h、5速50km/hのトルクが整えられ、スロットルコントロールだけで気持ちよく滑らかな走行が可能になっています。

シングルのパルス感とスムーズさという表現に矛盾を覚えるかも知れませんが、これを絶妙にバランスさせることで「気持ちイー!」を実現するのがSP忠男のマフラー開発なのです。

GB350用POWERBOXパイプはステンレス製で、GB350には無塗装仕上げと耐熱ブラック塗装仕様のブラックエディション、GB350S用はブラックエディションを用意しました。すべてボルトオン仕様で、純正サイレンサーとエキゾーストパイプを取り外せば容易に交換できるようになっています。

純正エキゾーストパイプはプロテクターでカバーされた後部に触媒が内蔵されていますが、POWERBOXパイプにも純正同様触媒を組み込んでいるので車検の心配も無用です。また純正エキゾーストパイプに取り付けられた排気ガスセンサーとアース線はPOWERBOXパイプに移植します。

POWERBOXに同梱された取付説明書はSP忠男オンラインショップにてダウンロードが可能で、公式取り付け動画も用意されていますので、自分でマフラー交換を行いたいユーザーにとっても安心です。

人気のGB350用に開発したPOWERBOXパイプには、誰もが体感できる「心地よさ」と「爽快感」があると自負しています。全国のバイク用品店で開催している体感試乗会で是非ともSP忠男が提唱する「気持ちイー!」を体験してみて下さい。

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