11月4日、イタリアのヘルメットメーカー・AIROH(アイロー)が、世界的な自動車の安全装備メーカーであるスウェーデンのAutoliv(オートリブ)と世界初のエアバッグ一体型ヘルメットを共同で開発した。製品の詳細は11月8日開幕のミラノショーで発表される。

2年以上の研究開発の成果がミラノショーで初公開へ

エアバッグといえば自動車用の安全装置というイメージだが、近年はライダーが着用するエアバッグベストが普及してきている。ライダーの安全に対する意識も高まっており、特にレースでは転倒時にエアバッグを内蔵したレーシングスーツが作動する様子もよく見られるようになった。

また、車体に装着するエアバッグは2007年にホンダがゴールドウイング エアバッグを発売している。以降も、ホンダが125ccのPCXにエアバッグを搭載した研究車を2017年に公開、2021年にはピアッジオがオートリブとエアバッグ搭載車の共同開発を発表するなど普及に向けた取り組みが進んでいる。

しかし、エアバッグ一体型ヘルメットの取り組みは世界初。これがどのように作動するかなど詳細は不明だが、アイローがコラボレーションするオートリブは、エアバッグなどの安全装置で世界一のシェアを誇る企業となり研究施設も随一の規模。徹底した実験とデータ検証を重ねた上で製品化が進んだと思われる。

アイローによると、エアバッグ一体型ヘルメットの開発期間は2年以上。オートリブのテストでは、ヘルメットにエアバッグを利用することで衝突時の頭部への衝撃と損傷のリスクを大幅に低減できることが示されているという。かつてない安全性追求へのアプローチに期待は高まるばかり。続報に注目!

アイローが公開したミラノショーの予告画像。頭頂部がモヒカン状に膨らんでいるが、ここにエアバッグ装置が内蔵されているのだろうか?

オートリブが公開したミラノショーの予告画像。エアバッグ一体型ヘルメットは、エアバッグジャケットやエアバッグ搭載車も含めた総合的な安全性向上の取り組みの一環として発表されるだろう。

ゴールドウイングエアバッグ(2007年) [HONDA] ホンダが世界で初めて発売したエアバッグ搭載のバイク。国内では2007年6月にSTDより20万円アップの330万円(ともに税抜)で発売された。

自転車ではすでに市販されている頭部保護のエアバッグ

一般的にヘルメット非着用で使われる自転車用として、ネックウォーマータイプの頭部用エアバッグが、スウェーデンのHövding(ホーブディング)というベンチャー企業から発売されている。2006年から企画がスタートし7年の歳月をかけて開発、現在では日本を含む15か国以上で30万個以上が販売されている。

最新製品のHövding3(ホーブディング3)は、従来の自転車用ヘルメットよりも最大8倍優れた保護を実現するとされる。

ホーブディング3は作動していない時はネックウォーマー状で帽体は存在しない。システムが転倒を検知すると頭部全体を保護するようになっている。アイローのシステムはこれに近い?

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