文/Webikeスタッフ:tetsu.26
毎年のように「レディースライダーの人口が増えている」と話題に挙がっており、たしかにバイク用品の実績を見ても、レディースサイズの実績が増加しています。また街中のバイク用品店に出向いても、必ずと言っていいほど、レディースサイズ専用のコーナーが設けられています。もちろんそれに比例して、各メーカーからもレディースサイズ設定のある商品が増えています。
今回はその中でもサイズ選びに一番困るのでは?と思うバイク用ウィンターグローブに絞って、今人気の商品を8双ご紹介致します。
目次
バイク用グローブにおけるレディースサイズの違いとは?
そもそもレディースサイズって通常のS/M/Lとどこが違うのでしょうか?もっともあらゆるバイク関連商品の中で、メンズ・レディースと設定が分かれているのは、バイク用品・ことアパレル分野のみであって、例えばヘルメットに関しては設定がなく、単純にサイズ違いがあるだけです。今回はアパレルの中でもグローブに話を絞って説明させて頂きます。
まず「レディースサイズ」と言っても実は2種類の定義があります。
①:XS/Sサイズと全く同じ設計で、「レディースサイズ」として品番設定している商品
②:設計そのものが通常のXS/S~サイズとは異なり女性専用設計となっている商品
どのブランド・どの商品が①と②、どちらのパターンなのかを紹介するのは、色々と事情もあり難しいのですが、それを判別する方法があります。それは「寸法データ」を見ることです。
通常グローブの寸法サイズ表記は「手囲」「手長」の2種類です。「手囲」が手の幅と厚みで、「手長」が縦の長さに相当します。個人差はあれど、男女の手を比較すると簡単に分かるのですが、全体的には女性の手は男性と比較して、「幅が狭く」「厚さが薄い」傾向にあります。一方で「手長」=縦の長さに関しては、指先まで含めた部分で、ここは個人差が大きくて男女での傾向も見えづらいです。また女性の場合、ある程度爪の長さも考慮に入れる必要があります。
つまり、「手長」=縦の長さに合わせて、男性設計サイズを選択してしまうと、グローブ全体の幅が広くて「なんとなく緩い感じ」がするケースが多いです。ですので、女性ライダーの方は、好みのモデルとカラーにレディース設定があれば、まずそちらのサイズを試してみることをおすすめします。
ところで、さきほど記載した①と②のパターンに関する見分け方で、「寸法データ」を見ることと記載しましたが、通常のXS/Sサイズとレディース設定サイズとの「手囲」を比較したときに、数値が同じであれば、設計上は同じものだと目星をつけることが出来ます。グローブを選ぶ際の参考にしてください。
レディースサイズのグローブを選ぶ際の注意点とは?
女性に限らずですが、グローブを選ぶ際に注目して欲しいポイントは、「指先の縫い方」です。
まず表皮を表と裏2枚で縫い合わせている場合ですが、「外縫い」と「内縫い」の2通り縫い方があります。「外縫い」とは表皮2枚を合わせたまま縫い上げる仕様で、山折りのような状態です。それに対して「内縫い」は表皮2枚を内側に織り込んで縫い合わせるもので、谷折りのような状態です。「内縫い」の方が合わせ面が外に出ていないため、指先がスッキリした感じに見えて、特にレディース向けグローブでは多様される方法です。ただし折り目が内側にあるので、指先(爪先)に当たる感触があり、気にされる方もいらっしゃいます。対して「外縫い」は合わせ面が外側のため、指先のシルエットの外側に1本線を足す感じに見えますが、合わせ面に指先が触れないため、指先の感覚は良いです。
高価格帯のグローブになると、指先に表・裏・その2枚をつなぐ中間と、3枚の表皮を使用しています。指先が当たる面を中間部分が担うことで、「内縫い」「外縫い」どちらでも良い感覚が保たれるのですが、部品点数と手間が増えるのがネックです。
女性の場合、ネイルなどを気にされる方も多いと思うので、とくにこの指先の縫い方に注意されると良いかと思います。
人気のレディースウィンターグローブ①
Rosso StyleLab:ロッソ スタイルラボ |フライトウィンターグローブ レディース
余談ですが、ロッソスタイルラボのデザイナーは一般アパレルも手掛けているそうで、普段街中で見るデザインに近いのも納得です。もちろんバイク好きなんだとか。
人気のレディースウィンターグローブ②
FIVE|WFX FROST WOMAN WP[ダブリューエフエックス フロスト ウーマン ウォータープルーフ]グローブ
使い勝手のよいショートカフながら、手首を覆うニットリブを採用することで外気に侵入を防ぎます。
内部には保温性に優れた素材・シンサレートを採用しており、また表皮には透湿防水性能に優れた生地を使用しています。
転倒時に手をつきやすい部分には樹脂製の柔らかなスライダーを装備しており、装着感を阻害しません。
基本的にフィット感が抜群なファイブの性質を受け継ぎつつ、女性専用サイズとしたモデルで今年人気のモデルです。
人気のレディースウィンターグローブ③
DEGNER:デグナー |レザーグローブ レディース
デグナー社員には社長含めて女性のバイク乗りが多いので、店舗を訪れた際に気軽に相談出来るのもポイントです。
人気のレディースウィンターグローブ④
alpinestars|STELLA SR-3 V2 DRYSTAR GLOVE [ステラ SR-3 V2 ドライスター グローブ] レディース
レーシングイメージの強いアルパインスターズよりリリースされているウィンターグローブです。外側は防風性に優れたソフトシェルを採用しており、グローブ自体に特有のしなやかさを与えています。防寒対策として、内側に保温性を高めるシンサレートを採用しています。またアルパインスターズ独自のDRYSTARをを採用しており、透湿防水性に優れたグローブです。プロテクターはソフトのインナーナックルタイプを採用しているため、グローブをはめた時にプロテクターが手に当たって気になることもありません。
人気のレディースウィンターグローブ⑤
ROUGH&ROAD:ラフ&ロード|ラフプロテクショングローブ レディース
指先は両サイドと表・裏の3枚での仕様とし、指先がグローブの中で当たる感触を軽減しています。
ナックル部分には硬質プロテクターを配置していますが、フローティング構造を採用することで、手の動きを妨げません。
レディースサイズ専用カラーとして、パープルとピンクがラインナップされており、どちらも人気です!
人気のレディースウィンターグローブ⑥
ROUGH&ROAD|プリマロフト(R)CKウインターグローブ レディース
レディース専用サイズで、かつ見た目は細身ながら中身の濃い一双なので、人気なのも頷けます。
人気のレディースウィンターグローブ⑦
GOLDWIN:ゴールドウイン|アンチバイブグローブ GSM26252 レディース
素材を金沢にあるラボで独自開発している同社ですが、こちらのグローブの特徴としては、手のひら側に採用されたアンチバイレーションパッドです。グリップと強く接触する部分に、ハンドルの振れからくる振動を吸収する素材を配置することで、長距離運転した際の疲労を軽減してくれます。表素地には合皮を採用しており、また甲部分には硬質プロテクターを配置しているため、安全面も十分に確保されています。グローブの丈自体もミドルカフに相当しますので、十分な防寒性能を備えています。
人気のレディースウィンターグローブ⑧
RS TAICHI:アールエスタイチ |RST645 カーボン ウインターグローブ レディース
グローブ全体にRSタイチ独自の高い防水透湿性を持った生地・ドライマスターを採用しており、冬場の冷たい雨をも凌ぎます。
冬の防寒仕様の為、手首にはロングカフを採用しており、風が手首から侵入するのを防ぎます。
ウィンターグローブでありながらも操作性を犠牲にしないRSタイチのスポーツウィンターグローブでもレディース専用サイズがラインナップされています。
まとめ
ここまで今季人気のウィンターグローブをご紹介させていただきました。結果はメンズ向けのグローブとは異なるものでしたが、今後はより広い種類でレディース設定が増えていくものと思います。最後に自分の話で恐縮ですが、普段S~Mサイズのグローブを選ぶことが多いのですが、いろんなメーカー様の展示会で試着させて頂いた結果、WLが実はピッタリのサイズだった、ということが判明しました。「レディース」と記載があると、男性陣はその瞬間にフィルターをしてしまいがちですが、「Mサイズだとちょっと緩いし、逆にSサイズとちょっときついんだよな」という男性は、一度レディースサイズ(WL)を試してみることをおすすめします!
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