
バイク用インカムっていろいろあって、どれを選べばいいかよくわからないですよね。
それぞれ機能には違いがあるんですが、自分のライディングスタイルに合っているモデルがどれなのか見つけるのはとても大変。
私もいざ、インカムを買ってみようとしたらすごく悩んでしまいました。そこでとりあえずテキトーにモデルを選んだものの、使い勝手はまあ普通。「こんなものかな?」という感じで、不満はなくとも感動もなし。
ところが今回テストしたサインハウス「B+COM PLAY」、はっきり言って私の使い方にはベストマッチ!
「これでいい」いや、「これがいい!」と手放しで気に入ってしまう優れものでした。今回は具体的にドコがいいのか、インプレッションしていきます!
安い! そして軽い! それは「通話機能がないから」
「B+COM PLAY」はサインハウスのインカムブランド「B+COM」のラインナップの中でも、最もお手頃な価格のエントリーモデル。いいインカムを買おうとすると、だいたい相場は3万円ほど。それに比べると破格です。
どうしてそんなに安いの? と思ったら、このB+COM PLAY、インカムの主要機能である「通話機能」がないというのが最大のポイント!
「通話機能がないんじゃダメだよ!」と思った人、ちょっと胸に手を当てて自分のライディングスタイルを思い出してみてください。特に毎日、通勤や通学でバイクに乗っている人!
私がその「毎日通勤でバイクに乗っている人」のひとりですが、インカムの使い方は音楽再生が9割。ツーリングも基本ソロ派です。そんな私の場合、通話機能はぜんぜん使っていませんでした。

12980円(メーカー希望小売価格)のB+COM PLAY。国産の高品質インカムブランドとして有名なB+COMが、この価格で買えるというのは驚き。

その価格の理由はインカム同士の通信機能がなく、スマートフォンに接続することを大前提にしているから。「えー? インカムじゃないじゃん……」と思った人、よく考えてみてください。そんなにしょっちゅう通話ってしますか?
通話機能がない、ということでB+COM PLAYはものすごくコンパクトにできています。箱から出した瞬間「うわ小さっ!」と声を出してしまうほど。おまけにとても軽いんです。
考えてみれば、通話ができるインカムって無線機みたいなもの。その機能がないだけでこんなに小さくなるのですね……。

すごく小さい! 手のひらにスッポリ収まるサイズです。しかしボタンは大きいの操作性に問題はありませんでした。

試しにバイクのキーと並べてみたら、なんとほとんど同じ大きさ。省機能というだけでここまで小さくできるとは……さすがB+COM。
付属品にマイクがあるぞ?
箱を開けてみると、本体のほかには一般的なインカムと同じようにスピーカーと、取付用のクッションやマジックテープシート、充電ケーブルなどが入っています。ところがここでまた驚き。なぜかマイクが入っていました。
一瞬戸惑いましたが、スマートフォンに接続して使うB+COM PLAY。当然、スマホにかかってきた電話やLINEの音声通話はできるというわけです。
つまりできないことは「インカム同士の通話」だけなんですね。
スマホを介して通話ができちゃうということは、B+COM PLAY同士でも電話をかけあって、疑似インカム通話ができるということでもあります(LINEならグループトークもできますよ!)。

「通話できないのにマイク……?」と戸惑ったものの、電話やLINEでの通話が可能なんです!

ヘルメットへのスピーカー、マイクの取付はマジックテープシートで。予備がたくさん入っているので、やり直しや別のヘルメットへの移動も安心。

付属品はズラッとこんな感じ。スピーカー、マイクのほか、本体取付用のマジックテープ、スピーカーの調整スポンジといったうれしい予備パーツも充実。日本語のマニュアルもついています。ただ、基本的な動作はYoutubeチャンネルでもチェック可能。ツーリング先でもすぐに確認できてしまいますね。
そしてもう一つの驚きは、本体の取付がマジックテープ式だということ。一般的なインカムだと、だいたい専用の台座みたいなものをヘルメットに取付するのが普通。
ところがB+COM PLAYは、マジックテープを貼るだけで設置完了! この方式のメリットの一つが「取付がすごくカンタン」だということ。変なツメをこじったり、台座の角度をいじったりする必要一切なし!
そしてもうひとつのメリットが、これによりヘルメットに余計なものが付かず、やっぱり物凄く軽い! ということ。おまけに本体を外しておいても、台座の端子などが露出することなく、不格好な雰囲気になりません。

マジックテープで本体を固定!「こんなのアリかよ!?」と思いましたが、実際のところ風や雨でズレたり取れたりもいっさいなし。これで十分なんですなあ!

本体を外していても、台座だけが残る不格好な状態にならないのも好ポイント。私のヘルメットはブラックなので、言われないとそこにマジックテープがあることもわからないかも?

本体とスピーカー・マイクとの接続はUSB Type-C端子で接続。断線を防ぐために曲がった形状をしています。ちなみに本体に防水カバーなどはないのですが、雨の中でも全然問題ありませんでした!「IP67レベル」の防水機能があるそうです。
肝心の使い勝手は「最高です」
さて、ひとしきり驚いたあとは実際に使用してみました。毎日通勤でバイクに乗る私は、最初に書いたとおり音楽再生がメイン。電源を入れて、スマホへのBluetooth接続からスタート……って、アレ? と思う間もなく接続完了。
カンタンすぎてまた驚きました。

メインボタンと上ボタンを同時押しで起動。高級モデルと同じ「B+COM 起動」という日本語音声が流れます。

電源や起動状態、充電中はLEDが光ってお知らせ。これも小さいのですが、光量は日中でも見える十分なもの。

上ボタンを長押しするだけでBluetoothペアリング開始。最大2台まで同時に機器を接続できます。
ボタンが3つしかないので、音楽再生や一時停止、曲送りといった操作はとてもシンプル。操作はすぐに覚えてしまいました。
最も感動したのはボタンのクリック感。カチカチっとした手ごたえは硬すぎずやわらか過ぎず……普段使っているインカムだとよく押し間違えたり、押しているつもりが押せていなかったりと、地味にストレスがたまる誤操作が、B+COM PLAYではいっさい起きません。思った通りに思った通りの動きをする、ってだけで、こんなに快適なのか! という感じ。
ちょっと気になっていたのは音質。音楽がチープな音だと少しガッカリするところですが、さすがというか何も問題ありませんでした。それどころかいつものインカムよりクリアに聞こえる!?
これはスピーカーの性能が申し分ないこともありますが、スポンジパッドで耳に近い位置へスピーカーを微調整できるのが効いているようです。もちろんボリュームもいい感じに調整可能。最大だとうるさすぎるほどで、「音が小さくて聞こえない……」となることはありません。

ボタンは3つ。どれも大きいので押し間違いはなく、押すと軽いクリック感があります。グローブ越しでもわかりやすいタッチ。ひとつだけ問題だったのは、小さいのでどこにインカムがあるかわからなくなったこと……慣れの問題ですが、それほど違和感がないともいえます。

音質もバッチリ。ナビ音声もしっかり聞こえます。ボリューム調整もボタンひとつですぐできるので、状況に合わせて即対応。
そんなB+COM PLAYをまとめると
さて、一通りB+COM PLAYをいじってみましたが、私の使い方だとまったく不満を感じない、選択肢として最強のインカムといえました!
正直なところ、マスツーリングをしないライダーにはこれ以上のものって必要なんだろうか……!? とさえ思うほど。とはいえ、機能はシンプルなので、あらゆることをインカムでやってみたい! というライダーにとっては不足もあるかもしれません。でも、「インカムは音楽メインで、たまにナビでも使いたいな!」というライダー、また「いろいろインカムがあるけど、とりあえず試してみたいな……」というライダーにとっては、ピッタリのモデルだといえます。
迷ったらとりあえず選んで損はなし! そんな素敵なインカム「B+COM PLAY」でした。

B+COM他モデルとの比較表。ハイエンドモデルにはさまざまな機能が搭載されていますが、そこまでの機能は使わない……というライダーも多いはず。B+COM PLAYはできないこともありますが、シングル利用であれば必要十分な機能はバッチリなのです。
情報提供元 [ サインハウス ]
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「ラジオ受信」できないから要らない。(-。-)y-゜゜゜
本体にラジオ入れたら重くなるでしょ。
スマホにラジコ入れればいいじゃん。
バイク乗ってる時に音楽聞いてたら危険。
DAYTONAのDT-KIKUDAKEでいいと思う
電源が乾電池ってのがいい。予備も嵩張らないし出先のコンビニでも買えるし。今のはラジオも受信できるしね。
車でテレビの方がもっと危険