4輪車では2012年から始まったABSの義務化、バイクでも2018年から新型車でのABS義務化が開始しています。
理由は言うまでも無く追突事故防止にとても有効だから。

しかし、未だに追突事故は起きています。
追突してしまう最大の理由は『スマホなどに気を取られて前をしっかり見ていないから』でしょう。

ではこういう安全意識の低いドライバーに追突されないためにはどうしたら良いのでしょう??
今回は追突されないために効果的かもしれない、筆者からの新カスタム提案です。

人間は思ってるほど見えていない

「錯視」については皆さんご存知だと思います。
そこにあるものは見えなかったり、無いはずのものが見えたり、実際とは異なって見える現象です。
また、マリオット盲点という「視野の一部で見えていない部分」を全員が持っています。
明順応、暗順応、対向車のライトによる蒸発現象など、見ようとしているのに見えなくなる場合もあります。

どれも人間の構造上避けられないもので、鍛えればどうにかなるものではありません。
どれだけ安全意識が高くても、どうやっても見えない瞬間が存在してしまうのです。
だからこそ、皆さんも危険を見落とさないように最大限の注意を払って運転しているはずです。

白い線の交点に存在しないはずの黒い点が見えたり消えたりしてしまう例。


対向車のライトで道路中央に立っている人物が見えなくなる蒸発現象。本当に全く見えなくなります。


暗いトンネルから明るい場所に出る時と視界が真っ白になるのは目が明るさに慣れるのに時間が掛かるため。逆に明るい場所から暗いトンネルに入ると視界真っ暗。こうした明るさの変化への反応速度は加齢と共に悪化します。

見てない人はホントに見ていない

運転時に『自分は莫大なエネルギーを持つ物体を操作している』という危機意識の低い人が大勢居るのは皆さんも感じている事でしょう。
恐らく本人は「自分が安全運転をしていない」とは思っていないと予想していますが……。

運転中にスマホ画面を注視してしまうのは論外ですが、そうでなくてもナビ画面を見るために、メーター表示を見るために、バックミラーを見るためにと、運転中に前方から視界を外す機会は多々あります。

もしもバイク乗車中に後方の車が前を良く見ていなかったら……、追突されてブッ飛ぶのはバイクに乗っている自分ですからたまりません。

安全運転を心掛けていれば運転中に視界を前方から外すのは「よくある事」です。

見てない人の注意を引く方法

追突されないためには前方の注意が疎かな人、つまり自分のブレーキランプランプが点灯している事を見逃してしまう後続車の運転手に対して『自分はいまブレーキをかけています』と強くアピールするしかありません。

この追突対策は4輪車の方が進んでいて、様々な手法が考案されてきた歴史があります。
あまり有効でなかった対策は廃れましたし、有効だった対策は今でも使われています。

ブレーキランプ表面積拡大化

大昔の車に付いていたブレーキランプはかなり小さめでした。
現在のように車種ごとに形状の異なる車種専用ブレーキランプを作る技術は無かったので汎用品を使う事が多々あり、その汎用品が当時の車の大きさ(現在の軽自動車よりも小さい場合が多い)に合わせて小さくなったのかもしれません。

その後に小さな面積では見えにくくて危ないと思ったのか単なる流行りだったのかはわかりませんが、一時期ブレーキランプの面積が非常に広大になった時期がありました。

しかしこれはあまり有効ではなかったようで、今ではすっかり廃れてしまいました。
カッコ悪かったのが原因かもしれませんが、単純にテールランプ面積を拡大しただけでは追突防止効果はそこまで無かったのも定着しなかった原因かもしれません。

大昔のテールライト面積は極めて小さな物でした。もっと昔はテールランプなんか無かったのでコレでもマシになった方。


テールライト面積極大化時代の例。一時期大流行しました。

発光バルブの高輝度化

当初は豆電球みたいな明るさしか無かったテールランプですが、バルブ(電球)の高性能化によって明るくなっていきました。
昔は直射日光が直撃するとブレーキランプが光っているのか判断できない車種もありましたが、今ではそんな車両はありません。

反射板で光を拡散して表面側に拡散用の凹凸が無いマルチリフレクターランプなども、拡散反射時に無駄に明るさを減衰させないための策として有効でしょう。

しかし明るい事にも限度があり、明る過ぎると後続車を幻惑してしまい良くありません。
フォグランプを点けっ放しの車が前に居ると非常に迷惑ですが、アレを同じく「眩しいので見ない」となって逆に安全性が低下してしまいます。
ですので、法律でもブレーキランプは上限のワット数が定められています。

晴れた夜にリヤフォグを点灯していると眩しいのでホントに迷惑。

ハイマウントストップランプ化

当初はオプション装備でしたが、追突防止に効果的だったので2006年以降は義務化された装備です。

本来のブレーキランプよりも高い位置で独立発光する補助制動灯は非常に目に止まりやすく、視界の一部にちょっと入っただけで前車がブレーキを踏んでいる事が一目瞭然。
皆さまも日々体験しているでしょうし、視認性の高さに異論を挟む余地はありません。

ハイマウントストップランプが光っているからブレーキ中だと一目で解かる……素晴らしい効果です。

ハイマウントストップランプは何故有効なのか?

ハイマウントストップランプは「目線に近い高い位置で光るから目立つ」と言われる事が多いと思います。
そのための「ハイマウント」ですし。

しかし、これが高い位置でないと有効ではないのかと言うと、『そんな事は無い』というのが私の考えです。
低い位置でも有効と考える理由は、一部の古い車のブレーキランプが非常に見やすいと思うからです。

古い車なので当然ながらハイマウントストップランプなど装備していませんし、高輝度LEDでも何でもないただの電球バルブなので特別明るいわけでもありませんし、ブレーキランプの位置は今の一般的な車から考えるとめちゃくちゃ低い位置にありますし、発光面積も名刺くらいのサイズしかありません。
でもめちゃくちゃ視認しやすい。

何故なのか?
その理由は『ライトONで光っているテールランプと離れている別の場所が光るから』ではないかと予想しています。
私の感覚が根拠の勝手な予想ですが、けっこう自信ありますよ。

それまで光っていたテールランプとは違う場所が光ると、とても視認しやすい!

人間の習性

何故別の場所が光ると視認しやすいのか?これは人間の目の特性、もっと言えば動物の本能が影響していると私は考えています。

人間は動く物に注意を向けてしまう特性を持っているので、突然それまで光っていなかった場所が光るとそれを見てしまう習性があります。
だから大した光量でなくとも『新しい光源』が出現したら無意識にそれを意識してしまうのではないかと。
逆に元から光っているテールランプがブレーキを踏んだ事で光量を増してもあまり注意が向かない……。

目の前でこれからココが光るかもしれないぞ~と意識していれば大きな面積で光量が増す方が気付きやすいかもしれません。
しかし、ぼーっと眺めているような状態なら新しい光源が出現した方が気付きやすいのではないか?
皆さんも何となく思い当たるフシがあるのではないかと思います。

そういう理由なのかは知りませんが、最近の車のテールランプはブレーキの時だけ光る部分を設けてある車種が多くなっている気がします。
緊急ブレーキ時に制動灯を高速点滅させるエマージェンシーブレーキも、単に明るく光っているだけよりも点滅させた方が視認性が高まるから採用されているのでしょう。
※通常のブレーキングで制動灯を点滅させるのは違法

明るく光り続けるよりも、暗い空間からパッと光が出現した方が注意を引きやすい。

安全性は欲しい、とは言えデザインも大事

上で書いたような理屈に従えば、バイクの場合はブレーキランプを2段重ねにして片方はブレーキの時だけ発光するようにするのが最適なはずです。
本当はもっと光源を離したいところですが、もともと設置場所の限られるバイクでは難しいので縦に2段重ね。

ただ、これを本当に実行してしまうと恐ろしくカッコ悪い事になってしまいます。
特に最近のテール周りがシュッと整っている車両でやるとせっかくのデザインが台無し!壊滅的なカッコ悪さになってしまう事は間違いありません。
追突されないための安全性は欲しいに決まってますが、その安全性のためにカッコ悪くなるのは……ちょっと遠慮したいです。

えっ?このテールランプを2段重ねに?!  絶対やりたくないですね!

安全性とカッコ良さの両立

そこでオススメしたいのが超小型で超高輝度のLEDテールランプ増設です!

既存のテールライトを全部撤去したとしても、それ単体で車検が通るほどの視認性が認められているテールランプ(ブレーキランプ)ですが、何しろビックリするほど小型です。
超小型ですが高輝度なので視認性は抜群で、だからこそそれだけで車検が通るのですが、コレを『既存のテールランプとは違う場所に増設』するのです。

テールランプとブレーキランプを兼ねている製品の場合はテールランプ機能を使わずブレーキランプのみ使用。
普段は(ライト点灯時でも)消灯していて、ブレーキ時のみ点灯するようにして使用する事で、既存のブレーキランプから離れた位置で新たな光源を生む事ができるはずです。

できれば車のハイマウントストップランプのようにテール周りの一番高い位置(後続車のドライバー目線に近い位置)で発光させたいとこですが、古い車の例のように高い位置でなくとも十分効果的なはず。
とにかく既存のテールランプの場所とは違う、離れた場所で発光させるのがポイント!

めちゃくちゃ小型なのでスタイリングへの影響はほぼ無いはず。
それに、最悪故障したとしても本来のテールランプが残っているので無灯火になってしまう事も避けられます。
ウインカーと違って点滅しないのでハイフラッシャー化を心配する必要もありませんし、配線も既存のブレーキランプと並列に繋ぐだけ。

ネオレトロ系車両のシートカウル下にマウントした例。この例では既存のテールユニットを撤去していますが、既存テールライトユニットを残したままマウントすれば容易に別体ブレーキランプが完成するはずです。


ウインカーも兼ねる製品を左右にマウントした例。もしかするとダブルウインカーも「アリ」かもしれない……。


こちらはアメリカンのフェンダーにマウントした例。テールライト左右振り分けも「アリ」かもしれない……。


テールライト左右振り分けの例。既存テールライトも残っていると仮定すると、やはり「アリ」なのでは……。

むしろカッコ良いのでは……

安全性向上のためのカスタムというと、たいていの場合はカッコ悪くなるものです。
何がカッコ良いかの判断基準は人それぞれなのですが、例えば視認性向上を狙ってウインカーを上下2段重ねにしたら大多数の方は「カッコ悪い」と思うはずです。

でも、今回提案した「超小型・超高輝度LEDブレーキランプの増設」は日中でもほとんど目立ちませんし、夜間ともなればブレーキを掛けるまで全く存在に気付けないでしょう。
そして、ブレーキ時にはカッ!と輝く小さな光源が出現……。

私はとてもカッコイイと思うのですが、どうでしょう?!
流行らないかな!!!

もしもこの極小LEDテールランプの下に普通のテールランプがあったら、立派なハイマウントストップランプとして機能するし、ご覧のようにカッコ良さだってアップしている気がしませんか?!


どう見てもハイマウントストップランプ!


全然目立たないので安全性と引き換えにダサくなる気配は感じられません。


極小LEDライトだけの場合、「いくら合法だからと言っても発光面積が小さくて視認性が……」という意見を良く見ますが、この下に既存テールライトも残したままだとすれば失う物は何も無く、安全性だけ手に入れられるような気がしませんか?

※補助制動灯は設置場所、個数、明るさについて条件が定められているので、増設の際は注意してください

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コメント一覧
  1. じゃさん より:

    カッコを無視すればヘルメットの後頭部にブレーキランプを付けるのが最良のような気がする。

  2. motoge より:

    自転車がそれで さらにワイヤレスで方向指示器付きもある

  3. 通りすがり より:

    LEDって、照らしてる側はよく見えるけど、照らされてる側としては「目眩まし」状態になって、何も見えなくなるんだよね。

    だから、照らされてる側としては、迷惑以外の何物でもない。

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