秋のツーリングシーズンの到来です。関東の紅葉時期は例年10月中旬から見頃を迎えるそうですので、今からツーリング予定を立てている方も多いと思います。
さて、紅葉といえば山間部へのツーリングになりますが、特に朝晩の気温は10℃前後と冷えこんでおり、『しっかりとした防寒対策』が必要です。そんなライダーに向けて今年も各社より秋冬ジャケットが発表されていますので、その傾向と選び方をここでご紹介致します!

2023年秋冬ジャケットの特徴を教えちゃいます!


現在Webikeでは30ブランド近いバイク用ジャケットが掲載されていますが、2023年秋冬ジャケットに関しては、各ブランドとも以下の特徴が見られます。

  • サイズラインナップの幅が広くなっている。
  • まずサイズラインナップに関してですが、XLより上のサイズ(2XL~)やワイド体(LW/XLW)と呼ばれる横幅を広くとった、ゆったりサイズまでをラインナップするメーカーが増えました。

  • レディースアイテムが充実している。
  • 女性の二輪免許取得者が増えたことや、実際にレディースサイズ用品の売り上げが各社増えたことで、従来よりレディースサイズを持つラインナップの幅を拡大させています。またカラーに関しても、(ピンクなど)女性専用カラー設定を増やしているというよりは、ブラック×ホワイト、ブラック×レッドなどメンズラインナップの同じカラーのサイズ追加で対応しているケースが多く見られます。ともかく昨年より女性ライダーの選択肢が増えています。

  • 生産都合や為替影響での値上げ、もしくはコストカットされている。
  • 円安傾向やコロナ影響による生産拠点の移動・分散により、企業側の製造コストが上がったことで、継続モデルでも値上げされていたり、あるいは品番のみ変更して価格変更されているケースが目立ちました。また新製品の中でも、プロテクターやインナーを付属→オプション設定に変更していたり、ジッパーの仕様やワッペン、刺繍などを簡素化していたりするケースがありました。もっとも今季秋冬に関しては、円安傾向を今ほど大幅に受ける前に企画・生産しているものなので、来年の秋冬商材はさらに売価が上がる予想です。

    今年の秋冬ジャケットのトレンドは!?

    今季秋冬ジャケットのトレンドとしては、昨年に続き『アウトドアテイスト』とMA-1モデルに代表される『ミリタリーテイスト』の2つです。

    『アウトドアテイスト』としては、昨年大人気だったRSタイチのモンスターオールシーズンジャケットを筆頭に、「ノースフェイス」や「ヘリーハンセン」を擁するゴールドウィンや、エッセイストとして活躍する小林夕里子さんがプロデュースするブランド「ノマディカ」とアーバニズムとのコラボモデルが発売されるなど、ラインナップの幅がより広くなっています。
    『ミリタリーテイスト』はもう言うまでもありません。トム・クルーズ主演で話題を呼んだ「トップガン マーヴェリック」の影響です。各ブランドともMA-1をルーツとするジャケットをラインナップに加えていますが、細部の仕様がそれぞれ異なるので、その違いを抑えつつ好みの一着を探してみてください。

    カラーとしてはやはりブラック基調が多いですが、ブラック一択という感じでもなく、グレーやガンメタ、カーキやベージュにも人気が分散しています。デザインとしてはロゴの表示含めて控えめになりつつあります。ブラックに差し色としてオレンジや蛍光イエローなど、目を引く強いカラーを採用しているのも昨今の特徴です。

    デザインとしては、カモフラ柄も徐々に少なくなり、その代わりにブラックの仕様違い(そばでよく見るとブラックの柄がブラックの生地に入っているパターン)が採用されています。
    個人的には「トップガン マーヴェリック」への感謝の意を込める意味でも、フライトジャケットやMA-1モデルが一押しです!

    秋冬ジャケットの選び方

    それではいよいよおすすめのモデルを発表、、、する前に。
    『秋冬ジャケットの選び方』で注意点を記載しておきます。

  • 春秋用ジャケットと冬用ジャケットの違い
  • 『秋冬ジャケット』と一口に言っても、その違いは大きくあるので注意が必要です。
    秋物=春物がほぼ同じで、Webikeのジャケットカテゴリーでは「オールシーズンジャケット」と呼ばれているものになります。
    特徴としては、中綿は薄め(もしくは入っていない)で、防風効果の高いインナーを装備している二層構造になっています。また胸部や背中、二の腕のあたりにジッパー開閉式のベンチレーションが設けられているため、「ちょっと暑いな」と感じたときに走行風を導入出来るような仕組みが設けられています。
    「オールシーズン」や「3シーズン」とも呼ばれていることからも、どちらかと言うと「春/秋+初夏まで」のイメージで最高気温でも10℃を下回るような真冬での使用には向いていません。

    一方で『冬用ジャケット』とは、Webikeのジャケットカテゴリーでは「ウィンタージャケット」と呼ばれています。
    その名のとおり「真冬」でこそ本領を発揮するジャケットです。防風効果はもちろん保温性の高い中綿素材をふんだんに使用しており、着た瞬間から暖かさにすっぽり包まれるのが分かります。その暖かい空気をそこに逃がさないように、また冷たい外気を極力中に入れないように、首元や手首周りなどをしっかり密閉する構造になっています。夏場はもちろん、最高気温で20℃を超えて太陽光の暖かさを感じるくらいになると、ずっと着続けるのが難しいくらい暑いです。

    秋冬と呼ばれるこの時期に、「オールシーズンジャケット」と「ウィンタージャケット」が同じタイミングで店頭に並びますが、自分が気に入った一着がどちらのカテゴリーなのか、買い物カゴに入れる前に再度確認してみてください。

  • インナーになにを(どのくらい)着るのか
  • もう一つ注意が必要なのが『サイズ感』です。
    当然ですが冬の場合、メッシュジャケットなど夏物を着る時よりも内側には厚手の服(例えばTシャツ+パーカー)を着た状態でジャケットを着ます。もともとゆったりした裁断のジャケットであったり、もしくは少し大きいサイズを着るのが好みの方は問題ないですが、サイズぴったりでタイトに着る方は、夏物と同じサイズ感で選んでしまうときつくなってしまいます。
    系統として、Webikeの「シチュエーション カテゴリー別」で表記されている中で、「スポーツ走行」と「カフェ/ライダース」に分類されるジャケットは、もともと裁断がタイトめにつくられているので、特に中に着こむタイプの方はワンサイズ大き目を選ぶと良いでしょう。

  • 透湿性について
  • 最後に『透湿性』についてです。
    冬用ジャケットは上述のとおり保温力が高いジャケットですが、冬とはいえ動けば汗をかきます。ジャケット自体の透湿性が低い場合、このかいた汗を外へ発散させることが出来ずジャケットの内側に溜まってしまうことで、体温が奪われ汗冷えをする原因となります。
    ですので冬用ジャケットを選ぶ場合、防水効果と防寒効果はもとより「透湿性の高いジャケット」を選ぶと、より快適にすごせるのでチェックしてみてください。

    今年のおすすめブランド ①

    VANSON:バンソン

    VANSONと言えばアメリカを代表するレザーウェアブランドですが、日本で見かけるVANSONジャケットには2種類あります。
    1つ目はアメリカ本国から輸入されたレザージャケットです。使い続けることで馴染んでくる革質とタフさとボリューム感を備えた雰囲気は、とくにバイカーに人気ですが、今回ご紹介したいのはこちらでなく、日本のオールドネイビーという会社がアメリカのVANSONよりライセンスを受けて生産している『テキスタイルジャケット』です。
    ナイロンやコットンをベースにミリタリーテイスト溢れるシルエットと、VANSONの世界観とがマッチしています。ただ今回おすすめに選んだ理由はその雰囲気のみでなく、実際に試着した際にどのジャケットシリーズでもしっかりとした保温力があったことによります。

    見た目だけでなくその中身まで、しっかりフライトジャケットとして造り込まれたVANSONに今年初挑戦してみるのはいかがでしょうか?

    今年のおすすめブランド ②

    KADOYA:カドヤ

    昨年9月に浅草本店を改装したことで、さらに雰囲気を一新したカドヤ。「革」「ライダース」といった古き良きモーターサイクルカルチャーと、「スウェット」「パーカー」「カフェスタイル」といった新しいテイストを上手く融合させている、ここ最近では一番大きく変化し続けているブランドではないでしょうか。
    そんなカドヤより、今季新しくリリースされたレザージャケットが『フーデッドレザーダウンジャケット』。シルエットに拘ったレザーダウンジャケットで、表地側にはダウンとフェザーを8:2で封入し、裏地側にはアルミ熱反射フィルムも装備しており、バイク使いと普段使いを兼ね防寒性とシルエットに拘った一着となっています。
    このジャケットのレザーとして使用されているのが「オイルカウ」。オイルカウとは生後2年以上のメスの牛の革で、特徴としては全体的に柔らかく、キメが細かくソフトな感触で柔らかく吸い付くような履き心地となっています。軽過ぎない質感はライディング時にバタツキが少なく風のストレスを軽減してくれます。
    また肘・肩・背中にはプロテクターポケットも設けられているため、ライディングジャケットとしての造りもしっかりと抑えられています。

    カドヤのジャケットは安全性、機能性へのこだわりは勿論の事、タウンユースにも馴染むライダースウェアブランドです。そんな「カドヤ」の独自性のある商品群を試してみてはいかがでしょうか?

    今年のおすすめブランド ③

    KUSHITANI:クシタニ

    「機能美」という言葉がここまで当てはまるブランドはクシタニをおいて他にないと確信しています。
    カジュアルテイストがバイク用ジャケットにも浸透していくなかで、「スポーツ走行」向けのライディングジャケットを踏襲しつつ、他ブランドとは異なるベクトルの美しさ・カッコよさをクシタニは持っています。それは同じライディングジャケットというカテゴリーの中でも、例えば使用している生地であったり、裁断や縫い方であったり、開閉するチャックの位置や長さであったり、様々なところに現れています。
    通常、デザイン⇔機能性は両立しづらいものと認識されていますが、クシタニの場合、機能性を昇華させ続けた結果がデザインにつながっているブランドです。その裏付けとして、ホンダやヤマハ、ヨシムラ、56デザインといった有名バイクウェアブランドとのコラボモデルが多いのも頷けます。
    今季一番人気は、ゆったりとした着心地の『ウインターアーカナリブブルゾン』と思います。ダイヤ柄リップと杢調を品良く融合させ、ストレッチ機能を持たせた防水透湿生地を採用しており、インナーには脱着式のダウンライク防寒インナーを装備。その保温力はバイクを降りたときにこれ一着でも十分なほどです。

    選ぶ際に注意して欲しいのは「サイズ感」。クシタニジャケットは全体的に半サイズタイトめの設計なので、「LかXLか?」など、2つのサイズ間で迷うことが多い方や、内側に着こむ方、ゆったりめにジャケットを着たい方はワンサイズ大き目を選ぶことをおすすめします。

    今年のおすすめブランド ④

    RS TAICHI:アールエスタイチ

    数あるバイクウェアブランドの中でも、RSタイチは今最も着ているライダーを目にするブランドではないでしょうか。そのラインナップはジャケットのみに留まらず、グローブはもとよりシューズ、バッグにまで広く及んでいます。
    ただやはりその本領はジャケット!オールシーズンで使えてパーカースタイルが流行るきっかけとなったコーデュラフーディーや、昨年大人気で冬が本格化する前に完売してしまった『モンスターオールシーズンパーカー』は今年も継続モデルとしてラインナップに加わっています。

    ただRSタイチの冬モノといえばやはり「e-HEAT」で馴染みのある『電熱ウェア』を思い浮かべる人も多いハズ。アイテム自体はジャケットとグローブがあり、それぞれ専用バッテリーや車載12V電源などに直接つなぐタイプと、ウェア自体にバッテリーを内蔵させるタイプの2種類があります。特に「e-HEAT インナージャケット」はもはや冬の定番商品。軽量+薄手生地を採用した電熱インナーで、中綿を使用しないためスリムタイプなど様々なアウタージャケットと組み合わせやすく、冬のツーリングには手放せなくなるインナージャケットです。

    今年のおすすめブランド ⑤

    IXON:イクソン

    IXONと言えば、レースイメージが強い人が多いかもしれませんが、設立当初からストリート向けアパレルも主力で、ラインナップもアーバン仕様やツーリング向けモデルがメイン。そこにレースで培ったノウハウや技術が活かされているジャケットを展開しています。
    特徴としては、高い機能性とフランス人デザイナーによるスタイリッシュなデザイン性が挙げられますが、嬉しいことに日本人の体型に合わせたアジアンフィットも大きな特色となっています。
    そんなIXONからオススメしたい一着が、フラッグシップに相当する『M-PARK WP A』。都会的デザインのテキスタイルジャケットで、IXON独自の透湿防水フィルム「XDRY3L」を採用し、表地のすぐ裏にフィルムをラミネートすることで、生地が雨を含まない防水仕様になっています。一般的な透湿防水ジャケットはラミネートされておらず、雨が浸みて重くなってしまう製品が多いが、本作は常に快適さをキープできる新感覚ライディングジャケットとなっています。

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシ3選 ①

    KUSHITANI:クシタニ|ウインターアメニタジャケット

    アウトドアテイストのフードスタイルウインタージャケット
    メイン生地で使用しているリップストップはとても軽量で、長時間のツーリングでも身体の疲労を最小限に抑えてくれます。また、簡易防水仕様なので突然の小雨程度ならレインスーツを使用することなく走り続けることができます。
    保温性の高い脱着式防寒インナーを外せば、春・秋にも使用することができ、長い期間快適に過ごすことができます。
    ネイキッドからカフェレーサーなど幅広いスタイルのバイクに合う一着です。

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシジャケット3選 ②

    RS TAICHI:アールエスタイチ|ヒューズ オールシーズンジャケット

    雪でも雨でも大丈夫!防水性やCEプロテクターなどのライディングに必要な機能を備えたストリートスタイルのライディングジャケット
    防水性やCEプロテクターなどのライディングに必要な機能を備えた、ツーリングにも街歩きにもぴったりな一着です。
    安全面では、標準装備の肩・肘・背中の各プロテクターを装備しており、万が一のときは安心です。また、防水透湿素材のおかげで、蒸れを軽減してくれるので雨天走行時も快適です。
    保温力をもつインナージャケットの二重構造で、気温やシーンに合わせてそれぞれ単体や組み合わせでの着用が可能なので、天気の急変に見舞われかねない宿泊・ロングツーリングなどにおすすめです。

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシ3選 ③

    IXON:イクソン|M-NIGHT WP A 秋冬オールシーズンジャケット

    洗練されたミリタリーフォルムと伸縮性が魅力。アーバンさとミリタリーを融合した新感覚ライディングジャケット。
    各部のバックルに加え、ミリタリーウェアでよく使われるリップストップ生地が一段とアーミーな雰囲気を強めています。
    デザインだけでなく、ストレッチソフトシェルを採用し抜群の運動性能を誇る、究極の秋冬ジャケットといえるでしょう。
    また、IXONは日本人の体形に合わせたサイズ感やプロテクションの配置で着心地の良さも好評で、実際にライディングしてみると伸縮性のある生地が動きを妨げずまさに「快適」の一言。生地は透湿防水のストレッチソフトシェルを採用し、アウター防水のXDRY3Lとは異なり表面の生地に雨が浸み込みはしますが、防水性はしっかり確保しています。

    個人的にはカーキやブラックといった「王道カラー」で、オートバイの車種を問わずマッチングがよいこともあり今季最もおすすめしたいモデルになります。

    ズバリ・今年の秋冬ジャケットは「買い」なのか?

    最後に一番気になる部分について触れておきます。
    正直昨年の秋冬モデルから大きく変更になったモデル・ブランドは少ないので、今すぐに買い替える必要のない方は無理をして探さなくてもよいと思います。一方で今シーズン限りで買い替えようと思っている方、新しくバイクに乗り始めた方には、とてもおすすめしやすいシーズンだと思います。理由として、昨年からの継続モデルが多いため、サイズ感や継続使用した時の感想などインプレも多く出回っており、購入前に多く情報を集めることが出来るからです。

    と、この記事を書き出しているさなかにも気温が下がりはじめ、特に朝晩の寒さが身に染みる季節になりました。(ちょっと急です。。)ぜひお気に入りの一着を今年選ぶ際の参考にしてください!

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