気付けばもう10月、秋の紅葉シーズンの到来です。関東の紅葉時期は例年10月中旬から見頃を迎えるそうですので、今からツーリング予定を立てている方も多いと思います。
さて、紅葉といえば山間部へのツーリングになりますが、特に朝晩の気温は10℃前後と冷えこんでおり、しっかりとした防寒対策が必要です。そんなライダーに向けて今年も各社より秋冬ジャケットが発表されていますので、その傾向と選び方をここでご紹介致します!

2022年秋冬ジャケットの特徴を教えちゃいます!


現在Webikeでは30ブランド近いバイク用ジャケットが掲載されていますが、2022年秋冬ジャケットに関しては、各ブランドとも以下の特徴が見られます。

  • サイズラインナップの幅が広くなっている。
  • まずサイズラインナップに関してですが、XLより上のサイズ(2XL~)やワイド体(LW/XLW)と呼ばれる横幅を広くとった、ゆったりサイズまでをラインナップするメーカーが増えました。

  • レディースアイテムが充実している。
  • 女性の二輪免許取得者が増えたことや、実際にレディースサイズ用品の売り上げが各社増えたことで、従来よりレディースサイズを持つラインナップの幅を拡大させています。またカラーに関しても、(ピンクなど)女性専用カラー設定を増やしているというよりは、ブラック×ホワイト、ブラック×レッドなどメンズラインナップの同じカラーのサイズ追加で対応しているケースが多く見られます。ともかく昨年より女性ライダーの選択肢が増えています。

  • 生産都合や為替影響での値上げ、もしくはコストカットされている。
  • 円安傾向やコロナ影響による生産拠点の移動・分散により、企業側の製造コストが上がったことで、継続モデルでも値上げされていたり、あるいは品番のみ変更して価格変更されているケースが目立ちました。また新製品の中でも、プロテクターやインナーを付属→オプション設定に変更していたり、ジッパーの仕様やワッペン、刺繍などを簡素化していたりするケースがありました。もっとも今季秋冬に関しては、円安傾向を今ほど大幅に受ける前に企画・生産しているものなので、来年の秋冬商材はさらに売価が上がる予想です。

    今年の秋冬ジャケットのトレンドは!?

    今季秋冬ジャケットのトレンドとしては、昨年に続きアウトドアテイストとMA-1モデルに代表されるミリタリーテイストの2つです。
    アウトドアテイストとしては、昨年大人気だったRSタイチのモンスターオールシーズンジャケットを筆頭に、「ノースフェイス」や「ヘリーハンセン」を擁するゴールドウィンや、エッセイストとして活躍する小林夕里子さんがプロデュースするブランド「ノマディカ」とアーバニズムとのコラボモデルが発売されるなど、ラインナップの幅がより広くなっています。
    ミリタリーテイストはもう言うまでもありません、トム・クルーズ主演で話題を呼んだ「トップガン マーヴェリック」の影響です。各ブランドともMA-1をルーツとするジャケットをラインナップに加えていますが、細部の仕様がそれぞれ異なるので、その違いを抑えつつ好みの一着を探してみてください。
    カラーとしてはやはりブラック基調が多いですが、ブラック一択という感じでもなく、グレーやガンメタ、カーキやベージュにも人気が分散しています。デザインとしてはロゴの表示含めて控えめになりつつあります。ブラックに差し色としてオレンジや蛍光イエローなど、目を引く強いカラーを採用しているのも昨今の特徴です。
    デザインとしては、カモフラ柄も徐々に少なくなり、その代わりにブラックの仕様違い(そばでよく見るとブラックの柄がブラックの生地に入っているパターン)が採用されています。
    個人的には「トップガン マーヴェリック」への感謝の意を込める意味でも、フライトジャケットやMA-1モデルが一押しです!

    秋冬ジャケットの選び方

    それではいよいよおすすめのモデルを発表、、する前に秋冬ジャケットの選び方で注意点を記載しておきます。

  • 春秋用ジャケットと冬用ジャケットの違い
  • 「秋冬ジャケット」と一口に言っても、その違いは大きくあるので注意が必要です。秋物=春物がほぼ同じで、Webikeのジャケットカテゴリーでは「オールシーズンジャケット」と呼ばれているものになります。特徴としては、中綿は薄め(もしくは入っていない)で、防風効果の高いインナーを装備している二層構造になっています。また胸部や背中、二の腕のあたりにジッパー開閉式のベンチレーションが設けられているため、「ちょっと暑いな」と感じたときに走行風を導入出来るような仕組みが設けられています。「オールシーズン」や「3シーズン」とも呼ばれていることからも、どちらかと言うと春/秋 + 初夏 までのイメージで最高気温でも10℃を下回るような真冬での使用には向いていません。
    一方で冬用ジャケットとは、Webikeのジャケットカテゴリーでは「ウィンタージャケット」と呼ばれています。その名のとおり「真冬」でこそ本領を発揮するジャケットです。防風効果はもちろん保温性の高い中綿素材をふんだんに使用しており、着た瞬間から暖かさにすっぽり包まれるのが分かります。その暖かい空気をそこに逃がさないように、また冷たい外気を極力中に入れないように、首元や手首周りなどをしっかり密閉する構造になっています。夏場はもちろん、最高気温で20℃を超えて太陽光の暖かさを感じるくらいになると、ずっと着続けるのが難しいくらい暑いです。
    秋冬と呼ばれるこの時期に、「オールシーズンジャケット」と「ウィンタージャケット」が同じタイミングで店頭に並びますが、自分が気に入った一着がどちらのカテゴリーなのか、買い物カゴに入れる前に再度確認してみてください。

  • インナーになにを(どのくらい)着るのか
  • もう一つ注意が必要なのがサイズ感です。当然ですが冬の場合、メッシュジャケットなど夏物を着る時よりも内側には厚手の服(例えばTシャツ+パーカー)を着た状態でジャケットを着ます。もともとゆったりした裁断のジャケットであったり、もしくは少し大きいサイズを着るのが好みの方は問題ないですが、サイズぴったりでタイトに着る方は、夏物と同じサイズ感で選んでしまうときつくなってしまいます。系統として、Webikeの「シチュエーション カテゴリー別」で表記されている中で、「スポーツ走行」と「カフェ/ライダース」に分類されるジャケットは、もともと裁断がタイトめにつくられているので、特に中に着こむタイプの方はワンサイズ大き目を選ぶと良いでしょう。

  • 透湿性について
  • 最後に透湿性についてです。冬用ジャケットは上述のとおり保温力が高いジャケットですが、冬とはいえ動けば汗をかきます。ジャケット自体の透湿性が低い場合、このかいた汗を外へ発散させることが出来ず、ジャケットの内側に溜まってしまうことで、体温が奪われ汗冷えをする原因となります。ですので冬用ジャケットを選ぶ場合、防水効果と防寒効果はもとより、透湿性の高いジャケットを選ぶと、より快適にすごせるのでチェックしてみてください。

    今年のおすすめブランド ①

    VANSON:バンソン

    VANSONと言えばアメリカを代表するレザーウェアブランドですが、日本で見かけるVANSONジャケットには2種類あります。1つ目はアメリカ本国から輸入されたレザージャケットです。使い続けることで馴染んでくる革質とタフさとボリューム感を備えた雰囲気は、とくにバイカーに人気ですが、今回ご紹介したいのはこちらではありません。
    もう1つのVANSONは、日本のオールドネイビーという会社がアメリカのVANSONよりライセンスを受けて生産しているテキスタイルジャケットです。ナイロンやコットンをベースにミリタリーテイスト溢れるシルエットと、VANSONの世界観とがマッチしています。ただ当然ですが、今回おすすめに選んだ理由はその雰囲気のみでなく、実際に試着した際にどのジャケットシリーズでもしっかりとした保温力があったことによります。
    見た目だけでなくその中身まで、しっかりフライトジャケットとして造り込まれたVANSONに今年初挑戦してみるのはいかがでしょうか?

    今年のおすすめブランド ②

    KADOYA:カドヤ

    9/9(金)に浅草の本店を改装したことで、さらに雰囲気を一新したカドヤ。「革」「ライダース」といった古き良きモーターサイクルカルチャーと、「スウェット」「パーカー」「カフェスタイル」といった新しいテイストとを上手く融合させている、ここ最近では一番大きく変化し続けているブランドではないでしょうか。
    今季秋冬でも、ニットの街、新潟県・五泉にて生産された生地を用いたロンTタイプのライダースニットをリリースするなど、意欲的なアイテムが多いです。
    一方で新しいレザージャケットもリリースされました。その名も「MAVERIC:マーヴェリック」。名前からも分かるとおり、フライトジャケットベースですが、馴染みやすみゴート(山羊)革を使用しており、耐摩耗性を高めています。また肘・肩・背中にはプロテクターポケットも設けられているため、ライディングジャケットとしての造りもしっかりと抑えられています。
    またこちらは来春発売予定のオールシーズンジャケットですが、人気バイク漫画「湘南爆走族」の40周年を記念した限定生産モデルもラインナップされています。

    今年のおすすめブランド ③

    KUSHITANI:クシタニ

    「機能美」という言葉がここまで当てはまるブランドはクシタニをおいて他にないと確信しています。カジュアルテイストがバイク用ジャケットにも浸透していくなかで、「スポーツ走行」向けのライディングジャケットを踏襲しつつ、他ブランドとは異なるベクトルの美しさ・カッコよさをクシタニは持っています。それは同じライディングジャケットというカテゴリーの中でも、例えば使用している生地であったり、裁断や縫い方であったり、開閉するチャックの位置や長さであったり、様々なところに現れています。通常、デザイン⇔機能性は両立しづらいものと認識されていますが、クシタニの場合、機能性を昇華させ続けた結果がデザインにつながっているブランドです。その裏付けとして、ホンダやヤマハ、ヨシムラ、56デザインといった有名バイクウェアブランドとのコラボモデルが多いのも頷けます。
    今季一番人気はアウトドアテイストを取り入れたウィンターアメニタジャケットと思います。フード付きスタイルながら前傾姿勢を取ったときにも、首の動きを妨げないような裁断を採用しています。インナーには脱着式のダウンライク防寒インナーを装備しており、その保温力はバイクを降りたときにこれ一着でも十分なほどです。
    冬でも長距離を走る本格派のライダーにはアロフトジャケットをおすすめします。防風効果の高いミドル丈を採用しており、また初期耐水圧30,000mm以上、透湿性17,000g/m2/24hとレインウェアと遜色ない耐水性を誇ります。
    一点注意して欲しいのはそのサイズ感。クシタニジャケットは全体的に半サイズタイトめの設計なので、LかXLか?など、2つのサイズ間で迷うことが多い方や、内側に着こむ方、ゆったりめにジャケットを着たい方はワンサイズ大き目を選ぶことをおすすめします。

    今年のおすすめブランド ④

    RS TAICHI:アールエスタイチ

    RSタイチは数あるバイクウェアブランドの中でも、今最も着ているライダーを目にするブランドではないでしょうか。そのラインナップはジャケットのみに留まらず、グローブはもとよりシューズ、バッグにまで広く及んでいます。
    ただやはりその本領はジャケット!オールシーズンで使えてパーカースタイルが流行るきっかけとなったコーデュラフーディーや、昨年大人気で冬が本格化する前に完売してしまったモンスターオールシーズンパーカーは今年も継続モデルとしてラインナップに加わっています。また人気アパレルブランド:NEWERAとのコラボモデルも継続されていますので、普段着にバイクテイストを取り入れたい方には特におすすめです。
    ただRSタイチの冬モノといえばやはり「e-HEAT」で馴染みのある電熱ウェアを思い浮かべるのではないでしょうか。アイテム自体はジャケットとグローブがあり、それぞれバッテリーやシガーソケットなどの車体電源に直接つなぐタイプと、ウェア自体にバッテリーを内蔵させるタイプの2種類があります。特に電熱グローブはおすすめで、どれほど高額なウィンターグローブをもってしても、電熱グローブ+ハンドルカバーの組み合わせには勝てないのでは、と思ってしまうほどです。

    今年のおすすめブランド ⑤

    KOMINE:コミネ

    最後に今年とくにおすすめ出来るブランドがコミネです。「コミネマン」と呼ばれたちょっと野暮ったい(失礼!)デザインと低価格路線のイメージはもはや過去の話。今年のコミネは一味違います。価格帯を低めに抑えてくれている部分は変わらずですが、デザインに関しては今流行のアウトドアテイストやミリタリーテイストをしっかり取り込んでおり、他ブランドとも遜色ない仕上がりになっています。またライディングギアとして、プロテクターを全モデルで標準装備している点も嬉しいですね。
    コミネブランドの最大の特徴は、何と言ってもそのバリエーションの広さです。ジャケットのシリーズやカラーバリエーションの豊富さもそうですが、特筆すべきはそのサイズ数です。M/L/XLは当然のことで最大6XLBまで用意されています。レディースサイズでもWM/WLの上にWXLが設定されているので、普段メンズサイズと迷う方でも選びやすいと思います。
    RSタイチ同様に電熱ウェアもラインナップしています。基本的に購入してから1年以内であれば保証対象期間となり、通常の使用環境における故障であれば無償で修理が受けられるため、万が一のときにも安心です。

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシ3選 ①

    ROUGH&ROAD|WSプリマロフト(R)ポーラージャケットFP


    今年はスタッフで在庫対象ブランドの全モデルを試着したのですが、その中でも強く記憶に残るくらい「暖かさ」を感じたのが、こちらのジャケットでした。訊けば元旦の宗谷岬ツーリングに耐えられる仕様にしているんだとか。それなりにジャケットの重量感はあるものの、暖かい空気の層を何層も内側に着込む感覚は、他のジャケットでは味わえないものでした。春秋向けのスリーシーズン対応モデルとは異なる、10℃を切ってからその本領が発揮されるこちらのジャケットは一度試す価値アリです!

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシジャケット3選 ②

    KADOYA:カドヤ |EURO CAPP ジャケット 【K’S LEATHER】


    今ではもはや主流となったフードスタイルと革ジャンとを融合させた草分け的な存在です。その後各メーカーからこちらの派生モデルが多く発売されました。スタイルとしてはネオレオトロやカフェスタイルとの親和性が高く、柔らかなオイルドゴート(山羊革)を使用した独特の風合いと質感が人気です。これまではブラック一色でしたが、昨年はワインレッドとネイビーがラインナップに加わりました。そして今年、多くのユーザーからの要望を受けてレディース専用サイズがブラックとワインレッドで設定されました。サイズもWS/WM/WLと幅広くカバーしているのが嬉しいですね!

    Webikeバイヤーが選ぶ!イチオシ3選 ③

    VANSON|MA-1ジャケット


    今年No.1を一個選んで!と言われたらやはりMA-1モデルから一着選びたいと思います。そして数あるMA-1モデルの中でも最も印象に残ったのが、VANSONのこちらのモデルです。VANSONのMA-1モデルは価格帯別に3種類存在しますが、やはり刺繍や本革製のロゴを採用している最上級モデルの質感が高くて雰囲気が良いです。左上腕部に設けられたタグやユーティリティポケット、裾に設けられた無線機を引っかけるためのタグなど、細部を忠実に再現している一方で、裁断に関してはオートバイのライディングに適したものに変更しつつ、雰囲気を損ねていない点が秀逸です。もちろん防寒性は非常に高く、秋も深まった時期から厳冬にかけて活躍してくれます。ブラック/カーキ/ベージュの3色がラインナップされており、どの色でもカッコよく映えるので迷いますが、個人的にはカーキやブラックといった「王道」からあえて外したベージュこそ、オートバイの車種を問わずマッチングがよいこともあり、もっともおすすめしたいモデルになります。

    ズバリ・今年の秋冬ジャケットは「買い」なのか?

    最後に一番気になる部分について触れておきます。
    正直昨年の秋冬モデルから大きく変更になったモデル・ブランドは少ないので、今すぐに買い替える必要のない方は無理をして探さなくてもよいと思います。一方で今シーズン限りで買い替えようと思っている方、新しくバイクに乗り始めた方には、とてもおすすめしやすいシーズンだと思います。理由として、昨年からの継続モデルが多いため、サイズ感や継続使用した時の感想などインプレも多く出回っており、購入前に多く情報を集めることが出来るからです。
    と、この記事を書き出しているさなかにも気温が下がりはじめ、特に朝晩の寒さが身に染みる季節になりました。(ちょっと急です。。)ぜひお気に入りの一着を今年選ぶ際の参考にしてください!

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