樹脂部品の劣化は致し方ないもの。しかし、そんな場面に遭遇したなら、可能な限り「現状最善の修理方法」で、しっかり修理したいのがサンデーメカニックだろう。樹脂部品の接着にも様々な方法があるが、ここでは芯線埋め込み補強による修理方法にチャレンジしてみた。

特に樹脂外装部品の取り外しは要注意



高年式車の場合は、樹脂外装部品が劣化する前に、マウント側のダンパーゴムが硬化してしまうパターンが多い。ゴムダンパーの硬化によって、部品脱着しにくくなってしまう。そんな状況で無理に引っ張れば樹脂ピンは簡単に折れてしまう。まずはダンパーゴムを新品部品に交換し、さらにピン穴もしくは樹脂部品のピンにはシリコン系グリスを薄く塗布することで脱着作業が想像以上に容易になる。旧車のサイドカバーはダンパーゴムに差し込むだけの例が多いので、シリコングリスは必ず併用したい。この樹脂カバーは過去に接着修理された痕があった。

ホットボンドで修理した痕跡か!?



ホットボンドでも接着剤でも、残留ケミカルを完全に除去してから修理に取り掛かりたい。今回の接着剤は乳白色のホットボンドのように見えたので、ハンダごてで残量物を温めてからスクレパーで削ぐと、簡単に取り外すことができた。

熱した芯線を埋め込むプラスチックリペア

細いピアノ線の芯が様々な形状に曲げられ、修理患部に埋め込むことで折れた部品を修理補強するのがプラスチックリペア(ストレート工具製)。いきなり作業するのではなく、患部に芯線を押し付け、溶け込み速度をダイヤルで調整してから作業侵攻しよう。早く溶けすぎても良くないので、ジワジワと溶け込むスピードに調整するのが良い。

撮影協力:ストレート(https://www.straight.co.jp/ 

患部に埋め込まれた芯線が補強に



芯線には太さや形状があるため、適材適所で使い分けるのが良い。溶け込ませるとゲジゲジの痕が残るので、ハンダごてを利用してゲジゲシ部分に押し付けたり撫でたりすることで、患部の仕上がりは明らかに良くなる。やり方次第で、何事も無かったかのような雰囲気に仕上げることもできる。

POINT

  • ポイント1・ 樹脂部品の割れ修理は接着剤ではなく熱利用がベスト
  • ポイント2・ 作業開始前には幹部を脱し洗浄し時には塗料剥離
  • ポイント3・ 芯線修理後の表面を平たんに慣らすと仕上がり見た目が良くなる

高年式車でも無理をすれば、バキッ………。低年式車や旧車なら、普通にケアしたつもりでも、バキッ………。外装樹脂部品を脱着する際に遭遇しやすいのが、固定部や差し込みピン部分の折れだろう。樹脂部品の劣化や硬化がトラブル原因だが、決してそれだけではなく、フレーム側やマウント側に組み込まれる受け側=ゴムダンパーの硬化やプラスチック化が、そのようなトラブルを招いてしまうことも多い。外装部品を取り外そうとしたときに、硬くて抜けないことが良くある。そんなときには、決して無理せずに引き抜くように心掛けよう。どうしても引き抜けない時には、差し込みマウント部分周辺にタイヤレバーを差し込み(部品にキズを付けないようにウエスも併用)、テコの原理で部品を持ち上げながら脱着するのが良い。

外装部品の脱着不良は、マウントダンパーゴムの劣化硬化が圧倒的に多い。ダンパーゴムが劣化気味!?とか明らかに硬いと思った時には、純正部品のダンパーマウントゴムへ交換しよう。すでに販売中止になっている部品の場合は、似た感じの他機種用純正部品を流用したり、一般補修部品のラバーダンパーへ交換するのも良いだろう。また、差し込み部分の滑りを良くするために、ラバーグリスやシリコン系グリスを塗布することで、スムーズな部品の脱着が可能になる。

ここで修理したカウルマウント部分は、過去に接着剤やホットボンドで補修した痕が残っていた。適材適所で接着剤は利用できるが、決して長持ちするものではない。特に、チカラが加わる部分の修理には適していない。こんなケースでお勧めできる修理方法のひとつに「熱した芯線を埋め込むプラスチックリペア」がある。ピン部分にはチカラが加わりやすいので、単純な接着では再び割れてしまうことが多い。そんなときに芯線を埋め込むことで、それが補強となり、簡単には再発しなくなるものだ。

芯線を埋め込むことで、修理部分の樹脂表面にはゲジゲジの痕が残ってしまうが、気になるときには熱したハンダごてを軽く押し付けたり、表面を滑らせるように撫でることで、ゲジゲシの痕を平滑に見せることもできるので、チャレンジしてみるのも良いだろう。

コメント一覧
  1. 匿名 より:

    昔はプラスチックリペアが業者向けしか無く高かった。
    ストレートが安いの出してくれて良かった。

    自分が修理するときは先ず瞬間接着剤のプライマーで処理して瞬間接着剤を耐衝撃用+効果促進スプレーで位置決め借り固定件補強でとめる。
    その状態でプラスチックリペアを埋め込み、更にストレートのプラスチック溶接のコテで割れたところを接合と埋め込んだワイヤーの跡を埋め戻す。

  2. チロ より:

    自分は昔からのプラリペア使ってます
    欠けて部品が無くなってても似たパーツから型取りして再生もできるし、慣れるとかなり便利
    肉盛りもできますよ

  3. ぽんぽこ より:

    5年くらい前にアストロプロダクツで見て購入。車、バイクばかりでなく家庭用品のほとんどのプラ破損品を強度を保ったまま修理できる唯一無二のものとして重宝している。

  4. V-TWIN magna-S より:

    私も武藤商事のプラリペア派です。("⌒∇⌒")
    プラリペアは接着剤ですが接着剤自体がアクリル樹脂として硬化するので強度がUPし、接着箇所から再度破損することが無いため重宝しています。(^^)

  5. 匿名 より:

    ためになる記事でした。ただ、誤字が目立ち、やや読みづらかったです……。できたら修正をお願いします。

    作業侵攻
    幹部を脱し洗浄し時には塗料剥離

  6. 匿名 より:

  7. 匿名 より:

    このサイズの補修ならブラリペアだな

  8. 匿名 より:

    ダイソーで売ってる紫外線硬化レジンも使い方次第で便利ですよ

コメントを残す