ケーシー・ストーナーやアレックス・リンスなど、MotoGPファンなら誰もが知るライダーのヘルメットがノーランというブランドであることをご存じでしょうか?
ノーランは1972年に創業したイタリアのヘルメットメーカーで、今日その規模は欧州最大にまで成長しています。現在ノーランでは「NOLAN」と「X-lite」の2ブランドを製造しおり、日本ではどちらも㈱デイトナが輸入元として取扱いしています。
今回は7月下旬に発売が予定されているツーリング向けフルフェイスヘルメット「N80₈」のテストサンプル(欧州仕様)をお借りしたので、早速インプレしていきます!

ノーランヘルメットの新商品「N80₈」とは?

ノーランのツーリングヘルメットで最も人気の高かった「N87」の後継モデルです。従来からのインナーバイザーや転倒時の安全性を高めるエマージェンシーリリースシステムは継続されています。
ヘルメットのあご紐部分はラチェット式を採用しています。なんと世界で初めてラチェット式のあご紐を採用したのはノーランとの事でした。
帽体は独自開発したハイグレードLEXANポリカーボネートを使用しており、日本国内仕様ではSG規格を取得しています。ヘルメット帽体は2種類で、SとM・LとXLが共通帽体となっています。
ヘルメットカラーのバリエーションはソリッドカラーモデルとグラフィックモデルの2種類が設定されています。ソリッドカラーモデルは、メタルホワイト・スレートグレー・フラットバルカングレー・フラットブラックの4種類です。グラフィックモデルも4種類用意されています。

【タイプ】ソリッドカラーモデル、グラフィックモデル
【カラーリング】ソリッドカラーモデル:メタルホワイト・スレートグレー・フラットバルカングレー・フラットブラック、
【サイズ】S・M・L・XL
【税込定価】ソリッドカラーモデル:¥34,980-、グラフィックモデル:¥41,800-
【規格】SG規格

  

「N80₈」の内装をチェックしてみた!


帽体頭頂部を覆うセンターパッドと、両サイドをカバーするチークパッドの構成は、他ヘルメットと変わりません。
特筆すべき点としては、センターパッドの頭長部がベースとなっているメッシュ生地に対して浮いた形状となっているため、通気性が良さそうです。
またチークパッドにはエマージェンシーリリースシステムが搭載されているため、万が一の転倒の際にも頸椎に負荷を極力かけずにヘルメットを脱帽させることが出来ます。チークパッドの頬との接触部分には肌ざわりの良い素材を使用しているため、かぶり心地がとても良いです。
帽体に「EYEWEAR ACCEPTABLE」と表記があるので、メガネ装着も対応可能なのだと思いますが、帽体と内装との間のクリアランスがあまりありません。このあたりはちょっと工夫が必要かもしれないです。

ノーランヘルメットは本当にきついのか?

「ノーラン」「ヘルメット」で検索をすると、「きつい」といったワードがサジェストされます。ようはサイズが国産メーカーと比較して小さめに感じる方が多いという事かと思います。今回はMサイズとLサイズの2帽体をお借りて、「N80₈」をテストしてみます。ちなみに普段自分はアライ・ショウエイ・カブト・ベルでMサイズを被っています。

まずMサイズを被った感想ですが、たしかにきつなという印象です。特にこめかみの部分の幅が狭いのか圧迫感を感じます。ただし開口部はかなり余裕がありすっぽりと入ります。また帽体自体も縦長なのか、おでこから後頭部までの空間には余裕がありました。ですので印象としては、SとMの中間くらいのサイズ感と思います。

次にLサイズを被ります。Mサイズよりはこめかみ部分の締め付け感は緩和されました。Mサイズよりは当然ですがゆとりがある雰囲気ですが大きくてゆるゆるという感じではないです。普段使いであれば、こちらを使用したいですね。
まとめますと、サイズ感としては国産ヘルメットのサイズ感と比較して、半サイズ小さい印象です。他の社員にも確認してもらったのですが、フィット感の部分ではこめかみ部分でホールドする感じが強く、前後長や顎まわりには多少ゆとりがあるように感じます。もっとも内装のセンターパッドがフローティングタイプのようになっているため、頭部全体に対しての窮屈感はありません。

新商品「N80₈」の重さはどのくらい?

今回お借りしたサンプルは欧州仕様でしたので、日本で発売になるモデルに関しては、日本の安全基準を適合させる必要上、欧州仕様のサンプルより重くなります。N80₈に関しては、後頭部にヘルメット重量が記載されておりまして、そちらには+-1,650kgとあります。では実際はどうなのか、MサイズとLサイズそれぞれを計測してみました。

結果としては、Mサイズが1,623㎏、Lサイズが1,710kgでした。実際に発売されるモデルはこれより重量があるということになります。

まとめ

今回お借りしたモデルは欧州仕様で一般公道での使用が出来ないため実走テストは行っておりません。ただ被ってみて印象的だったのは、頭長部がフローティング構造になっている内装です。特に暑さが本格化する夏場では、ヘルメットの通気性が格段に良さそうです。顎と頭頂部、後頭部の3か所にはベンチレーションダクトが設けられていますので、空気の通り道が出来ています。
気になる点としては重量感です。日本仕様は今回のサンプルより重いということで、特にシールドの付け根部分より後ろ側に重量を感じました。もっともこの辺りはツーリング仕様のヘルメットということもあり、特に高速道路を走行する際には安定感につながるのかもしれません。
いずれにしろ発売は7月下旬です。ヘルメットに限らずバイク用品の値段も高騰する中で、安全性が高く見た目もカッコいいヘルメットが比較的廉価で手に入るのはとても嬉しいです。発売が待ち遠しいですね!

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