
近年になってずいぶん浸透してきた感がある海外ブランドのヘルメット。今回ピックアップするのは、スペインはバルセロナに設計拠点を置くLS2。
LS2ヘルメットは現在、全世界96ヶ国で販売されており、生産数も年間250万個と世界トップクラスまで成長。2022年は、最近流行りのアドベンチャースタイルの「EXPLORER F」、カーボン素材でとにかく軽い「THUNDER C GP」、価格と機能のバランスがいい「CHALLENGER C GT」の3つを発売する。
目次
そもそも『LS2』ってどんなブランド?
その特徴はヘルメットメーカーとしては珍しく、帽体や衝撃吸収材だけでなく、内装といった全てのパーツを自社工場で生産しているということ。これはそれだけ品質管理に力を入れているということで、自社の試験施設も保有しているそうだから相当なこだわり。
そんな真摯なヘルメット作りが認められてだろう、2021年にはフランス警察へヘルメット導入することになり、WSBKやMoto2、Moto3などへのレースサポートも積極的に行なっている。
LS2のHPはこちら→バイク用ヘルメット【LS2 HELMETS】
EXPLORER F(エクスプローラーF)
【カラー】マットブラックホワイト、マットブラックオレンジ、カモチタニウムグリーン
【サイズ】S、M、L、XL、XXL
※XL以上に付け替え可能な3XLの内装別売
【規格】SG/PSC
【重量】1685±50g~1710±50g
【定価】3万4980円
「EXPLORER F(エクスプローラーF)」は、最近流行りのアドベンチャーモデルにぴったりのバイザー付きヘルメット。特徴はなんといってもシールド付きのオフロード系ヘルメットでツーリングがしやすいことだ。実際に高速道路からダートセクションまで走ってみたが非常に使い勝手のいい印象を得た。
まずシールドだが、この手のバイザー付きオフロード系ヘルメットの特徴として、前に飛び出したチンガードのおかげでシールドの曲面が強くなりすぎて前が見づらくなるなんてことも多い。EXPLORER Fは、チンガードをしっかり飛び出させた戦闘的なスタイルにも関わらず、シールドの歪みがすくなく日中はもちろん夜間も非常にクリアな視界を提供してくれた。基本的なことだが、安全性に直接関わる部分だけに非常に重要な部分だ。
また帽体も非常に軽く疲れにくいのがいい。時速120kmレベルの高速走行もしてみたが、バイザーによってマクれたり、勝手にバイザーの高さが変わることもない。風切り音に関してはバイザー付きのヘルメットのため、多少はあるものの、十分許容範囲と感じた。
気に入ったのはインナーバイザーだ。西陽が強い時など眩しさが抑えられるのはもちろんだが、アドベンチャーモデルとしてダート走行するような場合、やっぱり呼吸しやすさの関係でシールドは上げたくなるものだ。ただそうなると、怖いのは虫や小枝などのヒット。ただゴーグルをするほど速度を出さない…なんてときにこのインナーバイザーを下げるだけで、走行風はもちろん目への異物混入に対してかなり安心感が高まる。
バイザーは押し上げるだけで簡単に3段階で高さが変えられる。高速走行時に走行風が気になったとき、またちょっと日差しが気になったときにすぐさまバイザー角度が変えられると非常に便利。
帽体左下のレバーを操作すると、インナーバイザーが下りてくる。この小さめの帽体ながらインナーバイザーを備えているのがすごい。
ラチェットタイプのバックルを採用し、あご紐の着脱がとても簡単。またDリングも付属しており車体のヘルメットホルダーも使えるので日々の使い勝手もいい。
内装は、あご紐カバー、チークパッド、インナー、チンシャッターなどを取り外しての洗濯が可能。
メッシュ素材で通気性が良さそうなキャリングバックが付属しており、保管や持ち運びに便利。
バイザーの取り外し時などに便利なヘルメットサポートが付属している。
傷つき防止する巾着型のヘルメットポーチも付属。
曇り止めのピンロックシートが1枚付属している。
マットブラックホワイト
マットブラックオレンジ
カモチタニウムグリーン
THUNDER C GP(サンダーC GP)
【カラー】カーボン、ブルーカーボンイエロー
【サイズ】S、M、L、XL、XXL
【規格】FIM、MFJ(2022規格)、ECE R 22.05、SG/PSC
【重量】1350±50g~1460±50g
【定価】7万4800円(カーボンは7万1500円)
「THUNDER C GP(サンダー シー ジーピー)」の特徴は、なんといってもその軽さ。カーボンファイバーコンポジットを採用することで、XLサイズでも1500gを切る軽さを実現している。しかも、乗車用ヘルメット規格のSG/PSCはもちろんだが、FIMやMFJといったレース認証をしっかりと取得。これはサーキット走行はもちろん、レース出場時にも安心して使えるということ。レース向けのモデルとして、特別に9K規格カーボン帽体&緩衝材を採用するほか、シールドの密閉度を高めるためのダブルインジェクションモールを採用するなどの工夫が盛り込まれている。
やはり持ってみるとその軽さに驚く。またシールドと帽体の間に2枚のパッキンを備えたダブルインジェクションモールは密閉感があり、風切り音も少ない印象となっている。レーシングモデルとして他のヘルメットより内装のフィット感が高い印象があり、あご紐も確実なリングタイプで安心感がある。
規格は、ECE R 22.05、SG/PSCに加え、FIM、MFJ(2022規格)の認証も取得している。
あご紐にはレースシーンなどで実績のあるDリングタイプを採用している。
なんとピンロックシート1枚に加えて、ティアオフフィルム5枚やレーシングノーズディフレクターが付属。
クリアシールドに加えて、ダークスモークシールドも付属(ティアオフフィルム装着可)。
カーボン
ブルーカーボンイエロー
CHALLENGER C GT(チャレンジャーC GT)
【カラー】ブルーカーボンレッド、マットカーボンブルー、マットカーボンシルバーレッド、マットカーボンオレンジ、ホワイトイエロー
【サイズ】S、M、L、XL、XXL
【規格】SG/PSC
【重量】1485±50g~1590±50g
【価格】5万4780円
「CHALLENGER C GT(チャレンジャーC GT)」は、軽量なカーボンボファイバーコンポジット素材を使用した軽量モデルながら、5万円台という低価格帯を実現したフルフェイスヘルメット。グラフィックは5色展開でバイクのカラーリングイメージに合わせやすく、『LS2』ヘルメットの特徴である、キャリングバッグ、ヘルメットポーチ、ヘルメットサポート、ピンロックシート、メガネのつるを通しやすくするグラッシーズシステムも付属している。
重さに関しては、THUNDER C GPよりも若干重くなってしまうが、それでもインナーシールドも装備していながら、XL、XXLサイズで1590±50gとフルフェイスヘルメットとしてはかなり軽い。
グラフィックモデルでも、カーボン柄がしっかりアピールされた美しい仕上がり。インナーシールドも装備している。
ブルーカーボンレッド
マットカーボンブルー
マットカーボンシルバーレッド
マットカーボンオレンジ
ホワイトイエロー
まとめ
『LS2』ヘルメットは今回初めて使ってみたが、驚いたのはその付属品の多さ。傷つき防止のヘルメットポーチはもちろん、持ち手の付いたキャリングバッグ、ピンロックシートにヘルメットサポート(THUNDER C GPはさらに、ダークスモークシールドやティアオフフィルム、ノーズディフレクターなど)まで付属。特にキャリングバッグは自宅での保管時はもちろん、移動時にも非常に便利そうだ。
最後にテスターの私見になってしまうがサイズ感も記しておきたい。テスターは普段アライの59-60cmサイズを着用し、頭部の形はハチの幅が大きめ純日本人タイプ。今回の試乗テストでは全モデルLサイズを着用してみると、やはりサイドがちょっときつめ。これはLS2ヘルメットはハチの薄い欧米人向けの形状となっているためで、テスター同様こめかみ部分の幅が大きい自覚がある場合はワンサイズ大きめなものを選ぶといいだろう。また今回の3つのヘルメットを被り比べてみたが、レーシングスペックのTHUNDER C GPが他の2モデルに比べてフィット感がより高いように感じた。
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それ何処の国で作ってるの?デザインはスペインで工作機械はドイツ、カナダでわかった。それをちゃんと書けよ隠すなよ!
きっっっっっっしょ