文/Webikeバイヤー:yasuo

ツーリング先で、サービスエリアの駐車場に並ぶバイク達を眺めて、「あ、ここにこんな工夫がされているっ!」という

改良や工夫を見つけると、バイク愛があってイイネ!と感じたりします。

今回のバイヤーズコレクションでは、カスタムの中でも見た目のインパクトや質感、乗車感ともに

最も変化が大きく定番といえるマフラー交換について作業手順をご案内します。

■マフラー交換DIYレッスン!『準備編』モデル車両と交換マフラーのご紹介!

マフラー交換を行うのは、ウェビックスタッフ随一のメカニックヤスオ氏。

モデル車両は2014-2015年ベストセラーの「YAMAHA MT-09」ヤスオ氏が知人から借りてきた車両になります。

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オーナーは、ツーリングだけでなくサーキット走行など幅広い用途に使っていて、

そのためにサスペンションのモディファイやクイックシフター、ポジションの変更や、リミッターカットなども装備しています。

純正マフラーの性能にも概ね満足していましたが(MT-09はノーマルでも結構良いサウンド!)

トップエンドの伸びがもう少し欲しい、という要求に応えるため、

実績あるメーカーで良好なデザイン性に軽量なOVER(オーヴァー)製フルエキマフラーへの交換を行います。

今回取り付けるマフラーはこちら。

OVERオーヴァー:TT-Formula フルチタン フルエキゾーストマフラー

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最適な管長を稼ぐための個性的なテールパイプを含め、サイレンサーまでフルチタン!

3-2-1集合タイプは珍しく、どんなサウンドなのか、期待が膨らみます。

 

■マフラー交換DIYレッスン!『準備編』必要な工具を揃えよう

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カッパーグリース

ヘキサゴンレンチ

スプリングフック

3/8ソケットハンドル

エクステンションバー(2種類)

12ミリ、13ミリソケット

12ミリ Tレンチ

この他にパーツクリーナーウェス、敷物、メンテナンススタンドを使用し、

写真にはありませんが、O2センサーは22ミリのスパナを使用しています。

 

作業環境を整えよう

整備環境はさまざまです。自宅の前やマンション前の路上で整備する場合や、

室内で作業できる環境がある人も居ますが、工具やパーツ、ネジなどを無くさないように整理整頓を心がけながら作業をすることが大切です。

マフラー交換であれば、傷防止のためにマット(昔はダンボールを使っていました…)で養生すると良いでしょう。

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下回りの作業なので、センタースタンドが無い車両は、写真のようにレーシングスタンドで

アップさせておくと作業がしやすいうえ、安定するので安全性も上がります。

 

■マフラー交換DIYレッスン!『作業編』

1. 純正マフラーの取り外し

2. マフラー取付 まずはエキパイから

3. センターパイプとサイレンサーの取付

4. 仕上げ作業


1. 純正マフラーの取り外し

MT-09の場合、マフラーのマウントは

  1. フランジナット 6個
  2. サイレンサー部分に2箇所のボルト
  3. O2(オーツー)センサー 1箇所

合計9個のネジだけで簡単に取り外すことが出来ます。


ちなみに、純正マフラーの重量はメーカーデータによると9kg弱だそうです。最近のモデルにしては、これでも軽いほうですが・・・




2. マフラー取付 まずはエキパイから

はやる気持ちを抑えて、まずは取付説明書(OVERさんの場合は丁寧な組立図が同梱されています)

をよく読みます。付属部品も全部チェックして、部品構成を理解しておきましょう。

製品によって、集合パーツを仮組みしてから付けるパターンや、1本ずつ付けていくパターンなど

適切な手順がありますので『焦らない!』ことが大事ですね。

また、ガスケットは交換しましょう。ウェビックではメーカー純正部品の取り扱いもしています!

(ヤマハ純正エキゾーストガスケット 部品番号:4FM-14613-00)

・Webike純正部品のお見積りはコチラ 

 

排気ポート側に張り付いていることが多いので先の細いドライバーやピックツールで取り外します。今回は手配の関係で社外品のガスケットを用意しました。

キタコKITACO:エキゾーストマフラーガスケット2個入り

各ボルトの準備も行います。焼き付き防止のためにグリス等を塗布します。

再利用するナットはパーツクリーナー等で汚れを洗い落とし、特にネジ切り部分に

砂などの噛み込みが無いようにキレイキレイしましょう。

今回はカッパーグリスを筆で塗ります。これは銅が配合されていて、カジリ(ネジが動かなくなること)を防止してくれます。

マフラーは特に高温になる部分ですので、このひと手間が、次回取り外しの際に苦労しないで済む秘訣です。


エキパイの装着の際にガスケットを忘れないように!

でもここは角度的にガスケットが落下してしまいますので、グリスなどを糊代わりに

シリンダーヘッド側に保持させると良いです。

この製品の場合は、まず2番から組み、そのあと両サイド(1番、3番)を組みます。

まだ本締めはせず、パイプが左右に遊ぶ程度で止めておきます。

という流れでエキパイ3本が仮組みまで完成!



3. センターパイプとサイレンサーの取付

エキパイとセンターパイプを結合します。一番シンプル&メジャーな差し込み&スプリング保持タイプです。

差し込み部分には液体ガスケットを塗るケースもありますが、説明書には使用する指示が無かったため、

将来の分解時に備えてカッパーグリスを薄く塗る程度に留めておきます。各パイプの角度調整のためにも潤滑剤は用いたほうが良いです。

接続する前に、O2センサーを取り付けましょう。

配線が付いているので、パイプ側をグルグルと回し、配線が捩れないように納めます。


センターパイプが付いたら、サイレンサーの取付です。

このサイレンサーは斜めにマウントしますので、少し難易度が高いところ。

車体側、純正マフラーの取付部分を使って、ボルト、カラー、ワッシャ、ステーを説明書に沿って

組み立てます。


※ここを一人で行うのは、ちょっと気合いが必要でした・・・よく頑張った!


4. 仕上げ作業

すべてのパイプが接続されたあと、まずは一度脱脂洗浄します。

作業時に付いた油脂をそのままにしてしまうと焼き色にムラが出てしまい残念なことになりますので、

ここはしっかりと脱脂しましょう。

脱脂のあとは接続部分にスプリングフックを使用して、付属のスプリングを取り付けます。

最後に、各部の増し締めを行います。この時に各部との干渉が無いかもチェックします。

締め付けトルクは以下の通り。

  • O2センサー = 25Nm
  • フランジナット = 20Nm
  • サイレンサーステーボルト = 20Nm

■マフラー交換DIYレッスン!『完成』

増し締めのあと、もう一度脱脂清掃を行ってから待望のエンジン始動です!

ここまでの作業時間は、じっくりやって1.5時間ほど。

排気漏れが無いことを確認します。

始動後や初期走行時に、脱脂しきれていない油脂成分による発煙や匂いが発生しますが異常ではありません。

また内部の油脂分も、排気に混ざって少し煙となって出ることがあります。

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フルエキゾーストマフラーの交換は大変!というイメージで

ご自身での作業を躊躇する方は多いと思います。この記事を通して意外に簡単!と感じていただけると嬉しいです。

スリップオンであれば、もっと簡単に交換できますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

基本は同じ『整理整頓』『説明書を熟読して手順をイメージ』『構造を理解』

『ネジの清掃&給油、トルク管理』『エンジンかける前に脱脂!』です。

※もし作業に自信が無い場合は、Webike バイクパーツ取付店サービスを活用してプロにお任せすることをお勧めします!

 

おまけ

撮影車両にはOVERさんのバックステップキットも装着されています。これも精度が高く質感もGOOD!

黒アルマイトが、足元を引き締めてくれますね。

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