トライアンフモーターサイクルズは、モトクロス競技用車両「TF 250-X」の2027年モデルを海外で発表した。エンジンマッピングの最適化やサスペンションの改良を受け、新たにオールブラックのボディワークを採用している。英国での価格は8,395ポンドに設定されており、現時点で日本国内での展開は明らかにされていない。

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エンジンと車体の熟成で戦闘力を向上

TF 250-Xは、トライアンフがモトクロス世界選手権などで培った技術を投入した249.95ccの水冷単気筒DOHCエンジン搭載モデル。2026年シーズンにはギエム・ファレスがMX2世界チャンピオンに輝き、FIM MX2マニュファクチャラーズ世界選手権も獲得するなど、レースの最前線で活躍する同シリーズの最新仕様として2027年モデルが発表された。トライアンフのチーフプロダクトオフィサーであるスティーブ・サージェント氏は、世界最高峰のレベルで競争することがモーターサイクルのあらゆる側面を評価する機会を与えてくれると述べ、レース活動からのフィードバックがエンジンレスポンスやシフト精度、サスペンション性能の向上に直接役立っていると説明している。

エンジン内部は、燃焼室やポート、シート、ガイドに至るまで自社で完全な機械加工が施されている。鍛造アルミニウムピストンやチタンバルブ、DLCコーティングを採用し、最高出力48.0PS/13,500rpm、最大トルク28.6Nm/9,000rpmを発揮する。2027年モデルでは、エンジンキャリブレーションの見直しによりスロットルレスポンスとトルク特性が向上したほか、新しい独立したストップ/スタートスイッチが採用された。また、CFD(数値流体力学)を用いて最適化されたクーラントルーティングにより、長時間のレースでも安定した温度管理を実現している。

耐久性と操作性を高めるため、新しいバルブガイドやクラッチコンポーネントを導入。Exedy製ベルビルクラッチには新しいクラッチベアリングとクラッチパックが組み込まれ、過酷なスタート時のフィーリングと信頼性が向上した。さらに、セレクタードラムやデテントホイールを含むギアチェンジハードウェアが改良され、シフトチェンジの精度が引き上げられた。吸気系にはDell'Orto製44mmスロットルボディとKeihin製インジェクターを組み合わせ、ツールフリーでアクセス可能なTwin Air製フィルターを備えた高流量エアボックスを装備している。

車体面では、アルミニウム製のスパイン&ダブルクレードルフレームを採用。KYB製サスペンションの前後セッティングが変更され、新たに工具不要で調整可能なツールレスアジャスターが追加された。フロントには310mmトラベルの48mmAOSコイルスプリングフォーク、リアには305mmトラベルの50mmピストンを備えたピギーバックショックを装備する。また、軽量な7075-T6アルミニウム製のNeken製トリプルクランプの更新やチェーンガイドの改訂により、ハンドリングの正確性とライダーへのフィードバックが向上している。

外観を一新 ジェットブラックのボディワークを採用

ジェットブラック

2027年モデルの最大の外観上の変更点は、印象的なオールブラックのボディワークパッケージの採用である。グラフィックが更新されるとともにフォークガードが再設計され、よりシャープで競技車両らしい引き締まったスタイリングを獲得した。シート高は960mmに設定され、スリムなボディワークと狭いミッドセクションにより、ライダーの自由な体重移動をサポートする設計が施されている。

足回りには、軽量で高強度のD.I.D DirtStar 7000シリーズアルミニウムリムを採用し、フロント21インチ、リア19インチの構成とした。タイヤはPirelli製MX32ミッドソフトを装着。ブレーキシステムはBrembo製マスターシリンダーとキャリパーに、Galfer製ディスク(フロント260mm、リア220mm)を組み合わせ、過酷なモトクロス競技における安定した制動力を確保している。また、ハイドロフォームスイングアームと鍛造機械加工リンケージシステムは、レースチームの入力をもとに開発されたジオメトリを使用し、トラクションとコーナーからの立ち上がりを最適化している。

装備面では、ProTaper製カーボンコアハンドルバーやODI製ロックオングリップなどのレース向けコンポーネントを引き続き標準装備し、正確なステアリング入力と最適なコントロールを提供する。エンジンマネジメントにはAthena製ECUとGET Power Assistが統合されており、標準で2種類のエンジンマップを選択できる。ローンチコントロールやトラクションコントロール、クイックシフターなどの電子制御も備えており、オプションのWi-FiモジュールとMX Tune Proアプリを使用すれば、さらに10種類のエンジンマップを追加可能としている。

トライアンフは、専門のモトクロスおよびエンデューロセンターのグローバルネットワークを通じて、24時間年中無休のオンライン部品供給システムを展開し、ライダーのレース活動をサポートする体制を構築。英国での販売価格は8,395ポンドに設定されており、すでに注文受け付けが開始されている。日本国内での展開は明らかにされておらず、続報を待ちたい。

トライアンフモーターサイクルズ:https://www.triumphmotorcycles.co.uk/motorcycles/off-road/motocross/tf-250-x

TF 250-X(2027)主要諸元

  • 全長×全幅×全高:未公表×836×1270mm
  • 軸間距離:1492mm
  • 最低地上高:未公表
  • シート高:960mm
  • 装備重量:104.0kg
  • エンジン:水冷4ストロークDOHC単気筒 249.95cc
  • 最高出力:48.0PS(35.3kW)/13,500rpm
  • 最大トルク:28.6Nm/9,000rpm
  • 燃料タンク容量:7L
  • 変速機形式:5速
  • ブレーキ形式(F/R):F:シングルディスク(260mm) / R:シングルディスク(220mm)
  • タイヤサイズ(F/R):F:80/100-21 / R:100/90-19
  • 販売価格:8,395ポンド
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