新設計の並列2気筒エンジンを搭載したBMW F450GSが、いよいよ秋から国内販売される。そこで気になるのは、このエンジンを使った派生モデルの登場。BMW本社のマーケティング担当者に直撃すると、今秋のEICMA(ミラノショー)でこの450系の新作が発表されるという!
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420ccパラツインは完全新作、G310GS後継のミドルアドベンチャー
F450GSは完全新設計の420cc水冷並列2気筒エンジンを採用する新作アドベンチャー。178kgの軽量コンパクトな車体が特徴で、国内で生産終了となったG310GSの後継モデル的な位置付けだ。そして一部モデルには、クラッチレバーを備えながらクラッチ操作をしなくても済むERC(Easy Ride Clutch)を採用する。
5月19日から注文受付を開始し、9月上旬からデリバリーが開始される。これを前に、東京お台場のBMW Tokyo Bayでメディア発表会が行われた。
冒頭、BMW Motorrad Japan ジェネラルマネージャーの大隅武氏からF450GSの戦略的な価格について説明。最廉価モデルは96万1000円、最上級グレードでも103万3000円で購入できる。続いて、ドイツから来日したグローバル・マーケティング・ダイレクターのマルティン・シュライペン氏が「F450GSは、誰もがオンロードもオフロードも楽しめる“GS”というセグメントをより強化したモデル」とコンセプトについて語った。

各グレードの違い。エクスクルーシブ=96万1000円、スポーツ=98万4000円、GSトロフィー=103万3000円。GSトロフィーは装備充実ながらお値打ち価格となっている。ETC2.0車載器は全車標準。
※モデル詳細と試乗インプレッションはコチラ。
【インタビュー】F450GSがマーケットに与える影響は非常に大きい
引き続き、シュライペン氏に単独インタビューを行った。
――2025年に、BMWモトラッドの世界総販売台数は4年連続で20万台超えを記録し、日本をはじめ、イタリア、スペイン、オーストラリア、ポルトガル、カナダなどで過去最高の販売台数を更新しました。その理由や背景は何でしょうか。
シュライペン氏:最大の理由は商品ラインナップにあります。私たちは比較的多くの新型モデル、特に空水冷ボクサーエンジンを搭載したR 1300 R、RT、RSなどを投入しました。これらのモデルが販売を牽引しました。
さらに、非常に重要な2つのモデルとして、R 1300GSとR1300GSアドベンチャーがあります。また、S1000RRやM1000RRは製品ライフサイクルの終盤に差し掛かっているにもかかわらず、依然として非常に好調でした。ラインナップ全体におけるこれらのモデルの好調さが、今回の大きな成功につながりました。
――今回、F450GSがラインナップに加わり、ブランドや販売店に与える影響は大きそうですね。
シュライペン氏:影響は非常に大きいと思っています。初のGSが登場して、もう45年以上経ちましたが、BMWモトラッドはアドベンチャーライディングというセグメントを築いてきました。GSは単なるモーターサイクルではなく、発展性があります。そのため、GSをエントリーセグメントや、より排気量の小さいセグメントにも展開したいと考えたのは自然な流れでした。
近年、特に大型バイクの市場が世界的にやや縮小傾向にありますし、GSユーザーの年齢層が上がってきていることを認識しています。F450GSによって、より若いターゲット層を惹きつける必要があります。排気量が小さくても、このGSは本物のGSであるということを若いターゲット層に伝えたいと考えています。
――エントリー層にミドルクラスが重要ということですね。
シュライペン氏:そうです、エントリー層、若い方、そして女性もターゲットとしています。
派生モデル「RR」を検討中! 450cc未満の新型も?
――するとG310シリーズのように、 F450GSの場合もネイキッドやスーパースポーツなどラインナップを充実させていく方針なのでしょうか。
シュライペン氏:F450GSのようにバックボーンとなるプラットフォームができれば、そこから他のモデルを展開していくのは論理的な帰結です。GSファミリーは私たちにとって最も重要なファミリーなので、450のプラットフォームにGSを適用したのは当然です。
そしてS1000RRのようなスポーツモデルは非常に重要なラインアップですので、将来的に450のポジションにS-RRを導入することも進めていきます。
さらに、F450はエントリーセグメントですが、市場を深く分析すると、450cc未満の排気量クラスにも多くの可能性があります。そうした領域についても検討を進めています。
次々と新型450を発表! 計3モデルを展開へ
――450のエンジンやプラットフォームを使って、RRなど様々なBMWのモデルが登場するということですね?
シュライペン氏:はい、このプラットフォームは他のモデルにも活用されます。今後のモーターショー、例えばミラノで開催されるEICMAなどでF450プラットフォームを採用した他のモデルを期待できるかもしれません。次々出てくると思いますので、ご期待ください。
――次々とですか!?
シュライペン氏:その通りです。EICMAでは多くの新型バイクを発表する予定です。F450GSはこの新しいエンジンにおける始まりに過ぎず、今後さらに多くのモデルが登場します。1機種だけでなく、2機種登場するかもしれません。450のプラットフォームは2025年のEICMAで初めて披露されましたが、これがスタートラインです。楽しみにしていただければ次々と明らかになると思います。
――秋のEICMAで450の新型を期待していいんですね?
シュライペン氏:はい。特にアジア市場においては、ミドルクラスやエントリーモデルのスポーツバイクが非常に人気です。このセグメントには大きな成長性があり、450は非常に相性が良いと考えています。アドベンチャーだけでなくスポーツタイプのライダーなど、新しい層をブランドに呼び込むことができます。
――ネイキッドスタイルも期待できますか?
シュライペン氏:現在、F450のモデルは1つですが、近い将来には3つに増えるかもしれません。 今回お披露目したモデルに加えて、近い将来にもう1つ別のモデルが450シリーズで出ます、とだけお伝えしておきます。あとは楽しみにお待ちください。スポーツやネイキッドは、非常に良い推測だと思います。
――ありがとうございました!
新しいプラットフォームを別ジャンルに横展開していくのは王道とはいえ、間もなく派生モデルが1つ加わり、計3機種を予定しているとはさすがBMWらしいスピード感だ。マルティン氏の話から推測すると、スーパースポーツの「F450RR」とネイキッドの「F450R」が登場するのは確実か。F450GSがベースとなれば、軽量な車体に48PSのパワーを組み合わせた快速マシンとなるハズだ。
また、G310シリーズが生産終了となっただけに、「450cc以下の排気量も検討している」というコメントは日本の普通二輪免許ライダーにとって朗報。今後の発表を楽しみに待ちたい!
※当記事のタイトル写真はG310RRです。
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