英車への憧れと、日本車ならではの工業力。
その両方を感じさせる1965年式のHONDA CB450K0。
かつてメグロSGを英車風にカスタムしていたオーナーが、次に辿り着いたのは、“世界を目指したホンダ”とも言える存在だった。
目次
HONDA CB450とは?
1965年に登場したHONDA CB450は、当時のホンダが世界市場、とりわけイギリス車が強い存在感を放っていた欧米市場を見据えて開発した大型スポーツモデルだ。
444cc DOHC並列2気筒エンジンを搭載し、市販車としては当時非常に先進的なメカニズムを採用。
高回転型エンジンやトーションバー式バルブスプリングなど、その内容は“日本車らしい実用性”だけではなく、“世界基準のスポーツバイク”を本気で狙ったものだった。
中でも初期型となるK0は、独特の造形を持つタンクや細身の車体、初期モデル特有のディテールによって、現在でも高い人気を誇っている。
憧れ続けた一台との出会い
今回紹介するCB450K0のオーナーは、三重県松阪市のアパレルショップ「Gusset」のスタッフとして働く吉川さん。
以前はメグロSGを英車風にカスタムしていたということもあり、元々イギリス車的な空気感に強く惹かれていた。
「知人が所有していたこの車両に、一目惚れしていたんです。その方が手放すことになって、お願いして譲っていただきました。」
長年探し回ったというより、“ずっと憧れていた一台を受け継いだ”という表現がしっくりくる出会い方だ。
Instagram「Tasuku Yoshikawa」
https://www.instagram.com/tasuku81
Instagram「Gusset」
https://www.instagram.com/gusset_jpn
メッキフェンダーが生み出す統一感
現在の仕様は、前オーナーによるカスタムがベースとなっている。
純正ではシルバー塗装となる前後フェンダーを、CB450K1以降のメッキフェンダーへ変更。
タンク側面のメッキとの質感が自然に揃い、車体全体に美しい統一感を与えている。
「タンクのメッキ部分とフェンダーのメッキが合っていて、色合いと質感のまとまりが気に入っています」
さらに、吉川さん自身の手によって、ミラーをスーペリア製のビンテージミラーへ変更。
「ミラーだけ、僕が換えました(笑)」
控えめな変更ながら、英国車的な空気感をさりげなく強めるポイントとなっている。
“CBらしさ”だけでは終わらないカスタム
薄く加工されたシートに、ルーカステール。
さらにハーレー用フィッシュテールマフラーを組み合わせるなど、そのスタイルは一般的なCB系カスタムとは少し異なる方向性を持っている。
王道の“CBカフェ”とも違う。
むしろ、当時ホンダが世界を見据えて生み出したCB450K0という存在に対し、英国車カルチャーのエッセンスを重ね合わせたような印象だ。
「イギリス車に対抗するために生まれたCB450K0のストーリーを感じるカスタムだと思っています」
単なる旧車カスタムではなく、車両の背景や時代性まで含めて表現されている点が、この一台の大きな魅力だろう。
失敗しながら付き合っていく楽しさ
旧車との付き合いは、決して簡単ではない。
それでも、ホンダ車らしく純正部品が比較的入手しやすい点には助けられているという。
「ゴムパッキンなども純正が出るので、ありがたいですね。まだまだ勉強中で、調べながら触っています」
失敗しては直し、また触る。
そんな時間も、このCB450K0と向き合う楽しさのひとつになっている。
バイクのストーリーに合った一台へ
今後は、まず自分自身が快適に乗れる状態を目指しながら、少しずつ車両への理解を深めていきたいと語る吉川さん。
「まずは自分が快適に乗れるように、バイクの状態をちゃんと知りたいですね。そのうち、このバイクのストーリーに合ったカスタムを見つけられたらと思っています」
世界へ挑んだホンダの意思と、英国車文化への憧れ。
その両方を自然に纏ったこのCB450K0は、“古いホンダ”という言葉だけでは語りきれない魅力を放っていた。
Instagram「みんなの単気筒」
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