鎌倉の街並みに自然と溶け込みながら、独特の存在感を放つ1台のメグロ。
オーナーの感性をベースに、バイクショップとの対話の積み重ねによって生まれたこの車両は、“旧車を無理なく日常で楽しむ”という理想を形にしたカスタムだ。
目次
メグロとは?
メグロは、日本のオートバイ黎明期を支えた名門ブランドのひとつ。
重厚感のあるスタイリングと独特の鼓動感で、多くのライダーを魅了してきた存在だ。
現在ではヴィンテージバイクとして高い人気を誇る一方、純正状態を維持し続ける難しさや、部品・整備面でのハードルの高さから、“憧れはあるけれど気軽には手を出しにくい旧車”として見られることも少なくない。
だからこそ今回のカスタムでは、“メグロらしさ”を残しながらも、現代の暮らしの中で無理なく楽しめることを重視。
オーナーの日常に自然と寄り添う、新しいメグロ像が目指された。
「気負わず乗れる旧車」を探していた
オーナーの野村武広さんは、鎌倉・佐助でスーベニアショップ兼コーヒースタンドを営んでいる。
そんな野村さんが求めていたのは、少しコンパクトで、オールシーズン街乗りしやすいオートバイ。
さらに、無理のない自然なライディングポジションも条件のひとつだった。
そこで相談を持ちかけたのが鎌倉のバイクショップRE&Works。
「色々な車種を一緒に検討していたんですが、その中で“メグロがちょうど合うと思います”と勧めてもらったのがきっかけでした」
旧車らしい存在感を持ちながらも、日常に取り入れやすいサイズ感。
その絶妙なバランスが、野村さんの求めるイメージと重なったという。
Instagram「Good Souvenir and coffee」
https://www.instagram.com/goodsouvenirandcoffee
Instagram「野村武広」
https://www.instagram.com/takehiro_nomura
コーヒーを飲みながら、理想の形を作っていく
今回のカスタムで印象的なのは、完成までのプロセスだ。
RE&Works代表の佐久間さんと何度も顔を合わせ、雑談を交えながら方向性を決めていったという野村さん。
コーヒーを飲みながら話し込む時間そのものが、バイク作りの楽しさになっていた。
「何度もコーヒーを飲みながら話して決めていくのが、とても楽しい時間でした」
そんなやり取りの中で、早い段階から方向性が決まっていたのが、特徴的なミドルアップマフラーだった。
このマフラーはワンオフで製作された手曲げ仕様。
車体全体のシルエットに独特の軽快感を与えながら、メグロらしいクラシカルな雰囲気も崩していない。
さらに注目したいのが、タンクに描かれた手書きのエンブレム。
実はこれ、野村さん自身によるものだという。
オーナー自身の感性が自然に落とし込まれているところも、この車両の大きな魅力だ。
オーナーに合わせて整えられた全体のバランス
カスタム内容は多岐にわたる。
ワンオフ手曲げマフラーをはじめ、ワイドタイヤ化、タンク製作、汎用リアフェンダー加工、シート製作、シートステー製作、灯火類変更、ハンドルバー製作、さらにはキャブレターもミクニアマルからデロルトへ変更されている。
しかし、この車両は単にパーツ点数で見せるカスタムではない。
野村さんが特に気に入っているのは、「自分の身体のサイズに合わせてくれた全体のバランス」だという。
見た目だけではなく、“乗った時にしっくりくること”。
それこそが、このメグロに込められた大切なテーマなのだろう。
旧車だからこそ、“頼れるショップ”の存在が大切
旧車を維持するうえで避けて通れないのが、メンテナンスやトラブルとの付き合いだ。
「旧車の場合、故障した時に修理を受けてくれるバイク屋さんがなかなか見つからないのが難点。でも、メグロのことをよく分かっているRE&Worksさんがいるので安心しています」
ただ車両を製作して終わりではなく、その後の維持まで支えてくれる存在。
それは、旧車オーナーにとって何より心強いことかもしれない。
Instagram「RE&Works」
https://www.instagram.com/reworks39
人との繋がりが、このメグロを作った
最後に野村さんは、製作に関わった人たちへの感謝を語ってくれた。
「こんな素敵なバイクを制作してくださったRE&Worksの佐久間夫妻、協力していただいた那須烏山CROWSの澤村さん、リョーマくん、このバイクを制作するにあたり関わってくださった全ての皆様に感謝しています」
オーナー、ショップ、そして仲間たち。
多くの人との繋がりの中で形になったこのメグロには、“仲間と一緒に作る楽しさ”がしっかりと刻み込まれていた。
Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito
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