息子の生まれ年のスポーツスターを探していたはずが、気がつけば旧車ハーレーの世界へ。
今回紹介するのは、1974年式のHarley-Davidson FX1200 SHOVELHEAD。
仲間との出会いや、自分の手で作り上げていく楽しさを感じながら、“理想の一台”を追い続けるオーナーのストーリーを紹介する。

(トップ画像:Photo by こな)

1974年式 HARLEY DAVIDSON FX1200

FX1200とは

1970年代のFXシリーズは、ビッグツインならではの力強さと、当時としてはスポーティなスタイルを融合させたモデル。
その中でもFX1200は、“SHOVELHEAD(ショベルヘッド)”と呼ばれるエンジンを搭載しており、独特の鼓動感や荒々しいフィーリングで、今なお多くのハーレーファンを魅了している。

また、カスタムベースとしても人気が高く、チョッパーやボバー、フリスコスタイルなど、オーナーの価値観によって全く異なる表情を見せるのも魅力のひとつだ。

エンジンの造形美が魅力のショベルヘッド

息子の生まれ年のスポーツスターを探していたはずだった

もともとオーナーが探していたのは、長男の生まれ年にあたるスポーツスターだった。

「自分で乗りながら、いつか息子に譲れたらいいなと思っていたんです」

年式を絞って車両を探し、ディーラーで試乗したり、レンタルバイクで一日乗ったりもしたという。

しかし、どこか違った。

「もちろんカッコ良かったし、実際に乗ってみてとても良いバイクでした。でも、自分が描いていたハーレーとは少し感覚が違っていて。」

そんなある日、友人が購入した2003年式1200ccスポーツスター、通称“リジスポ”を見せに来た。

「一周乗ってきていいよ」

そう言われ、軽く近所を流した瞬間、彼の中で何かが変わった。

初めて触れたキャブ車のハーレー。
ハンドル越しに伝わる振動、アクセルを開けた瞬間の荒々しい加速感。

「ほんの少ししか乗っていないのに、一瞬で魅了されました」

そこからハーレーについて調べていくうちに、キャブ車ならではの魅力や、自由度の高いカスタム文化に惹かれていく。

気がつけば、息子の生まれ年のスポーツスターではなく、旧車のハーレーばかりを見るようになっていたという。

「完全に沼でしたね(笑)」

Instagram「chum」さん
https://www.instagram.com/chumshovel

走行写真カメラマンとして人気のchumさんと愛車SHOVELHEAD

数多くのライダーを撮影しているだけあり、被写体としての魅せ方を知り尽くした最高の走行写真
Photo by ユウキ

純正とは全く異なる、自分だけのFX1200へ

現在のFX1200は、純正の面影をほとんど残していない。購入時と同じなのは、エンジンやミッション、フレームなどごく一部のみ。

現在のスタイルに辿り着くまで、少しずつ手を加え続けてきたこのFX1200。ショップが製作した完成車ではなく、オーナー自身の感覚や経験、そして仲間たちと過ごした時間によって形作られてきた一台だ。

なかでもお気に入りだというのが、友人と一緒に塗装したガソリンタンク。

「完璧じゃないんですけど、それも含めて思い出なんです」

さらに、ワンオフ製作された2in1マフラーや、友人が作ってくれたシフトノブなど、この車両には仲間との時間が刻み込まれている。

単なるカスタムではなく、人との繋がりそのものが、このFX1200を形作っているのだ。

無骨さと、計算された低さがよく分かるフロントビュー

無駄を削ぎ落としながらも迫力あるリアビュー

ワンオフ製作された2in1マフラーが強烈な存在感を放つ右サイド

ショベル特有の存在感あるエンジンと、美しくまとまったシルエット

長年を共にしてきたような風格と、作り込み過ぎない自然体な仕上がりがカッコ良い

“できることは自分でやる”という旧車との付き合い方

旧車ハーレーを維持するのは簡単ではない。それでも彼は、「まずは自分でやってみたい」という気持ちを大切にしている。

オイル交換はもちろん、自分でできる範囲のメンテナンスは極力自ら行う。時には難しい作業に直面することもあるが、そんな時はハーレーを通じて出会った仲間たちに相談し、知恵を借りたり、作業を手伝ってもらいながら維持しているという。

もちろん、自分ではどうにもならない時や、個人の技量を超えるような作業については、信頼できるプロショップへ依頼。“何でも無理に自分でやる”のではなく、頼るべきところはしっかり頼ることも、旧車と長く付き合っていくために大切なことだと語る。

「一人だったら維持できなかったと思います」

旧車は手がかかる。だが、その手間も含めて楽しめることこそが、旧車ハーレーの魅力なのかもしれない。

どの角度から見ても美しい…計算された曲線美

チョッパーらしいシンプルなハンドル周り

真っ直ぐに伸びる2in1アップマフラーが右サイドのバランスを整える

光の加減や角度によって表情を変えるタンクは仲間と一緒にペイントしたお気に入りの逸品
Photo by テル

バイクと共に積み重ねていく時間

旧車ハーレーは、決して効率の良い乗り物ではない。手もかかるし、思い通りにならないこともある。

それでも、自分の手で触れ、仲間と悩み、少しずつ理想の形へ近づけていく時間そのものが、このFX1200に乗り続ける理由なのだろう。

「まだまだやりたいことは沢山あるんです」

そう語る表情からも、このショベルヘッドと過ごす時間そのものを楽しんでいることが伝わってきた。

1974年式FX1200 SHOVELHEAD。それは単なる旧車ではなく、オーナー自身の人生や繋がりと共に、これからも走り続けていく一台だった。

Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito

chumさんのショベルヘッドには、単なる旧車という言葉では片付けられない、“人と人を繋ぐ力”があるように感じた

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    なんでハーレー乗りのセンスって、揃いも揃って紋切り型なんだろうか?

  2. 匿名 より:

    大手のバイク情報サイトなんだから、あきらかな違法改造車の記事を載せるのいい加減やめようぜ

  3. 匿名 より:

    その感覚は間違いないと思うよ。 通り一辺倒の形。オリジナリティを追求してるんです!と皆が言うけど、そこにオリジナリティは無く、今の流行があるだけだよ。
    今のご時世ならばショベル、リジッド、ナローでラット(今はサバイバーっての?)。 結局時代の流行りってのを見てそれに憧れるってことでしょうね。 ハーレーに限った事では無いけれども。 日本と言う文化では、「大衆受けする=カッコ良い=純正と違うカスタム仕様」だから、仕方のない事かも。 長年バイクを見て来たけど、ハーレーカスタム文化はたぶんもう飽和しているし、ショーとか見ても面白さ、目新しさはないね。 時々、現代の凄い技術を入れてくるショップさんもいるから凄いなとは思うけど。バガーレースとか思いつくアメリカの自由さには到底追い付かないとは思う。

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