空冷4発ならではの角ばったフォルムと、1980年代を感じさせる存在感で今なお人気を集める、KAWASAKI Z400J。
今回紹介するのは、“世界一小さいJ”をテーマに、低身長オーナー仕様へと作り込まれた1台だ。

(トップ画像:Photo by @usk.inokuma)

1981年式 KAWASAKI Z400J

カワサキ Z400Jとは?

1980年に登場したZ400Jは、当時の中型クラスとしては珍しい空冷4気筒エンジンを搭載したモデル。
兄貴分であるZ400FX譲りのスタイリングと、力強いエンジンフィールで人気を集めた。

FXと同系統のエンジンを持ちながらも、Z400Jは主に海外向けとして展開された“逆車”モデル。
FXが王道の旧車スタイルとするなら、Jは少しスポーティーで無骨な雰囲気を持つ一台として、今なお根強い人気を誇っている。

特に北米仕様などの“逆車”モデルは、国内仕様とは異なるディテールを持ち、今なお根強いファンを持つ存在。
現代のバイクにはない無骨さと、80年代らしい空気感を色濃く残した一台として、多くの旧車ファンを魅了し続けている。

Z400FXと同系統のエンジンを持ちながらもZ400Jは主に海外向けとして展開された“逆車”モデル(画像は当時のカタログ)

アイス好きな、お転婆バイク女子が選んだJ

オーナーは、ちょっと人見知りだけどお転婆娘。
そして、アイスクリームをこよなく愛するバイク女子、ピラノさん。

もともとはドラッグスターに乗られていたが、「自分の乗車姿勢に納得がいかなかった」と語る。
そんな中、周囲に旧車乗りが増えていき、自然と空冷4発の世界へ惹かれていったという。

「角ばった形に一目惚れしてから、“絶対FXに乗りたい!”って思ってました。でも、車高も高いし、重いし、経済的にもなかなか厳しくて……」

憧れていたのは、やはりFX。
それでも様々な車両を見比べるうちに、「何を見ても違う」と感じ、最終的にたどり着いたのが逆車のZ400Jだった。

もちろん、今でもFXへの憧れは残っているという。
それでも、このJには“自分だけの一台”としての魅力が詰まっていた。

Instagram「ピラノ」さん
https://www.instagram.com/hm_b95

愛車のZ400Jとアイス大好きピラノさん

低身長ライダー仕様へ。目指したのは“世界一小さいJ”

購入当初、ノーマル状態では「両足が浮いて、とてもじゃないけど乗れる状態じゃなかった」と笑う。

そこで大きく手を加えたのが車体姿勢。
車両を購入したBFF Companyにて、レイダウン加工まで施し、低身長のピラノさんでも自然に乗れるスタイルへと仕立てられた。

「人と違う、っていう意味ではそこがお気に入りです(笑)」

そう語るこのJは、単なるローダウン仕様ではない。
どこかアンバランスになりがちな低車高カスタムを、しっかり“旧車らしい雰囲気”として成立させているのが印象的だ。

さらに、日頃から世話になっているバイクチームの代表による手が加わるたび、このJは少しずつ進化していく。

「気づいたらどんどんカッコよくなっていってるので、日々“かっこいい”が更新されます」

Instagram「BFF Company」
https://www.instagram.com/bff045bike

オーナーの身長に合わせて低くカスタムされたZ400J

ただ車高を落とすだけでなく、全体のバランスも美しくまとめられている

車両は横浜のカスタムショップ「BFF Company」で購入し、今でもお世話になっているという

当時モノパーツと現代装備をミックスした仕様

カスタム内容は実に濃い。

足まわりには初期型コニーサスペンション、吸気にはFCRキャブレター、そしてマフラーには当時モノのモリワキを装着。
復刻JMCバックステップや、ワンオフ製作のハンドルクランプケースなど、細かな部分にも強いこだわりが感じられる。

中でも印象的なのは、“譲り受けたパーツ”の存在だ。

ウインカー、Zマーク、旗棒などは、代表から受け継いだお下がりだという。
単なる部品ではなく、人との繋がりごと受け継いでいるところに、この車両の面白さがある。

(カスタム詳細)
・レイダウンキット
・エンジンガード
・タンデムバー
・オイルクーラー
・ヨシムラ マルチテンプメーター
・ワンオフ ハンドルクランプケース
・スマタハン
・初期型コニーサスペンション
・モリワキ 当時モノマフラー
・復刻JMCバックステップ
・FCRキャブレター

代表から譲り受けたと言う旗棒とZマークが印象的なフロント周り

旧車らしさと美しさを兼ね揃えたコックピット

抜かりなく、キャブレターはFCRをチョイス

復刻JMCバックステップ、当時物のモリワキ製マフラーを装着する拘り

初期型コニーサスペンションを装着したリア周り

仲間に支えられながら続ける旧車ライフ

旧車といえば、やはり維持の苦労は避けられない。

「とにかく異変があれば、一緒に走ってくれてる方々へ報告して、言われたものを買うだけです(笑)」

そう話すピラノさんだが、その言葉の裏には“人に支えられながら乗っている”という感謝も見えてくる。

もちろん、金銭面では苦労も多い。

「富豪じゃないので、シンプルにお金は大変です(笑)」

それでも、「手放すことを考えたことはありません」と即答するあたりに、このバイクへの愛情が伝わってくる。

時には“なんか変だな”と思いながら走り続け、実はかなり危険な状態だったこともあるそうだが、それも含めて旧車ライフ。
周囲に助けられながら、一歩ずつ経験を積み重ねている最中なのだろう。

仲間に支えて貰いながら旧車オーナーとしての経験を積んでいるピラノさん

感謝を忘れず、日本全国を走り回りたい

最後に、これからについて聞くと、こんな言葉が返ってきた。

「これからも感謝を忘れず、日本全国走り回りたいです!」

憧れから始まったZ400Jとの暮らし。
“乗りこなす”のではなく、“自分に合わせて育てていく”。

そんなピラノさんの愛情と周囲との繋がりが、この“世界一小さいJ”には詰まっていた。

Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito

“世界一小さいJ”で日本中を走り回るピラノさんが楽しみ!
Photo by @usk.inokuma

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コメント一覧
  1. 匿名 より:

    すげえ気合入った姉ちゃんがいるもんだな

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