軽さやシンプルさに惹かれてきたこれまでのバイク選び。
そんな自分が、あえて選んだのは空冷4気筒のCB750。
これまでとは違う軸にある一台と向き合うことで、見えてきたものがある。
今回は、私の愛車CB750カフェレーサーをご紹介します!

(トップ画像:Photo by 矢野聡)

1992年式 HONDA CB750(RC42)

軽さに惹かれてきた理由

これまで乗ってきたバイクは、どれもどこか共通点があった。

軽さ。
シンプルさ。
そして、少しの不完全さ。

スズキの原付セルペット。
アエルマッキのシングル。
ボクサーツインのBMW R50/5。

排気量もキャラクターも違うのに、惹かれるのはいつも装備や機能が絞られた、シンプルなバイクだった。

軽くて、遅くて、どこか余白がある。
でも、その分だけ景色や時間との距離が近い。

そんなバイクが、自分の基準だった。

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これまでとは違う軸のバイク

でもある時、ふと思った。

この延長線上ではないバイクに乗ったら、何を感じるんだろうか。

そんな軽い興味から、750ccクラスのバイクを探し始めた。
条件はシンプルで、「手頃で、ちょっと面白いこと」。

そこで辿り着いたのがフリマアプリに出品されていた、1992年式 HONDA CB750(RC42)だった。

しかもこの個体、元・教習車という経歴を持つ一台。
その背景も含めて面白いと思い、気になる点をいくつか質問していたところ、「電話しませんか?」という流れに。

そこからは早かった。
話しているうちに車両の雰囲気も、人となりも伝わってきて、そのまま購入を決めた。

こういう出会い方もまた、中古車の面白さだと思う。

ベース車(エンジン)は元教習車を使用している面白さも惹かれたポイント(画像は前オーナーよりご提供)

納車直後の状態もカッコ良い!

CB750 RC42とは?

1992年に登場したRC42は、“ナナハン”の王道を体現したモデルだ。
空冷直列4気筒エンジンに、扱いやすさを重視した車体設計。

派手さや尖りはないが、その分どこまでも素直で、誰が乗っても破綻しない。
だからこそ教習車としても長く採用され、多くのライダーの記憶に残る存在になった。

速さを競うためのバイクではなく、
“バイクに乗るという行為そのもの”を教えてくれる一台だ。

ナナハンの系譜を引き継ぐCB750 RC42(画像:HONDA WEBサイトより)

ヤレたカフェレーサースタイルにカスタムされたRC42

異種混合で成立する、独特なバランス

このCB750は、いわゆる純正ベースではない。
複数の車種のパーツを組み合わせた、ユニークな構成になっている。

・フレーム:1992年式 市販RC42
・エンジン/ハーネス:教習車RC42
・タンク:CB450N
・フロントまわり:CB750F
・リアまわり(ホイール/キャリパー/フォーク/トリプル):CBX750

中でも気に入っているのが、18インチのブーメランコムスター。
この“わかる人にはわかる”感じが、たまらない。

タンクは塗装を剥いだCB450N、フロント周りはCB750Fに変更された事で、ヤレ感と重さを演出している

リア周りはCBX750用を活用!特にブーメランコムスターがお気に入りポイント

ヤレ感と、足まわりの重さ

カスタムの方向性は最初から決めていた。

目指したのは、ヤレた空気をまといながら、足まわりでしっかりと立つカフェレーサー。

ただ軽快に見せるのではなく、どこか無骨で、地に足がついたような佇まい。

その軸になっているのが、タンクを縦に走るブラウンの渋い革だ。
この色味に合わせて、全体のトーンと質感を整えていった。

・ヘッドライト:7インチ ルーカスタイプ(GOODS)
・ウインカー:やれた車体に合わせ、中古の弾丸型をあえてチョイス
・ミラー:バーエンドミラー(GOODS)
・グリップラップ:トリップマシーン
・タンクエンブレム:フリマアプリで購入したアルミ製エンブレムを、友人製作の革ベースに貼り付け
・シート:BLUE MOTIVEで張り替え
・タイヤ:TT100GPからBT46へ変更(ムチっとした接地感を強調)

どれも派手なカスタムではない。
でも、小さな違いの積み重ねが、全体の空気を変えていく。

ヘッドライト/ヘッドライトケースはクラシカルな7インチルーカスタイプを装着

インド製トリップマシーンのグリップラップで色味の統一感を出し、バーエンドミラーでスタイリッシュ感を演出

高級感を感じるよう、本革のベースの上にHONDAエンブレムを装着(両面テープ止め)

コスパの良い汎用シートをカスタムシートショップ「BLUE MOTIVE」に貼り替えを依頼し、高級感をあげている

王道DUNLOP TT100GPから、ムチッと感を出すためBRIDGESTONE BT46をチョイス

走りの違いが教えてくれたこと

実際に走らせてみて感じたのは、これまで乗ってきたバイクとの明確な違いだった。

BMW R50/5は、低回転からのトルクでゆったりと流すのが気持ちいい。
景色や時間と同調していくような、一定のリズムで走るバイクだ。

それに対してCB750は、操作に対して素直に応えてくる。
加速、減速、旋回。そのひとつひとつにしっかりとした手応えがある。

R50/5が“バイクに合わせて走る”感覚だとすれば、
CB750は“自分でバイクを動かしていく”感覚に近い。

速さの話ではない。
走ることそのものへの向き合い方が、少し変わった気がした。

低く構えたフロントまわりと、重心の低いシルエット

位置をわずかに下げ、後ろ姿の重心を整えたテール

加速、減速、旋回…そのひとつひとつにしっかりとした手応えがあり、運転が楽しくなる車両だ
Photo by 矢野聡

仕上げすぎないという選択

このCB750は、ひとまずここで完成とした。

やろうと思えば、まだ手は入れられる。
でも今のバランスを崩してまで足す理由が見当たらない。

やれた質感と、足まわりの重さ。
そしてタンクのブラウンを軸にした全体のトーン。

どれも作り込んだというより、“整った”状態に近い。
だからこそ、この先は無理に変えない。
今は、このまま走らせていくのがちょうどいい。

Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito

やれた質感と、足まわりの重さ…そしてタンクのブラウンを軸にした全体のトーンが特徴的な私の愛車!
Photo by 矢野聡

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