「ヤマハYZF-R25」は、「毎日乗れるスーパースポーツ」をコンセプトに開発された250ccスポーツモデルで、その2025年モデルの販売台数は前年比190%という大人気だった。そして、2026年モデルではミントカラーを基調とした「ライトグリーン」をラインナップ。新色の車体詳細をチェックしつつ、走りの実力も改めて確認してきた。
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「Y2Kトレンド」のカラーを車体色に新採用

2026年モデルで新採用された「ライトグリーン」。「Y2K」とは2000年のことで、その前後に流行ったファッションや文化を現代風にリバイバルしたのが「Y2Kトレンド」。未来感や機能性を取り入れ、カジュアルなカラーとなっている。ブルー、ブラックと合わせて全3色をラインナップ。

ミントカラーを基調としているが、燃料タンク、フレーム、スイングアーム、ホイールをブラックにして、車体からは引き締った印象を受ける。フロントフェンダーとサイドカウルに入れられた指し色の「赤」が、クールなイメージを際立たせている。
2014年に初登場した「YZF-R25」は、ヤマハのスポーツモデルを代表する「YZF-Rシリーズ」のテクノロジーと、日常での扱いやすさをバランスさせたグローバルモデルとして開発された。直列2気筒DOHC4バルブエンジンをダイヤモンドフレームに搭載し、当初フロントサスは正立フォークだったが、2019年に倒立フォークへと変更。フロントカウルと燃料タンク&タンクカバーを新デザインとして、よりスポーティなイメージとなった。
2025年にはアシスト&スリッパークラッチを採用し、軽いクラッチレバー操作とシフトダウン時の余剰トルクを低減。シート幅とサイドカバーをスリムな形状として足着き性を向上。さらにスマートフォンとの連携機能、USB Type-Aソケットを装備し、ライディング中の利便性が高められた。さらに、LEDポジションランプが「睨み目2眼」デザインを採用し、「M字ダクト」内のヘッドランプもプロジェクタータイプに変更。フロントカウルは「YZF-Rシリーズ」のDNAを継承した形状となり、レーシーさを強調したスタイリングとなった。
その2025年モデルは、角度や光によって色味が変化して見える「偏光パール」を使用したホワイト×ブルーの車体色が大人気となり、「日本流行色協会」主催の「オートカラーアウォード2025」でグランプリを受賞した。販売台数前年度比190%達成の牽引色となったが、惜しまれながら生産終了。その後継として2026年モデルに登場したのが「ライトグリーン」だ。Z世代に支持される「Y2Kトレンド」を取り入れたカジュアルなイメージが特徴となっている。
YZF-R25の足着き性をチェック
扱いやすさとスポーティさの絶妙なバランス

低中回転域の粘り強いトルク特性と、高回転域のスムーズな出力特性のバランスがよく、街乗りもスポーティな走りも、扱いやすさと楽しさが感じられる。このバランスのよさは「YZF-Rシリーズ」の国内モデルでベスト。
初登場から10年以上のロングセラーとなっている「YZF-R25」。モデルチェンジを経ることで利便性やスポーツ性能が高められてきたが、エンジン特性を変更できるモードチェンジ機能やトラクションコントロールといった電子制御は搭載されていない。だからと言って、扱いにくかったり、スポーティな走りは楽しめない、といったことは皆無。改めて「YZF-R25」に試乗したことで、エンジンが全域で扱いやすく、少しタイトさも感じるライディングポジションが車体との一体感を高めて、さまざまな場面でスポーツバイクに乗る楽しさが感じられた。
シート高は780mmと低く、重心位置も低く感じられるので、身長160cm以上のライダーなら足着き性に不安を感じにくいだろう。セパレートハンドルは高めにセットされているので前傾も深くならない。個人的にはハンドル幅が少し狭く感じ、ステップ位置が高くヒザの曲がりにキツさがあったが、身体全体がコンパクトになってマシンとの一体感があるライディングポジションが決まりやすいとも思った。
深くないとはいえ上半身は前傾しているので、フロントに自然と荷重がかかって前輪の接地感が分かりやすく、安定したハンドリング操作がしやすい。さらに2025年モデルから採用されたアシスト&スリッパークラッチの効果で、クラッチレバー操作が軽く行なえる。ブレーキレバーもストロークのガタつきがなく制動力をコントロールしやすく、効きもいい。倒立フォークはしっかりした堅牢さがありながら、ストロークはスムーズ。リヤサスもしっとりストロークする感じで後輪のグリップ状態も分かりやすく、トラクションコントロールを装備していないことが大きなデメリットではないと正直思った。
前後サスのしっとりした作動性、クラッチ&ブレーキレバーのタッチのよさ、正確かつスムーズなハンドリング、人車一体感のあるライディングポジションなど、操作系のスムーズさが「YZF-R25」のライディングフィールを軽く感じせてくれ、それがさまざまな場面で扱いやすさとしても感じられたのだ。
映えるカラーは視認性向上にも寄与
「YZF-R25」のアイドリングは1400rpm付近で、3000rpmでトルクが立ち上がってきて、4000~6000rpmでストレスを感じない加速力とスピードの伸びが発揮される。6速での100km/h巡航時は7500rpmで、サーキットでのスポーツ走行以外ではレッドゾーンの1万4000rpmまで回す機会は少ないだろう。といった感じで、アイドリングからスロットルを大きく開けなくても実用的なトルクが発揮され、人車一体感のあるライディングポジションと相まって、「YZF-R25」はクセがなくイメージどおりのマシンコントロールがしやすい乗り味になっている。
回転域でカム特性が切り替わる可変バルブシステムや、出力特性を変更できるモードチェンジといった機能は装備されていないので、「YZF-R25」のエンジン特性は1パターンのみとなる。しかし、市街地の渋滞といった低速走行から、中高回転まで多用するスポーツ走行、高回転をキープする高速道路走行まで扱いにくさを感じることがない。むしろ状況にあった乗りやすさをライダー自身の操作で引き出すことができ、バイクに乗る楽しさを存分に体感できる。機能性や最高出力で特化した部分はないけれど、スポーツバイクを操る楽しさは250クラスで未だトップレベルにある、と今回の試乗でも思った。
2026年モデルで登場した「ライトグリーン」は、これまでのスポーツバイクでは見かけなかったミントカラーを基調としている。実車を見た印象は派手というより鮮明という感じで、市街地でも明るい車体が映えていた。存在感もあり、実際に市街地を走行してみると、視認性向上にも貢献しているのではと感じられた。それでいて燃料タンク、エンジン、フレーム、ホイールはブラックとなっていて、見慣れてくると意外と落ち着いた配色になっているように思えてきた。
扱いやすさとスポーティさがバランスしている「YZF-R25」は、ビギナーやリターンライダーにおすすめできる乗りやすさと、サーキットでのスポーツライディングを楽しめるパフォーマンスを合わせ持ち、幅広いライダー層が楽しめる250スポーツバイクのスタンダード的な完成度になっている。そこに「ライトグリーン」をラインナップしたのは、これまでバイクに興味のなかった層やZ世代へのアピールだろう。ヤマハ伝統のブルー、落ち着きのあるブラック、台数限定ながら70周年記念カラーもラインナップし、選べる楽しさもある。価格が据え置きとなっていることも見逃せないところだ(70周年記念カラーを除く)。
2026年型ヤマハYZF-R25主要諸元
・全長×全幅×全高:2090×735×1140mm
・ホイールベース:1380mm
・車重:169kg
・エンジン:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒249cc
・最高出力:35PS/12000rpm
・最大トルク:2.3kgf・m/10000rpm
・燃料タンク容量:14L
・変速機:6速リターン
・ブレーキ:F=シングルディスク、R=シングルディスク
・タイヤ:F=110/70-17、R=140/70-17
・価格:69万800円
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2025のホワイト+ブルーもきれいだったけどこれもいいですね。新しいカラーどんどんだせるヤマハセンスいい