いま、世界的に勢いを増しているメーカーのひとつRoyal Enfield。

クラシックなスタイルを軸にしながらも、その動きは極めて現代的。
世界各国のカスタムビルダーと協働し、車両提供を含むプロジェクトを展開。ストリートカスタムシーンを活性化させると同時に、フラットトラック競技や育成プログラムにも積極的に取り組んでいる。

その流れの中で誕生したのが、2025年モデル「GRR450」を軸とした今回のプロジェクトだ。

ROYAL ENFIELD GRR450

カスタムと競技、その両輪で広げるプロジェクト

今回、日本で展開されるこの取り組みでカスタム車両を手がけたのがCHEETAH CUSTOM CYCLES。

メーカーから提示されたミッションは明確だった。
・GRR450を2台提供
・1台は純正フラットトラックキット仕様
・もう1台はフルカスタムFTレーサーを製作
・「Yokohama Hot Rod Custom Show」に展示
・その後、フラットトラックイベントでの走行および全国展開

単なるショーバイクではない。
“見せて終わり”ではなく、“走って広げる”ためのリアルなプロジェクトだった。

Instagram「CHEETAH CUSTOM CYCLES」
https://www.instagram.com/cheetah_tokyo

今回のプロジェクトにあたりメーカーから提供を受けたのは、日本未発売モデルのGRR450(画像:ROYAL ENFIELD WEBサイトより)

水冷単気筒エンジンを採用し、「Himalayan 450」とプラットフォームを共有しながらも、オンロード寄りの構成が特徴(画像:ROYAL ENFIELD WEBサイトより)

#77「Carolina Reaper」──遊び心を忘れないフルカスタム

世界一辛いトウガラシの名を持つこの一台は、CHEETAH CUSTOM CYCLESによるフルカスタムFTレーサーだ。

コンセプトは明確。

・カスタムとして見応えがあり、レーサーとしてもしっかり走ること
・そして「遊び心を忘れない」こと

長年カスタムシーンを牽引してきた同ビルダーに加え、フラットトラックの経験も積み重ねてきた背景が、この一台に説得力を与えている。
見た目の完成度だけでなく、実際に走らせることを前提に成立していること。
それこそが、この車両の本質だ。

YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOWで存在感をだしていた本車両

世界一辛い唐辛子「Carolina Reaper」の名前が与えられた

単なるショーバイクとしてだけでなく、フラットトラックレーサーとしてしっかり走ることがコンセプト

#88「Bhut Jolokia」──純正キットが切り拓くリアルな入口

対する#88「Bhut Jolokia」も、同じくトウガラシの名を冠した一台。

こちらはGRR450に、ロイヤルエンフィールド純正のフラットトラックキットを組み込んだ仕様だ。

・前後18インチホイール
・シートカウル
・マフラー
・ハンドル
・インジェクション用サブコン

これらをセット化することで、“誰でも始められるフラットトラック仕様”を実現している。
さらにこの車両では、
・前後19インチ化(本格FT仕様)
・ペイントカスタム

を施し、実戦レベルへと引き上げている。

#77が思想を体現した一台なら、#88は現実的な入口。
この対比こそが、プロジェクトの狙いを端的に示している。

#77と同じく唐辛子の名前から付けられた「Bhut Jolokia」

ロイヤルエンフィールド純正のフラットトラックキットを組み込んだ車両

キットを活用しながら、本格的なFT仕様とすべく、前後19インチ化している

“展示で終わらない”マシンたち

「Yokohama Hot Rod Custom Show」で披露された2台は、その完成度の高さで多くの来場者の視線を集めた。

しかし、このプロジェクトの魅力はそれだけではない。

土の上に持ち込まれたとき、その印象は大きく変わる。

ダートに佇むその姿からは、明らかに“走るためのマシン”であることが伝わってくる。

無駄を削ぎ落とした車体。
フラットトラック特有のディメンション。

静止しているにもかかわらず、今にもスロットルを開けたくなるような空気を纏っている。

止まっていても、走りたくなるバイク。

その一言が、この2台の本質をよく表している。

ダートに持ち込まれた2台の車両(川越オフロードヴィレッジにて)

向かって左側がCHEETAHこと大沢氏

フラットトラックを“遊び”に変える場所──HAVE FUN !!

そして、こうしたマシンが実際に持ち込まれる場所が、フラットトラックコミュニティ「HAVE FUN !!」だ。

CHEETAH CUSTOM CYCLESが関わるこの活動は、約8年前にスタート。
“カスタム屋から発信するフラットトラック”という独自のスタンスで、競技とカルチャーの垣根を軽やかに越えてきた。

毎月第1日曜、川越オフロードヴィレッジで開催される「SUNDAY HAVE FUN!!」もその一つ。

コンセプトはシンプルだ。
レースではなく、まずはバイクで遊ぶこと

・見学だけでもOK
・話すだけでもOK
・バイク自慢でもOK
・真剣に走るのもOK

「毎月第1日曜、そこに行けば誰かいる」
そんな場所を、本気で作り続けている。

Instagram「HAVE FUN!!」
https://www.instagram.com/have_fun_flat_track_jp

約8年前、大沢氏らによってスタートした「HAVE FUN !!」

毎月第一日曜日に開催される「SUNDAY HAVE FUN!!」はフラットトラックの入口としての役割を担っている

フラットトラックは、もっと自由でいい

GRR450をベースにした2台のマシン。

そこに込められているのは、単なるプロモーションではない。
・純正キットによる間口の広さ
・カスタムによる魅力の深化
・コミュニティによる広がり

これらを同時に成立させることで、フラットトラックを“競技”から“文化”へと引き上げようとしている。

#77と#88。同じベースから生まれた対照的な2台が示すのは、その可能性だ。そして、その中心にある言葉はシンプルでいい。

「HAVE FUN !!」

Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito

同じベースから生まれた対照的な2台…共通するコンセプトは「HAVE FUN!!」

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