2026年3月22日、横浜で開催された「YOKOHAMA XXX(横浜トリプルクロス)」。
トラッカー、スクランブラー、モタード。
オフロードテイストを持つ3つのジャンルが交差する、ありそうでなかったミーティングだ。今回はその様子をレポートします!

第一回YOKOHAMA XXX(横浜トリプルクロス)

“ない理由”を考えたところから始まった

本イベントは、筆者も参加する「ヨコハマカフェレーサーMTG」運営メンバーによって企画されたものだ。

カフェレーサーやチョッパー、旧車を集めたミーティングは数多く存在する一方で、トラッカーやスクランブラー、モタードといった“オフロードテイスト”のバイクにフォーカスしたイベントは、驚くほど少ない。

それは単純に“需要がない”のか。
それとも、“やる人がいないだけ”なのか。

特にトラッカースタイルは、2000年代初頭に一度大きなブームを迎え、市場には一定数の車両が存在しているはずだ。
つまり、表に出ていないだけで、どこかに必ず潜んでいる…そんな感覚があった。

もちろん、もうひとつの可能性も頭をよぎる。
「乗っている絶対数が少ないから、ミーティングが存在しないのではないか」という現実的な仮説だ。

それでも、僕らは前者に賭けた。

本当に集まるのか。
正直なところ、不安は大きかった。

Instagram「YOKOHAMA XXX(横浜トリプルクロス)」
https://www.instagram.com/yokohama_3x

2000年代初頭のトラッカーブームを牽引した名車YAMAHA TW

102台が証明した“見えていなかっただけ”という事実

だが…

その不安は、開催当日が近づくにつれ確信へと変わる。

事前申し込みは想定定員の100台を超え、会場に集まったのは、合計102台。

決して“大規模イベント”ではない。
だが、このジャンルにおいて、この台数が持つ意味は大きい。

トラッカー、スクランブラー、モタード。
ジャンルは違えど、どの車両からも共通して感じられる空気があった。

軽快さ。ラフさ。遊び心。
そして、舗装路と未舗装路、その境界を軽やかに越えていくような自由さ。

“やっぱり、いたじゃないか。”

そんな感覚が、会場のあちこちに広がっていた。

スクランブラースタイルにカスタムされたYAMAHA SR400

モタードも勢揃い

トラッカーゾーンにはFTRを中心とした名車が沢山!

交差していたのは、バイクだけではない

さらに印象的だったのは、人の流れだ。

顔なじみ同士の再会だけでなく、
「いつもインスタ見てます」
「アカウント教えてください」

そんな会話が自然と生まれていく。

バイクをきっかけに、人と人が繋がる。
オンラインで見ていた存在が、リアルで交差する。

横浜トリプルクロスという名前の通り、
交わっていたのは“ジャンル”だけではなかったのかもしれない。

価値観、スタイル、そして人。
すべてが交差する時間が、確かにそこにあった。

仲間との会話を楽しむたくさんの参加者

気になったカスタムバイクについて語り合う光景

「初めまして」からInstagramを交換!人と人とが繋がる瞬間

ジャンルの“曖昧さ”

そしてもうひとつ、このイベントを特徴づけていたのが、ジャンルの“曖昧さ”だった。

トラッカー、スクランブラー、モタード。
「トリプルクロス」という名前の通り、本来はこの3つのスタイルを軸にしたミーティングだ。

だが実際には、そこに収まりきらないバイクたちも数多く集まっていた。

ビンテージモトクロス、トレール、オフロード。
ルーツやスタイルは違えど、どこか共通する空気をまとった車両たち。

そもそも、どこまでがトラッカーなのか。
何をもってスクランブラーとするのか。

その定義は人によって異なり、明確な線引きは存在しない。

それも無理はない。

トラッカーはダートトラックレースを起源とし、
スクランブラーはオンロードバイクをベースに未舗装路へと適応させた文化から生まれ、
モタードはモトクロスやエンデューロマシンを舗装路仕様へと転換したスタイルだ。

つまりそれぞれが、「舗装路と未舗装路のあいだ」を行き来する中で生まれてきたジャンルであり、本質的に境界線が曖昧な存在でもある。

だからこそ、ビンテージモトクロスやトレールといった車両も、自然とこの場に溶け込んでいたのだろう。

だが、その曖昧さこそが、この場の面白さを生んでいた。

「これはどっちだろう?」
そんな会話がきっかけになり、自然と人が集まる。

正解がないからこそ、否定もない。
だからこそ、スタイルの違いがそのまま個性として成立する。

ジャンルで分けるのではなく、感覚で繋がる。

横浜トリプルクロスは、そんな“余白”を楽しめるイベントでもあった。

本格的なオフロードバイクの姿も!

オフロードバイクゾーンにはレアなモンキーバハも!

旧車BMW R50もブロックタイヤを履けばスクランブラーの仲間入り

会場が作り出す空気

会場となったのは、横浜市神奈川区にある
GREEN NUTS。

この場所に、自然とバイク乗りが集まる理由は、実際に足を運べばすぐにわかる。

アメリカンな空気をまとった店構えに、気取らない距離感。
コーヒーとホットドッグを片手に、バイクを眺めながら言葉を交わす時間。

並ぶのは、決してショー用に磨き込まれた車両ばかりではない。
日常の延長線にある、リアルなバイクたちだ。

だからこそ、このイベントとも自然に馴染んでいた。

作り込まれた演出ではなく、もともとそこにあった空気。
その上に、この日の時間が重なっていたように思う。

Instagram「GREEN NUTS」
https://www.instagram.com/greennuts_yokohama

会場はハーレーオーナーが経営する横浜のホットドッグ屋「GREEN NUTS」

終始、穏やかな空気の中で行われた本イベント

「RDD」のカスタム車両YAMAHA SEROWも日常の足として使われているそう

次へ繋がる交差点

そして…

この場を共に作り上げた参加者たち、
運営スタッフ、そして主催者へ、自然と感謝の気持ちが湧いてくる。

ゼロから立ち上げた初開催の企画は、確かな手応えとともに幕を閉じた。

横浜トリプルクロス。

それは、“あったはずなのに見えていなかったもの”に、輪郭を与えた時間だった。

次にこの場所で開催されるのは、秋。

同じ場所で、第2回カフェレーサーミーティングが予定されている。

ジャンルは違えど、この日生まれた空気はきっと続いていく。
そう思わせるだけの確かな手応えが、そこにはあった。

Instagram「ヨコハマカフェレーサーMTG」
https://www.instagram.com/yokohama_cr

イベント主催者のゆーきさん

明るく陽気な運営メンバー

ジャンルを越えて、確かにあったもの

“いない”のではなく、“見えていなかっただけ”。

横浜トリプルクロスは、それを証明した。

トラッカー、スクランブラー、モタード。
ジャンルは違っても、共有されていたのはひとつの感覚だ。

軽やかで、自由で、どこかラフ。
その価値観に共鳴した人たちが、102台という形で集まった。

それは単なる成功ではなく、
「このジャンルでもミーティングは成立する」という、ひとつの答えでもある。

次は秋。

また新たなシーンが、ここ横浜から生まれるはずだ。

Instagram「みんなの単気筒」
https://www.instagram.com/minnano_tankito

「軽やかで、自由で、どこかラフ」
その価値観に共鳴した102台…全てが今回の主役だ

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